■あるある!の連続?!共感が止まらないRe就活WOMAN世代の主人公
新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が長くなり、テレビを見る時間が増えたという人が多いでしょう。
そんな中でスタートした今期のドラマはヒット作の続編や人気俳優やタレント主演の作品と話題作が多く、視聴率も良いようです。
なかでもRe就活WOMAN世代が主人公のドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)に注目しています。
このドラマは四ツ原フリコさん原作のネットコミックをドラマ化したもの。
製薬会社のMRとして働く28歳の主人公がおじさん家政夫とライバル会社のMRとの間で繰り広げるラブコメディです。
恋の行方は見守るとして、一人暮らしの方の中には、耳が痛いと思うシーンもいくつか。
毎日仕事に追われる主人公は家事が苦手。「時間がない」と言い訳するけど、実のところ時間があってもやらずじまいで、いつも汚部屋状態。
同僚から仕事ができる完璧な女性と見られているけれど、ホントはそうじゃない、という女性です。
主人公は極端かもしれませんが、自宅と会社との往復で家事のことまで手がまわらない、
仕事中心で自分のことはおろそかにしてきたという女性は少なくないのではないでしょうか?
■女性の本音を代弁している主人公
このドラマを面白くしているのが、登場人物の設定です。
女性は家事ができて当然という昔ながらの考えを受け入れようとするけれどその真逆を生きる主人公。
家事は女性の仕事という考えに縛られず家政夫として仕事を完璧にこなす家政夫のナギサさん。
「頑張ったらできる子」の言葉で主人公に仕事も家事も求める母親。
そんな母親に反抗するように大学を辞めて結婚した主人公の妹。これは今の社会にある価値観を映し出していると思います。
ドラマを見ていると「仕事も家事もイロイロ求めないでほしい!仕事ができるんだからあとはダメダメでもイイじゃん!」「女だろうと男だろうと得意な人が得意な分野で頑張ってるんだからそれでイイじゃん」と、私たちは主人公を応援したくなります。
しかし、現実社会に目を向けると料理ができないと途端に女性としての評価を下げちゃう男性がいたり、仕事と家庭を両立している女性と比べられたり、
結婚や出産など将来について家族からチクリチクリと言われたり。とても窮屈で息苦しさを感じることが少なくありません。
だからこそ、古い価値観の中でもがき、葛藤しながら「でも私は仕事が好きで優先したい!」と言い切る主人公に共感や憧れを覚えるのではないでしょうか。
■仕事だってプライベートだって、いろんなスタイルがあっていい!
主人公のように仕事がバリバリできる女性や、結婚より仕事を優先する女性も、珍しくなくなったとはいえ、それでもまだ私たちの社会は女性に仕事も家事も、何でも求めようとしています。
このドラマのように、お互いが得意な分野で強みを生かし、古いしがらみにとらわれずもう少し肩の力を抜いて生きることができたら、もっと楽に呼吸して過ごせるのではないでしょうか。
仕事をもっと頑張ってキャリアアップしたい人にはそれを応援してあげる環境を、仕事も家庭も自分のペースで両立させたい人にも、
プライベートを優先させつつキャリアを磨いていきたい人にも、それぞれが輝ける場所が見つけられたら。
ドラマの主人公とナギサさんのようにやさしい世界が築けるように思うわけです。
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