社会人3年目のリアルな年収は?昇給を狙う方法や転職時のポイントも解説

最終更新日: 2025年08月25日
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Re就活編集部

社会人3年目のリアルな年収は?昇給を狙う方法や転職時のポイントも解説

社会人3年目は仕事にもだいぶ慣れてきて、徐々に自分の立場や周囲の状況が見えてくる時期です。中には「仕事に見合った給与を得られていないのではないか」「周囲に比べて待遇が悪いかも」という不安を感じ始めている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、現在の自分の立場や仕事に悩んでいる方向けに、社会人3年目の平均年収や、年収が上がりやすくなる理由、社会人3年目で直面する課題、昇給を狙うポイントについてまとめました。社会人3年目の人が転職活動をする上で押さえておきたいポイントも解説しているため、今後転職の可能性がある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

社会人3年目の平均年収は320万円程度

社会人3年目に年収が上がりやすい理由

今後のキャリアを考える上で課題となる社会人3年目の「壁」

社会人3年目での昇給を狙うには?

社会人3年目が採用されやすい主な理由

社会人3年目で年収アップを狙って転職する際のポイント

社会人3年目で転職を検討するなら第二新卒の求人を探そう

社会人3年目の平均年収は320万円程度

平均年収について、社会人3年目に限定したデータはありませんが、厚生労働省が公開している令和6年賃金構造基本統計調査の概況によると、20~24歳(大卒)の平均月収は約25万8,000円(年収換算で約309万6,000円)、25~29歳(大卒)の平均月収は約28万3,000円(年収換算で約339万6,000円)です。一方、勤続年数別のデータを見ると、勤続1~2年の人の平均月収は約27万1,000円(年収換算で約325万2,000円)となっています(※)。

以上の3つのデータの平均を計算すると、社会人3年目の人の平均年収は320万円前後と推定されます。もちろん、上記はあくまで平均であり、実際の年収は業種や職種、勤務先の規模、地域などによって差があります。ただし、現在の年収と平均年収を比較して著しく低いと感じた場合は、転職を検討するのも一つの方法です。

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※参考:厚生労働省.「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」P9,14.(参照2025-04-24)

社会人3年目に年収が上がりやすい理由

社会人3年目になると、仕事の実績や成果が認められ、次第に年収が上がりやすくなってきます。逆にいえば、年収が上がる人と上がらない人の差が大きくなりやすい時期であり、「このままでいいのか」と悩む人も増えてくるようです。具体的にどのような点で差が付くのか、主な要因を3つ紹介します。

リーダーポジションを任され始める

社会人3年目になると、新卒1年目、2年目の人が同じチームに配属され、先輩として指導・教育に当たる機会が増えてきます。人によっては小さなチームのリーダーに抜擢され、より大きな仕事や責任を負うこともあるでしょう。責任を伴う仕事をするのは大変ですが、成果を挙げれば高く評価され、昇進や昇給の対象となります。

さらに、リーダーとしてマネジメントの経験やスキルを積んでおくと、管理職として必要な能力も養われるため、将来のキャリアアップにもつながりやすくなります。

資格の取得やスキルの習得が評価される

社会人3年目になると、自分の業種や職種に合わせて、さまざまなスキルや資格の取得を目指す人が増えてきます。今後のキャリアを考えたときに「もっと専門性を高めたい」「このスキルを伸ばしたい」といった目標が明確になり、そのために必要な資格やスキルが具体的に見えてくる方も多いようです。

例えばIT業務なら、AWS認定や情報処理技術者試験などを取得することで高度なITスキルを習得したと見なされ、その評価が給与に反映されることもあります。

転職して年収アップを狙う人が増える

社会人3年目で仕事に慣れてくると、改めて今後のキャリアを考える余裕が出てきます。自分が現在保有している能力やスキルを見直したとき、「より自分にふさわしい職場があるのではないか」「自分の能力に見合った収入を得られていない気がする」と考えて、転職を検討する人も少なくありません。

3年目になると、ある程度のスキルや実績を証明しやすいことから、転職活動も有利に進めやすく、より条件の良いところへ転職して年収アップに成功するケースも見受けられます。

今後のキャリアを考える上で課題となる社会人3年目の「壁」

社会人3年目の壁とは

社会人3年目は仕事にやや余裕が出てくる反面、公私共に壁にぶつかることも増えてきます。こうした壁は時として今後のキャリアを考える上で大きな支障になることもあるため、なるべく早い段階から対策を講じておきましょう。ここでは社会人3年目でぶつかる3つの壁について説明します。

仕事が難しくなる

社会人3年目を迎えると、会社からあなたへの期待も少しずつ変わってきます。これまでは先輩のサポートを受けながら進めていた業務も「そろそろひとり立ちしてほしい」と任される範囲が広がり、それに伴って仕事内容もより複雑なものが増えてくるでしょう。

またこれまでに比べて、クリアすべきハードルも上がってくるかもしれません。一人で責任を負う場面が増えることは大きなやりがいにもつながりますが、期待される目標と現在の自分の能力との間にギャップを感じ、「応えなければ」というプレッシャーから心身に負担を感じやすくなる時期でもあるのです。

結婚・出産などのライフイベントが発生する

社会人3年目は収入が安定しやすくなり、かつプライベートを充実させる余裕も出てくることから、徐々にライフイベントに変化が出始める時期です。例えば、結婚や出産を考えたり、将来のキャリアを考えて転職や資格の取得を目指したりと、何らかのアクションを起こす人が増えてきます。

そのため、社会人1~2年目と同じように代わり映えのしない毎日を送っていることに気付くと、「周囲から置いて行かれるかも」「何かしなければ」といった焦りや劣等感から、仕事や私生活に行き詰まりを感じることもあるようです。

「このままで本当に良いのか」とキャリアに迷いが生じる

社会人1~2年目はとにかく仕事に慣れることを第一に考えがちですが、仕事に慣れてきた3年目は、次のステージへのステップアップを考え始める時期です。改めて今後のキャリアを考えたとき「このままで本当に良いのか」「他に自分に合った仕事があるのではないか」と現在の立ち位置や将来性に悩む方は少なくありません。

こうしたキャリアプランの壁には大きく分けて2つのタイプがあり、責任を負う立場になりたくないタイプと、日々の業務の繰り返しにやる気を削がれるタイプに分類されます。いずれの場合も、今後どうなりたいのかが大きな焦点となるため、中・長期的なキャリアプランを考えることが大切です。

社会人3年目での昇給を狙うには?

社会人3年目での昇給を狙うには?

社会人3年目を迎え、日々の業務に慣れてくると同時に、「キャリアアップしたい」「年収を上げたい」といった思いを抱く方もいるのではないでしょうか。この時期は、仕事の責任が増し、大きな壁に直面しやすいと感じることもあるかもしれません。しかし、その壁を乗り越えることで、昇給のチャンスを掴める可能性も広がります。現在の待遇に改善の余地を感じる場合は、これから紹介する方法を参考に、年収アップを目指してみてはいかがでしょうか。

自分の成果を適切に評価してもらう

仕事に慣れてきた社会人3年目は、自分の実力を発揮して目に見える成果を出しやすい時期です。日々の業務で着実な成果を出し続ければ、会社から高く評価され、給与や賞与の査定アップを期待できます。

ただし、仕事の成果の見えやすさは部署や部門によって異なります。例えば営業なら売上の数値がそのまま評価されますが、経理や会計などは売上・業績とは直接関係がないため、成果が定量化されません。その場合、経理や会計、事務などに関連する資格や検定を受けたり、業務効率化に役立つ取り組みを提案したりして会社に貢献することが高い評価につながるでしょう。

スキルアップを継続し成長意識を持つ

ある程度仕事に慣れ、日々の業務をスムーズにこなせるようになると、一方で成長が鈍化しているように感じたり、マンネリ感を覚えたりすることもあるかもしれません。しかし、それは次のステップへ進むためのきっかけと捉えることもできます。現状に満足せず、さらなる高みを目指したいと考えるなら、自身のキャリアプランに基づき、必要な資格の勉強を始めたり、専門性を深める研修やセミナーに参加したりするなど、主体的にスキルアップに取り組むことが重要です。

その際は、ただやみくもにあちこちの資格や研修に手を出すのではなく、自分が思い描くキャリアプランを基に、どのような知識・スキルが必要なのかを再確認してから、必要な勉強に取り組むことが大切です。

平均年収が高い企業への転職を検討する

いくら仕事で成果を出したり、スキルアップを図ったりしても、その努力に見合う評価を得られなければ意味がありません。「成果やスキルに見合う待遇を得られていないかも……」と感じる場合は、平均年収の高い企業への転職を検討するのも一つの方法です。

社会人3年目は第二新卒扱いとなるため、専門的なスキルや経験よりも、ポテンシャルや働く意欲、将来性などが重視される傾向にあります。また同じ第二新卒である社会人1~2年目に比べると、ある程度の社会人経験を積んでおり、即戦力と見なされる可能性が高いというメリットもあります。特に同業種への転職の場合、こうした強みを生かせば、現職よりも待遇の良い企業に転職することも十分可能でしょう。

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社会人3年目が採用されやすい主な理由

社会人3年目は、転職市場では第二新卒枠に該当します。第二新卒は新卒より転職が難しいといわれていますが、新卒にはない強みを生かして転職を有利に進めることも可能です。ここでは、社会人3年目が採用されやすい具体的な理由を3つのポイントに分けて解説します。

基本的なビジネスマナー・スキルが身に付いている

社会人3年目は、1~2年目の人に比べて社会経験が豊富であり、ある程度の実績やスキルを習得しています。中でも、社会人としての身だしなみや言葉遣い、接客時の表情やあいさつといったビジネスマナーや、来客応対、名刺交換、会社訪問、電話受付といった基本的なビジネススキルなど、業界や業種を問わず必須となる能力が身に付いているのは大きな強みです。

企業からすると、ビジネスマナーやスキルの教育に割く時間・コストを節約できるため、同じ第二新卒なら社会人3年目を積極的に採用するという企業も多いようです。

新たな環境にスムーズになじめる

同じ会社に長く勤めていると、その会社の社風や企業文化、仕事のやり方がしっかり根付いているため、新しい環境に慣れるまでにやや時間がかかる傾向にあります。その点、社会人3年目はビジネスの基本的な知識・スキルは身に付いている一方、勤続経験はまだ浅い人材がほとんどです。そのため、新しい環境への順応性が高く、短期間で現場になじむことが期待されます。

企業にとっては、現場にいち早くなじんで即戦力になってくれる人材は非常に貴重な存在であり、率先して採用する理由の一つになるでしょう。

退職した新卒社員のポジションが求められている場合も

厚生労働省の発表によると、新規学卒就職者(令和3年3月卒業者)における就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が38.4%、新規大学卒業者が34.9%と、いずれも3割を超える結果になっています(※)。自社の成長や発展、存続のためには若手社員の採用が必要不可欠であるため、企業としては早期離職によって空いたポジションを同じ若手で補いたいというのが本音です。

社会人3年目の多くは20代と若く、それでいて基礎的なビジネスマナー・スキルは習得済みであるため、退職した新卒社員の補充要員として採用する企業は多いようです。

※参考:厚生労働省.「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」.(参照2025-04-25)

社会人3年目で年収アップを狙って転職する際のポイント

社会人3年目で年収アップを狙って転職する際のポイント

社会人3年目の人が年収アップを期待して転職するのなら、求人を探す際に以下のポイントをチェックしましょう。

・評価方式
・ベースの給与
・福利厚生・諸手当
・賞与の算出根拠

ベースとなる給与の額はもちろんですが、昇給や報酬の評価基準はどうなっているのか、賞与はどのような計算式で算出されるのかなど、年収に関わる項目についてはなるべく詳細にチェックすることが大切です。また福利厚生や諸手当が充実している企業なら、資格手当や家族手当、住宅手当、交通費、退職金などで手厚い待遇を得られるでしょう。

ただし、社会人3年目の転職は新卒の一括採用とは異なり、個々のスキルやポテンシャルに応じて提示される待遇に差が出ます。そのため、まずは自身の市場価値を正しく理解した上で求人を探す必要があるでしょう。

転職して年収を上げたいなら自身の市場価値を理解しよう

転職市場における自身の価値を正しく理解することは、現時点での適正年収を知る上で重要なポイントの一つです。例えば、同じ社会人3年目でも、実務経験のある同業他社に転職する場合と、未経験の他業種に転職する場合では、評価や待遇に大きな差が生じる場合があります。前者は現職より高い年収を期待できますが、後者は現職よりも一時的に年収が下がることも少なくありません。

ただし、前述した評価方式や賞与の算出根拠などによっては、将来的に年収の大幅アップを見込める可能性があるため、ベースの給与のみで転職先を決めるのは早計といえます。いずれの場合も、自身の市場価値をきちんと把握しておけば、転職後に「このようなはずじゃなかった」と後悔するリスクは減るため、事前にしっかり自己分析しておくことが大切です。

自己分析は自力で行うことも可能ですが、転職サイトや求人エージェントを利用すれば、プロの視点から客観的に市場価値を測れるでしょう。

社会人3年目で転職を検討するなら第二新卒の求人を探そう

社会人3年目は仕事に慣れてやや余裕が出てくるため、年収や今後のキャリアなどを改めて考え始める時期となります。社会人3年目は1~2年目の人と同じく第二新卒扱いとなりますが、社会人経験をそれなりに積んでおり、基本的なビジネスマナーやスキルを習得していることから、有利に転職活動を進めやすいといわれています。

現在の待遇や今後のキャリアに不満・不安があるのなら、社会人3年目ならではの強みを生かして、より待遇の良い会社への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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社会人3年目の壁に直面し、待遇や今後のキャリアについて悩みを抱えている方は、ぜひRe就活のサービスをご利用ください。

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