転職活動では何社受けるのが正解? 平均応募社数と内定を勝ち取る複数応募のコツ

最終更新日: 2025年10月24日
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Re就活編集部

転職活動では何社受けるのが正解? 平均応募社数と内定を勝ち取る複数応募のコツ

これから転職を考えている方の中には、「転職をするときに、何社受けたら良いのか分からない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。特に初めての転職では、応募社数の目安が分からず、不安や迷いを抱えがちです。

本記事では、第二新卒の方に向けて応募社数の平均をデータに基づいて解説します。状況別の応募社数や注意点、内定を勝ち取るためのポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

目次

【データで解説】転職成功者の平均応募社数

転職成功者が「複数応募」を実践する5つの理由

複数応募のメリット・デメリットを徹底比較

【状況別】あなたに合った応募社数の目安は?

内定率UP! 複数応募を成功させる4つのポイント

複数応募で失敗しないための3つの注意点

まとめ

【データで解説】転職成功者の平均応募社数

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Re就活が2024年8月に実施したアンケート調査によると、一人あたりの平均応募社数は約4.2社でした。

Re就活は、20代・第二新卒に特化した転職サイトです。未経験・キャリアチェンジを歓迎する求人が多く、経験の浅い第二新卒でも選考に進みやすい転職サイトですが、全体の7割以上が複数の企業に応募しており、うち過半数が3社以上応募しているとのことでした。

この結果から見ても、多くの転職成功者が複数の企業へ応募していることが分かります。

転職成功者が「複数応募」を実践する5つの理由

転職活動では、多くの方が複数の企業に応募する傾向があります。では、なぜ1社に絞らず、複数応募を選択するのでしょうか。

ここでは、転職を成功させた方たちが複数応募を選択した主な理由を5つ紹介します。

内定の可能性を高めてリスクを分散できるから

複数の企業に応募すれば、内定の可能性を高めつつも、不採用だったときのリスクの分散が可能です。

1社に絞ると、不採用だった場合に次の選択肢がなくなり、精神的なダメージが大きくなります。再度応募先を探すことになるため、転職活動が停滞しがちになります。気持ちの切り替えにも時間がかかるでしょう。

一方で複数応募なら、応募した分だけ選択肢が増え、内定を獲得できる可能性が高まります。

比較検討することで入社後のミスマッチを防げるから

複数の企業を比較検討できれば、入社後のミスマッチを防ぐことも可能です。

給与や賞与の有無、働く環境、業務内容などは、企業によって異なります。1社に絞ると労働条件を比較できず、より良い条件や環境の会社に出会うチャンスを逃してしまうかもしれません。面接途中に違和感を覚えても、1社しか応募していないため比較ができません。

一方で複数の企業に応募した場合には、応募した企業の情報を集めることで、それぞれの特徴や条件を比較できるようになります比較検討を経て選ぶことで、希望条件に合った企業を見つけやすくなり、入社後の「思っていたのと違った」というミスマッチも減らせます。

精神的な余裕が生まれ、面接で実力を発揮できるから

精神的な余裕が生まれ、面接で実力を発揮できるのも複数応募を選ぶ理由の一つです。1社のみでは「ここで内定を勝ち取らなければ」とプレッシャーがかかり、緊張から自分の魅力をうまく伝えられない可能性があります。

他にも選考中の企業があれば「次があるから大丈夫」と気持ちに余裕が生まれ、落ち着いて面接に臨みやすくなります。落ち着いた受け答えは採用担当者の印象に残りやすく、内定につながる可能性が高まるでしょう。

面接の場数を踏んでスキルアップできるから

複数応募で面接の場数を踏み、内定を勝ち取るためのスキルを得られるのも理由の一つです。初めての転職では面接に慣れていない方が多く、回答の組み立てが不十分だったり、伝えたい内容が相手にうまく響かなかったりすることも少なくありません。

面接を何度も受ければ、次第に耐性が身に付き、自然体で受け答えできるようになります。「緊張で言葉に詰まった」「志望動機が具体性に欠けていた」といった反省を次の選考で生かせば、受け答えの質が上がり、自信を持って面接に臨みやすくなるでしょう。

転職活動を効率よく短期間で進められるから

複数応募をすれば、転職活動を効率よく短期間で進めやすくなります。書類選考や面接の結果は、すぐに出るものではありません。1社ずつ選考を受けていると、そのたびに結果を待つ時間が生まれ、転職活動が長期化する可能性があります。

複数の企業に同時に応募していれば、どこかの選考が止まっていても、別の企業の選考が進んでいるため、空白期間を減らせます。結果として、より短い期間で内定を得られる可能性が高いです。

複数応募のメリット・デメリットを徹底比較

複数応募には、内定のチャンスが広がる一方で、スケジュール管理の難しさなど注意点もいくつかあります。ここでは、実際に転職活動で複数応募を検討する際に押さえておきたいメリット・デメリットを具体的に比較していきます。

複数応募で得られる4つの大きなメリット

複数応募で得られるメリットは、主に以下の4つです。

・転職活動を短期間で終えられる可能性が高まる
・自分に合った企業を選びやすくなる
・自分の強みや市場価値を客観的に把握できる
・他社の内定を交渉材料にでき、より良い労働条件での採用が期待できる

前述の通り、複数応募なら不採用のときに一から応募先を探す手間がなくなり、転職活動の長期化を防げます。複数社の条件(給与・待遇・社風など)を比較することで、自分に合った企業かどうかを判断しやすくなるのもメリットです。

また複数の面接を通じて「どのような点が評価されやすいのか」が把握できるようになります。さらに「他社では〇〇の制度がありましたが、御社ではどのような取り組みがありますか」といった形で、他社の条件を踏まえた交渉も可能になります。

知っておきたい複数応募の3つのデメリットと対策

複数応募のデメリットは、主に以下の3つです。

・スケジュール管理が大変になる
・一社あたりの企業研究が十分にできなくなる
・内定辞退の連絡が心苦しくなる

複数の企業へ同時に応募すると、書類選考や面接の日程が重なりやすくなります。転職エージェントを活用したり、カレンダーアプリなどで予定を一元管理したりしながら、無理のないスケジュールを組むことが大切です。

また一社あたりの企業研究が十分にできず、志望動機に説得力が欠ける点もデメリットです。やみくもに応募するのではなく、転職の軸(譲れない条件)を明確にした上で応募する企業を絞り込みましょう。

複数の内定が出た場合、志望度が高い企業であっても、内定が重なればどちらかを辞退する必要があります。内定辞退の連絡が心苦しく感じることもありますが、失礼のないよう、辞退を決めたらすぐに連絡しましょう。辞退するのが心苦しい場合は、転職エージェントに連絡してもらうのも対策の一つです。

【状況別】あなたに合った応募社数の目安は?

前述したRe就活のアンケート調査では、平均応募社数は約4.2社でした。しかし、実際の応募社数は、自分の希望や状況に合わせて決めましょう。

ここでは、無理のないペースで活動を進めるために、状況別の応募社数の目安をご紹介します。

まずは一度に2~3社応募から始めるのがおすすめ

応募社数に上限はありませんが、まずは2~3社の応募からスタートすると良いでしょう。在職中の場合、一度に多くの企業に応募すると、書類作成や企業研究、面接対策が大変になります。休日に十分に体を休められず、現職に支障が出る可能性があるため、まずは2~3社の応募から始めてみましょう。

無理のないペースで進めることで心身ともに余裕が生まれます。応募先を増やしても問題なさそうであれば、選考状況を見ながら応募数を調整しましょう。

応募社数を多めにしたいケース

未経験の職種・業界に挑戦したい方は、スキル0の状態で選考に挑むため、不採用になる可能性が高くなります。応募社数を増やし、内定のチャンスを広げましょう。

経験やスキルに自信がない方も、複数応募で選択肢を広げることをおすすめします。選択肢を広く持つことで、自分の強みが生かせる職場が見つかる可能性があるためです。

また離職期間が長い方も、できるだけ多くの求人に応募するのがおすすめです。明確なボーダーラインはありませんが、離職期間が3カ月以上空くと、選考時にマイナスの印象を持たれる可能性があります。

短期間で転職活動を終えたい方は、できるだけ応募社数を多くして内定の確率を上げましょう。同時進行で複数社の選考を受けていれば、たとえ1社落ちても次の選考に切り替えやすくなり、転職活動の停滞を回避できます。

応募社数を絞ってもよいケース

転職の目的や状況によっては、応募社数をあえて絞るのも選択肢の一つです。例えば、専門性の高いスキルや豊富な実績がある場合は、企業側のニーズと合致しやすく、厳選した応募でも採用されるチャンスがあります。同じ業界・職種への転職であれば、持っているスキルを高く評価されやすいため、多く応募しなくても内定につながる場合があります。

また応募したい企業が明確に決まっている場合も、応募社数を絞って選考対策に徹した方が良いでしょう。ただし、完全に1社に絞り込むのはリスクが高いため、同じ条件の企業をいくつか選んで応募するのがおすすめです。

加えて現職に大きな不満がなく、良いところがあれば転職したいと考えている場合も、転職目的を明確にした上で焦らずに企業を厳選した方がミスマッチを防ぎやすくなります。

内定率UP! 複数応募を成功させる4つのポイント

複数応募で内定率を上げるには、やみくもに応募するのではなく、戦略的に転職活動を進める視点を持つことが大事です。ここでは、具体的な成功のポイントを4つ紹介しますので、ぜひ今日から実践してみましょう。

【ポイント1】転職の「軸」を明確にして応募先を絞る

複数応募を成功させる上で大切なのが、転職の軸を明確にすることです。軸が定まっていない場合、選ぶ企業や志望動機に一貫性がなくなり、転職活動が長期化する可能性があります。自己分析で転職理由を明確にし、希望の業務内容や働く環境、労働条件を洗い出しましょう。

具体的には、希望条件を書き出して優先順位を決めていきます。「年収は〇万円以上」「リモートワークに対応している」など、譲れない条件を明確にすることで入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。

【ポイント2】スケジュール管理を徹底する

複数社に応募する際は、スケジュール管理を徹底しましょう。選考が同時に進むと、面接日が重なりそうになることがあります。急なドタキャンは、企業からの信頼低下につながるため注意が必要です。

ExcelやGoogleスプレッドシートで応募日や書類選考通過の連絡日、面接日などを一覧で管理すれば、予定の重複を未然に防ぎやすくなります。「結果待ち」「書類提出済」などと選考フェーズを記載すると、全体の進捗が一目で把握しやすくなるためおすすめです。

【ポイント3】応募企業ごとに志望動機を最適化する

志望動機は、応募する企業ごとに内容を変えましょう。志望動機を使い回すと、採用担当者が「この方は当社をきちんと調べていない」と感じる場合があります。

またどの企業にも当てはまるような志望動機は「なぜその企業を志望したのか」が伝わりにくいため、避けるのがベターです。

同じ業界・職種への転職であっても、求めている人物像やスキル、企業理念などが異なります。手間はかかりますが、企業研究を十分にした上で志望動機を考えましょう。

【ポイント4】転職エージェントを賢く活用する

複数の求人に応募する際は、転職エージェントの活用を検討しましょう。

転職エージェントは、キャリア相談や非公開求人の紹介、面接の日程調整などを無料で対応してくれます。履歴書や職務経歴書の添削、面接対策も行ってくれるため、企業ごとの選考対策を効率よく進められる点もメリットです。

複数応募で失敗しないための3つの注意点

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複数応募は内定率を上げるための手段ですが、以下の3つの注意点を念頭に置いて転職活動を進めましょう。

・選考状況は正直に伝える
・内定の回答期限を確認し、延長交渉も視野に入れる
・内定辞退の連絡は迅速かつ丁寧に行う

【注意点1】選考状況は正直に伝える

他社の選考状況を聞かれた際は、隠さず正直に伝えましょう。嘘をついたり回答に迷う様子を見せると、不信感を抱かれて企業からの信頼を失ったり、後々のトラブルにつながったりする可能性があります。複数の選考が進んでいる場合は、包み隠さず正直に回答しましょう。

回答例は、以下の通りです。

・現在〇社選考に進んでおり、〇〇業界を中心に受けています。
・〇〇社は書類選考を通過しており、〇〇社は内定をいただいています。

また「他社の選考も進んでいますが、御社が第一志望です」と回答すれば、誠実な姿勢と志望度の高さをアピールできます。

【注意点2】内定の回答期限を確認し、延長交渉も視野に入れる

内定が出たら、いつまでに回答すれば良いかを確認しましょう。内定の回答期限は企業によって異なりますが、一般的に1週間程度が目安です。他社の選考結果を待ちたい場合は、期限内にその旨を丁寧に伝え、延長できないかを相談してみましょう。

延長期間の目安は、数日から1週間程度です。延長を申し出る際は「御社での勤務を前向きに検討していますが、慎重に判断したいため、少しお時間をいただけないでしょうか」と確認しましょう。真剣に考えたいと伝えれば、誠実な姿勢が伝わって快く対応してくれる場合があります。

【注意点3】内定辞退の連絡は迅速かつ丁寧に行う

内定を辞退する場合は、迅速かつ丁寧に行いましょう。

辞退の連絡をせずに放置するのは、社会人としての信用を損なう行為です。状況によりますが、辞退を決めたらできるだけ早く電話で連絡するのがマナーです。連絡は営業時間内に入れ、感謝の気持ちと誠意を込めて丁寧に伝えましょう。

辞退する際は「誠に恐縮ではございますが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました」と電話で伝えましょう。

まとめ

転職活動で何社受けるかは、自分の状況に合わせて考える必要があります。転職の軸を明確にした上で、今回紹介した複数応募のポイントを実践してみることが内定への近道です。転職活動で悩んだ際は、転職エージェントの活用を検討しましょう。

Re就活エージェントでは、20代・第二新卒の方に向けてキャリア相談や求人紹介、転職支援サポートを行っています。未経験歓迎やポテンシャル重視の求人も豊富に取りそろえていますので、ぜひお気軽にご利用ください。

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