新型コロナウイルスの影響で、賞与の支給額を減額したり、支給を見送る企業が増えていることを受け、20代の転職希望者を対象に「夏の賞与」に関するアンケートを実施しました。支給額に関しては、「減った」「やや減った」「支給されなかった」の回答が54.1%を占めました。支給額が増えた人でも、支給額に満足している人は4割にとどまる結果となっています。また、支給額が減った人は、7割以上が「不満」「どちらかと言えば不満」と回答。「賞与額を見て、転職を考えた」「賞与が減って、年収が減るのは困るので転職したい」などの声があがっており、夏の賞与をきっかけに転職希望者が増加する可能性が考えられます。

【TOPICS】
(1) 夏の賞与は54.1%が「減った」「支給されなかった」と回答
(2)支給額が増えた人も「満足」している人は4割未満。緊急事態宣言中の働き方も満足度に影響か
(3)支給額が減った人は7割以上が「不満」と回答
(1) 夏の賞与は54.1%が「減った」「支給されなかった」と回答
夏の賞与は「やや減った」14.1%、「減った」19.2%、「支給されなかった」20.8%となっており、54.1%が「減った」または「支給されなかった」と回答しました。「昨年と同水準」は28.8%となっており、「増えた」「やや増えた」の回答は17.2%にとどまりました。夏の賞与は、新型コロナウイルスの影響で、賞与の支給額を減額したり、支給を見送る企業が増えており、その影響を受けた結果となっています。「賞与額を見て、転職を考えた」「賞与が減って、年収が減るのは困るので転職したい」などの声があがっており、夏の賞与をきっかけに転職希望者が増加する可能性が考えられます。
(2) 支給額が増えた人も、満足している人は4割未満。「緊急事態宣言中の働き方」も満足度に影響か

一方、賞与の支給額が増えた人でも、「不満」13.9%、「やや不満」21.5%となっており、「満足している人」とほぼ同じ割合になりました。不満に感じた理由は、「期待していたよりも支給額が少なかったから」が最多で58.8%、次いで「緊急事態宣言中も出社していたから」52.9%、「感染リスクを抱えながら仕事をしていたから」35.3%となっています。「緊急事態宣言中も出社していたから、その分を賞与などでケアして欲しかった」「新型コロナウイルスの感染リスクを抱えながら接客していたので、賞与でのフォローを期待していた」などの声があがっており、「緊急事態宣言中の働き方」も賞与の満足度に影響していることが伺えます。


(3)支給額が減った人は、7割以上が「不満」と回答
賞与の支給額が減った人では、「不満」50.0%、「やや不満」25.0%となっており、7割以上が「不満」と回答しています。不満に感じた理由は「昨年よりも支給額が減ったから」が最多で60.3%、次いで「緊急事態宣言中も出社していたから」50.0%、「期待していたよりも支給額が少なかったから」47.4%でした。「支給額が減ったこと」や「期待を下回ったこと」で不満に感じている人が多いことが分かります。「賞与が減ったことで転職を検討し始めた」「もともと転職を考えていたが、賞与が減ったことが転職を本格的に考えるきっかけになった」などの声があがっており、夏の賞与をきっかけに転職希望者が増加する可能性が考えられます。
一方、賞与の支給額が減ったものの、「満足」「やや満足」とした人は10.6%でした。満足している理由は、「今年は支給されないと思っていたから」最多で36.4%、次いで「休業や交代勤務で出勤日が減るなか、支給されたから」「新型コロナウイルスの影響があるなか、支給されたから」がそれぞれ27.3%となりました。「出勤回数が減るなか支給されたこと」や「支給額は減ったものの期待以上だったこと」に満足していることが推察されます。


■調査概要
・調査対象:[20代専門]転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者
・調査方法:「Re就活」にアクセスしたサイト来訪者に、アンケートのポップアップを表示
・調査期間:2020年7月10日~2020年7月15日
・有効回答数:383名