高卒での中途採用は厳しい?転職を成功させるポイントやおすすめの業界・職種を紹介

しかし、依然として学歴を重視する企業もあり、高卒者の中途採用は厳しいと言われることもあります。そのため、中途採用で転職できるのか不安に感じる高卒者も多いのではないでしょうか。
いくつかのポイントをおさえることで、高卒者も転職に成功する可能性があります。そこでこの記事では、高卒者が中途採用での転職を成功させるポイントやおすすめの業界・職種などを解説します。
高卒での中途採用は厳しい?
結論から述べると、高卒者も中途採用で転職できる可能性は十分にあります。
企業によっては、学歴を重視する傾向が未だに残っており、高卒者の中途採用は厳しいと言われています。また、高卒者は大卒者と比べて、企業側から経験やスキル不足を懸念されるケースも少なくありません。
しかし、少子高齢化の影響で労働人口が減少し、人手不足を課題に抱えている企業も多くなっています。「学歴不問」の求人も増えており、基本的には転職しやすい状況にあると言えるでしょう。
高卒者の中途採用が厳しいと言われる理由
高卒者の中途採用が厳しいと言われる理由は、次のとおりです。
・応募できる求人が限られているため
・専門的な学びや経験に差があるため
・離職率が高いと思われているため
このように、企業が求める条件や経験、離職率の高さなどが深く関係しています。それぞれを詳しく見ていきましょう。
応募できる求人が限られているため
高卒者の中途採用が厳しいと言われる理由の一つは、応募できる求人が少ないことです。
高卒者にとって、大きなハードルとなるのが学歴の条件です。「高卒可」の求人はそれほど多くはなく、特に大手企業では、この傾向が顕著に見られます。
近年は、求職者の数に対して求人が多い売り手市場の状況が続いているとはいえ、応募できる求人に限りがあるのが現状です。
専門的な学びや経験に差があるため
企業は中途採用で入社する人材に、即戦力となることを期待しています。そのため、選考プロセスでは経験やスキルの有無を重視する傾向にあります。
高卒者と大卒者では学業やアルバイト、インターンなどの経験に差が出てしまうことがあります。特に、専門知識は大卒者のほうが多いと言わざるを得ません。
また、近年は人材育成を前提とした「メンバーシップ型雇用」から、専門性を必要とする「ジョブ型雇用」に移行しつつあります。そのため、採用時には経験やスキルが評価ポイントとなり、高卒者は不利になる可能性が高いです。
離職率が高いと思われているため
高卒者は、大卒者に比べて離職率が高いというイメージを企業から持たれている可能性があります。
厚生労働省の離職率に関する調査によると、新規大卒就職者が32.3%なのに対し、新規高卒就職者は37.0%でした。
このような調査結果から、高卒者は離職率が高いと判断されやすくなっています。企業はできるだけ長く働いてくれる人材を求めているため、採用に消極的になるところも少なくありません。
※出典元:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」
高卒者が中途採用での転職を成功させるポイント
高卒者は次のポイントをおさえておくと、中途採用による転職に成功する可能性が高まります。それでは、各ポイントを詳しく見ていきましょう。
学歴不問や未経験者可の求人を狙う
高卒者の中途採用を成功させるためには、求人の探し方の工夫が必要です。
まず高卒者が応募できるものを探しましょう。「学歴不問」「未経験者可」の求人であれば、高卒者でも応募できます。
学歴や経験を問わない求人は、人柄やポテンシャルを重視しているケースが多く、転職に成功する可能性が高まるでしょう。
企業規模にこだわらない
高卒者が大手企業にこだわると、応募できる求人が限られます。そのため、企業の規模にこだわらないことも大切です。
一方、中小企業は大手企業に比べて競争率が低く、学歴よりも個人の成長を重視するところもあります。企業の規模にこだわらず、幅広い企業の求人を探すようにしてみましょう。
資格を取得する
転職を成功させるためには、専門的な知識やスキルを身に付けることも大切です。
近年は専門性の高い人材へのニーズが高まっており、企業は経験やスキルを重視する傾向にあります。資格を取得すると経験やスキルを証明でき、ほかの応募者との差別化も図れるでしょう。
ただし、社会人経験が長い場合は、ビジネスマナーや職種・業務の経験が評価され、「学歴不問」の求人で大卒者よりも有利になることもあります。資格取得に加え、社会人経験を効果的にアピールすることで転職が有利になるため、自分のキャリアをしっかり整理しておきましょう。
自己分析・企業研究を徹底する
高卒者の中途採用ではミスマッチを防ぐ必要があります。
高卒者の場合、就職活動は学校の支援や推薦を通じて行われるケースがほとんどです。限られた選択肢から就職先を選ぶため、自分の興味や適性に合わないことも少なくありません。
ミスマッチが起きれば早期離職につながる恐れもあるため、企業との相性を重視し、長く働ける企業を探すことが大切です。
企業との相性を見極めるためには、自己分析と企業研究が不可欠です。自己分析を徹底すると、自分の強みや弱み、価値観などを把握できます。自己分析の基本的な手順は、次のとおりです。
1.自分自身を振り返る
2.自分の強み・弱みを書き出す
3.自分の強みを具現化する
企業理念やビジョンと自分の価値観がマッチするかを見極めることで、企業文化に馴染みやすい企業を選べるようになるでしょう。
人手不足が深刻な業界・職種を狙う
人手不足の業界や職種は採用ニーズが高く、応募者に対して柔軟な対応をしてくれる可能性があります。また、学歴を問わず、未経験者も積極的に採用してくれるケースもあります。
さらに、人手不足の業界や職種は、競争率が低いこともポイントです。求人数に対して応募者が少なく、選考を通過する可能性が高まります。
転職サービスを活用する
高卒者が中途採用での転職を成功させるためには、転職サービスを活用する方法があります。転職サービスとはキャリアアドバイザーが求職者の経験やスキル、希望条件などをヒアリングし、最適な求人を紹介してくれるサービスです。
転職サービスのなかには、「非公開求人」と呼ばれる特別な求人を保有しているところもあります。非公開求人とは、一般公開されていない限定された範囲で募集する求人のことです。
転職サービスを活用すると、非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。さらに応募書類の添削や面接対策など、転職活動をトータルでサポートしてもらえるので、効率的に転職活動を進められます。
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高卒者が中途採用で転職する際におすすめの業界・職種
中途採用のハードルを乗り越えるためには、採用ニーズが高い業界や職種を狙うのも一つの方法です。高卒者が中途採用で転職する際におすすめの業界や職種は、次のとおりです。
・IT業界
・介護・福祉業界
・飲食業
・営業職
・ドライバー
・建設・工場作業員
それでは、上記の業界や職種がなぜおすすめなのかを見ていきましょう。
IT業界
高卒者の中途採用での転職におすすめの業界の一つは、IT業界です。IT業界は社会的なニーズが高く、人手不足に陥っている企業も少なくありません。
IT業界の代表的な職種は、システムエンジニアやプログラマー、データベースエンジニア、インフラエンジニアです。
IT企業のなかには独自の育成プログラムを設け、未経験者を積極的に採用しているところもあります。求人の応募条件に「学歴不問」としている企業もあり、高卒者もチャレンジしやすいと言えるでしょう。
介護・福祉業界
介護・福祉業界では長く働ける人材を求めており、「学歴不問」「未経験者可」の求人も十分にあります。各地で介護・福祉施設が開業しているものの、多くの施設は人手不足に陥っており、求人を出しても応募者が集まりにくい傾向にあります。
一方、低賃金や離職率の高さが社会問題化している業界でもあり、ネガティブなイメージを持っている人もいるでしょう。ただし、近年はそうしたイメージを払拭するために、待遇改善に積極的に進め、高い定着率を誇る企業もあります。
介護・福祉業界への転職を希望する場合は、待遇や労働条件などを十分に確認してから応募しましょう。
飲食業
飲食業は慢性的に人手不足の状況にあり、「学歴不問」「未経験者可」の求人も多くあります。
一口に飲食業と言っても、調理補助やホールスタッフなど職種もさまざまです。店長やエリアマネージャーといった管理職もあり、長く働けばキャリアアップも期待できるでしょう。
近年は多様性を重視し、髪色や髪型に対する基準を緩和する企業も増えました。ただし、髪色や髪型に対する基準は店舗ごとに異なるため、応募する際には確認が必要です。
営業職
営業職は、学歴よりもコミュニケーション能力やチームワーク、誠実さといった人柄を重視して採用される傾向にあります。「学歴不問」や「未経験者可」の求人も多く、高卒者でもチャレンジしやすい職種です。
営業職の経験や実績があれば、即戦力があるとみなされ、採用に有利に働く可能性があります。
営業職は多くの企業で必要とされており、企業規模に関係なく多くの求人があります。そのため、さまざまな業界から自分に合った求人を選びやすいでしょう。
ドライバー
近年は、EC市場の急成長により物流業界へのニーズが拡大しています。時間外労働の上限が制限される「2024年問題」が社会問題化するなど、ドライバー不足が顕著です。
ドライバーには「学歴不問」の求人も多く、運転技術や安全意識などを重視される傾向にあります。運転免許を取得していれば応募できる求人もあり、未経験からでも始めやすいでしょう。
中型や大型免許の取得支援制度を設けている企業もあります。
建設・工場作業員
建設業も「学歴不問」や「未経験者可」の求人が多い業界です。建設作業員や工場作業員の募集が多く、未経験者を対象とした研修制度を設けている企業もあります。
また、建設作業員や工場作業員は、現場でさまざまな技術や技能を学べます。経験を積んで職人として手に職をつけられれば、長期的に安定して働けるでしょう。
求人の探し方を工夫して高卒での転職を成功させよう
高卒者の中途採用での転職は、一般的に厳しいと言われています。その背景には応募できる求人が限られている、離職しやすいと見なされているといったさまざまな要素が関係しています。
しかし、高卒者でも中途採用で転職できる可能性はあるため、まずはチャレンジすることが大切です。「学歴不問」「未経験者可」の求人に絞り込むと、高卒者でも応募できる求人を探しやすくなります。
また、転職を成功させるためには、転職サイトを活用するのも手段の一つです。Re就活は20代に特化しており、ポテンシャルを重視した求人を豊富に扱っています。学歴にハンデを感じることなく転職活動を進められるため、ぜひ登録してみてください。
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