退職届・退職願の正しい書き方と出す流れを徹底解説【見本・テンプレート付き】

最終更新日: 2023年11月17日
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Re就活編集部

退職届・退職願の正しい書き方と出す流れを徹底解説【見本・テンプレート付き】

更新日:2023年11月17日

退職を決めてからどのような書類を「どう作成したら良いのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
円満退職を目指すのであれば、きちんと必要な書類を揃えて、常識的な行動をとることが重要です。
この記事では、退職届を出す流れや、提出の際に必要なもの、またよくある疑問点などについて紹介しています。

退職届の書き方の見本やテンプレートも掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

退職届・退職願・辞表の違い

退職届を出す時の流れとタイミング

退職届・退職願を作成・提出する際に必要な物

【見本・テンプレート付き】退職届・退職願の書き方

【見本付き】退職届・退職願の封筒の書き方・入れ方

退職届についてよくあるQ&A

退職届・退職願はマナーを守って余裕をもって提出しましょう

退職届・退職願・辞表の違い

退職願  退職の意思を伝えるための書類
退職届  退職が確定した後に提出する書類
辞表  会社役員、公務員が使用する書類

混合しがちな退職届、退職願、辞表との違いについて紹介します。
「辞表」を提出するのは会社と雇用関係にない役員や公務員なのに対し、「退職届」や「退職願」は企業と雇用契約を結んでいる一般社員が使用します。

退職願

退職願は、自身の退職意思を会社に表明し、合意を求めるための書類です。
退職届と違い、一度提出しても撤回することが可能です。口頭で行うことも可能ですが、提出することで意思の固さを示すことができます。
特に、退職にあたり交渉が難航しそうな場合には、退職の申し入れをした根拠になるため、提出しておいた方が良いでしょう。
一般的に、退職願を渡すのは直属の上司とされています。退職願を提出し、承諾されてから具体的な退職日が決定します。
もし、次の転職先がすでに決まっているなど、退職交渉に時間の余裕がない場合は、退職願があった方が良いでしょう。

退職届

退職届とは、退職することが確定したのち、退職を会社に対して届け出るための書類です。
こちらは一度提出すると原則撤回することはできません。一般的には、退職届を出す前に、退職願を上司に提出して、実際の退職日が決まってから用意します。

辞表

辞表は、社長や取締役などの会社役員などの雇用関係にない立場の人が、役職を辞めることを届ける書類です。
そのため役職を外れ、一般社員として雇用される立場になる時にも提出します。
つまり、基本的には会社員として雇用されている人は、辞表を出すのではなく、退職願や退職届を選びましょう。
なお、公務員の場合は例外で、公務員は辞める時は辞表を提出します。
 

退職届を出す時の流れとタイミング

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ここでは退職願、退職届を出すときの流れについて紹介します。
退職願や退職届は出すタイミングも重要です。まずは、就業規則を確認し会社で決められている内容を確認しましょう。
民法では、退職する14日前に退職の意思表示をすれば良いとされています。
しかし円満退職を考えるなら、14日前ではなく退職までの引き継ぎや人事異動など会社への影響を考慮して、1ヶ月前までに退職届を出すなど、退職の意思表示をする方がよいでしょう。

また、退職届や退職願の文面には、会社の正式名称と共に社長の名前を書きますが、渡すのは直属の上司となります。
会社によってルールが異なる可能性もありますので、上司に確認するのがよいでしょう。

【ポイント】
・会社の就業規則を事前に必ず確認し、退職を申し出る最終期限を把握しておく。


>>退職までの流れ・円満退職のポイントを知っておく<<

退職届・退職願を作成・提出する際に必要な物

・白無地のB5サイズまたはA4サイズ

・黒色のボールペンまたは万年筆

・白無地の封筒(手渡しの場合、郵便番号の枠がないもの)

・クリアファイル

便箋の色は見えやすい白無地のものを用意しましょう。
罫線はあってもなくても構いません。またボールペンは摩擦で消えるボールペンで書いてしまうと、時間が経つと消えてしまう可能性がありますので避けましょう。

封筒も便箋同様、白く無地のものを選びましょう。
一般的によく見る茶封筒は、請求書や領収書を入れる際など、事務的な用途で用いられることや、白封筒よりも安価なことから、退職届の封筒には適していないのでNGです。

白無地の封筒は改まった要件の際に使用される「二重封筒」が適しています。

紙の大きさがA4の場合は210×297の長形3号が、A5の場合は148×210の長形4号がふさわしい封筒の大きさです。手渡しの場合は、郵便番号枠がない物を選びましょう。

また汚れやしわを避けるため書類はクリアファイルに入れて持ち歩くと安心でしょう。

【参考:用紙のサイズ別の適切な封筒の大きさ】

         用紙           適切な封筒の大きさ
B5 長形4号
A4 長形3号

【見本・テンプレート付き】退職届・退職願の書き方

実際にどのように記載したらいいかわからない方のために、書き方の見本とテンプレートをご用意いたしました。

【縦書き】退職届・退職願の書き方

taishokunegai_todoke_3.png6.png

\ Word版テンプレートはこちらからダウンロード /

退職届【A4版】 / 退職願【A4版】

【横書き】退職届・退職願の書き方

taishokunegai_todoke_4.png7.png

\ Word版テンプレートはこちらからダウンロード /

退職届【A4版】 / 退職願【A4版】

書き方についていくつかポイントを紹介します。

退職理由に関しては、退職願の場合は、「お願い申し上げます。」など願い出る旨を記載、退職届の場合は退職が確定後に提出するため「退職致します。」と事実を報告する旨を記載しましょう。
また退職日は退職願の場合は、退職希望日、退職届の場合は、上司と相談して決めた日付を記載します。

年月日は西暦と和暦どちらでも構いません。

【見本付き】退職届・退職願の封筒の書き方・入れ方

続いて、退職届・退職願を入れる封筒の書き方や入れ方について紹介します。
「手渡し」と「郵送」とで記載の方法が違うので注意が必要です。

封筒の書き方

taishokunegai_todoke_5.png taishokunegai_todoke_8.png 封筒の表面には、中心のやや上寄りに退職届、退職願と大きく綺麗に書きます。
裏に自分の所属する部署と名前を書きます。手渡しの場合、宛名は必要ありません。
なお、怪我や病気で入院中など、手渡しができない状況で退職届や退職願を会社から求められた場合は、郵送するケースもあります。
郵送の場合は大きい白封筒を用意し、添え状をつけて送ります。また郵送の場合は宛名が必要となりますので忘れないように記載しましょう。

郵送時の宛名の左下には赤ペンで「親展」と記載します。

封筒の入れ方

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退職届や退職願の封筒の入れ方にもマナーがあります。

①用紙は三つ折りにする
②まず下側3分の1を先に折る
③上側の3分の1を被せるように折り返す
④封筒を裏にした時に、用紙の右上の部分が封筒の上側にくるように入れる

三つ折りにする際には、用紙がずれないように角と角を合わせて丁寧にしっかりと折り目をつけましょう。
taishokunegai_todoke_9.png郵送の場合は封をして、「〆」と記載します。手渡しの場合は、封をしないのが一般的です。
封をしなくても「非常識」とはなりませんが、マナーとして封をした方がベターです。
もともとのりやシールがついている場合はそれを利用し、ついていない場合はスティックのりで封をしましょう。テープでは開封される恐れがありますので、退職届では使うのを避けましょう。ただし両面テープは使用しても構いません。

「退職届についてよくあるQ&A

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退職届に関しての疑問にお答えします。

Q:退職届はそもそも必要?

Q:退職届を書く際に注意することは?

Q:退職届は手書きとパソコンどっちがいい?

Q:いきなり退職届を出してもいい?

Q:退職届は何日前に出す?

Q:退職届に退職理由を書かなくてもいい?

Q:退職届を取り下げることはできる?

Q:退職届を受け取ってもらえないときはどうしたらいい?

Q:会社都合で退職をする場合、退職届は必要?

Q:退職届はそもそも必要?

A.法律で決まっている訳ではありませんが、提出するのが一般的です。
多くの会社で就業規則として退職届の提出を定めているため。まずは就業規則の確認を行いましょう。法律上では提出の義務はなく、口頭で行えば問題ないとなってはいますが、円満退職を目指すためには就業規則に従い提出するのが良いでしょう。

Q:退職届を書く際に注意することは?

A.詳細は本記事を読んでいただければとは思いますが、まずは就業規則の確認を行うことをオススメします。就業規則に従って退職を申し出る期限の確認を行い、渡し方やタイミングに関しても就業規則や上司と相談して進行することが重要です。

Q退職届は手書きとパソコンどっちがいい?

A.一般的に、退職届や退職願は、手書きが推奨されています。パソコンで作成することがビジネスマナーに反するわけではなく、会社によってはパソコンで作成する指示があるケースもありますので会社に確認しましょう。
もしパソコンで作成するとなった場合でも、自分の署名の部分は手書きで記載しましょう。また手書きで退職届や退職願を作成時、書き損じてしまった場合は修正ペン等で修正するのではなく1から書き直しましょう。

Q:いきなり退職届を出してもいい?

A.法律上の話だけすると、いきなり退職届を出すことは可能です。
ですが、提出された上司や会社から非常識だと思われる可能性が高いです。

円満退職を目指したい場合は、事前に上司に相談して退職届を提出し、引継ぎなどを済ませてから退職すると段階を踏むのが良いでしょう。

Q:退職届は何日前に出す?

A.前述しましたが、民法では、退職する14日前までに退職の意思表示をすればいいとされています。ですが、就業規則を確認し、会社で決められている規定にそって提出するのが円満退職への道です。

Q:退職届に退職理由を書かなくてもいい?

A.法律上、退職する理由を記載するという決まりはありませんので、退職理由の詳細を書く必要はありません。自己都合の場合は「一身上の都合」とだけ記載すれば問題ありませんし、会社都合の場合は失業保険の給付額や給付開始までの期間に違いが生じますので、「貴社、倒産のため」など具体的な理由を記載しましょう。

Q:退職届を取り下げることはできる? 

A.    一度提出した退職届を撤回するには、「合意退職の場合」は会社が承認するまで、「自主退職の場合」は会社が受理するまでに申し出れば可能です。その後だと撤回は難しいです。可能といっても受理するタイミングや承認するタイミングは、会社によって違うので一度提出した退職届を撤回するのは簡単なことではないと認識しておきましょう。

Q:退職届を受け取ってもらえないときはどうしたらいい?

A.直属の上司が退職届を受け取ってもらえない場合は、直属の上司の更に上の上司に「退職届を受け取ってもらえない」ことを相談しましょう。それでも難しい場合は更に上の上司、それでも難しければ人事部に相談するようにしましょう。

Q:会社都合で退職をする場合、退職届は必要?

A.会社の意向によりますので、会社に確認するのが良いでしょう。
会社から求められた場合は提出するようにしましょう。その際の退職理由としては前述した通り、「一身上の都合」ではなく具体的な理由を記載しましょう。

退職届・退職願はマナーを守って余裕をもって提出しましょう

これまで、退職届、退職願、辞表の違いや、退職届を提出する際の流れやタイミング、書き方について紹介しました。

退職届の内容について何を書くべきか気になる方は多いですが、その他にも封筒の選び方や入れ方などにもマナーがありますのでその点も注意して作成しましょう。
退職届や退職願は、法律上では必要不可欠であると定められていませんが、円満退職に繋げるためには提出した方がよいでしょう。また提出する際は引継ぎのスケジュールなど考慮も必要ですので余裕をもって提出するようにしましょう。

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