テレワーク・選考のオンライン化が生んだ新しい転職のカタチ。「お試し転職」を希望する20代が8割に迫る!


会社の雰囲気や、仕事内容、仕事の進め方は入社するまで分からない。そんな常識が変わりつつあります。転職前に、仕事を体験したり、会社の雰囲気を体感する。転職活動の新しいカタチとして「お試し転職」が注目を集めています。
最大の特長は、現職に就いたまま、入社前に「転職を検討する企業」の仕事や職場を体験できるという点。仕事体験や副業の一環として、事前に適性の有無や会社の雰囲気を把握できるため、ミスマッチを防ぎやすくなります。企業にとっても、面接だけでは計り切れない、適性や人柄などを見定めた上で採用を判断できるというメリットがあります。
「お試し転職」は、「副業」や「リモートでできる仕事」が増加したことで企業・働き手双方が実施しやすくなり、広がりを見せています。コロナ禍で広がる「お試し転職」を、20代はどのように感じているのでしょうか。20代335名が回答したアンケート調査をもとに見てみましょう。
■約8割の20代が「お試し転職」に意欲的
「転職前に仕事体験ができたり、企業の雰囲気を知ることができる機会があれば活用したいですか?」という質問において、「活用したい」が44.8%、「どちらかと言えば活用したい」が34.9%となりました。約8割は転職前に仕事を体験したり、会社の雰囲気を体感したりする、「お試し転職」に意欲的であることが分かります。
ミスマッチのない転職をするため、入社前に仕事の体験や、会社の雰囲気を体感したいと考える20代転職希望者が多いことが分かります。「お試し転職」のニーズが拡大していくと、今後はさらに「お試し転職」を実施する企業が増加していくかも知れません。
■仕事体験の期間は「短期間」派が8割以上
副業やインターンシップで、企業の仕事を体験する場合、希望する期間は「1日」が37.4%、「数日~1週間」が47.7%と8割以上に上りました。短期間での「仕事体験」を希望する20代転職希望者が多いことが分かります。
転職活動の期間を延ばすことなく職場の雰囲気が知れる点、現職と両立させやすい点などが、短期間での仕事体験が支持される理由となっているようです。
■ミスマッチのない転職のために取り組みたいこと2位は「上司となる社員との面談」。1位は?
では、ミスマッチを防ぐためにどのような機会があれば良いのでしょうか。ミスマッチのない転職を実現するために、機会があれば取り組んでみたいことを聞きました。
20代の回答の1位は「職場見学」で62.7%、2位「上司となる社員と面談」が47.2%と続きました。社内の雰囲気を知りたいと考える20代が多いようです。3位は、「座談会」や「ロールプレイング」を抑えて、「副業やインターンシップ」43.3%がランクイン。「仕事の疑似体験」よりも、「実際の仕事を経験できる機会」が求められていることが分かります。
転職の場では、働く人々や環境、カルチャーにじかに触れられる職業体験を通して、企業のことを深く知りたいと考えている人が多いと推察されます。
<調査概要>
・調査対象:[20代専門]転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者
・調査方法:「Re就活」にアクセスしたサイト来訪者に、アンケートのポップアップを表示
・調査期間:2021年1月20日~2021年1月29日
・有効回答数:335名
■研究員の視点
新しい環境に飛び込んでいく転職活動。「企業の雰囲気が、自身にとって働きやすい環境か」、「仕事の適性があるか」など、不安はつきものです。ミスマッチを防ぎ、転職先で活躍するために、入社前に「仕事内容」や「会社の雰囲気」を確かめたいというニーズの拡大は自然な流れと言えるでしょう。
また、コロナ禍ではオンラインでの選考が増加。入社後も、テレワークが中心となり、顔を合わせる機会がないまま、仕事で連携し成果を上げることが求められることも少なくありません。対面で、いわばチューニングする機会が限られるからこそ、入社前に相性や適性を確認できる「お試し転職」が求められていると考えられます。
入社前に仕事体験ができれば、「身に付けたスキルや経験を活かせるか」「目標に置いているキャリアを築くためのスキルや経験を得られるか」を確認することができます。主体的にキャリア形成をしていくためにも、未来の同僚と実際に働き、仕事を「体験」、職場を「体感」できる機会が、これからの新しい転職活動には求められているのかもしれません。
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