転職しやすい時期はいつ?月ごとの特徴や活動時期ごとのメリット・デメリットを解説

最終更新日: 2025年10月29日
  • シェア
  • ツイートする

Re就活編集部

転職しやすい時期はいつ?月ごとの特徴や活動時期ごとのメリット・デメリットを解説

転職活動を考えているけれど「いつ始めるべきか?」「どの時期なら進めやすいのか?」と悩んでいませんか。

転職活動をスムーズに進めるには、求人が増えるタイミングや採用活動が落ち着く時期を把握しておくことが重要です。時期ごとの企業の動向を理解して動けば、希望に合った求人に出会える可能性が高まります。一方でこのような情報を知らずに進めると、チャンスを逃してしまうかもしれません。

本記事では1~12月までの転職市場の動きや、転職しやすい時期のメリット・デメリットを分かりやすく解説しています。ボーナス支給や社会保険、税金への影響といった、転職時期を決める上で見落とせないポイントも丁寧に紹介しています。

「初めての転職でタイミングがつかめない」と悩んでいる方は、ぜひ読んでみてください。

【この記事で分かること】

・転職市場は月によって変わるため、入社希望月や現在の状況に合わせて決めることが大切
・月ごとの動向を押さえるだけでなく、社会保険や税金関係の手続きを見越して入社日を決めると手間がかからない
・キャリアの選択肢を少しでも増やして転職活動を進めたい方は、1~3月、9~11月の求人数が増える時期に動き始めると良い

Re就活にはメリットはたくさん

目次

転職しやすい時期はいつ?月ごとの傾向をチェック

転職のタイミングを考えるその他の基準

転職しやすい時期に活動するメリット

転職しやすい時期に活動するデメリット

転職時期を決める4つのポイント

まとめ

転職しやすい時期はいつ?月ごとの傾向をチェック

転職しやすい時期

結論として、転職するなら1~3月の求人数が増える時期、9~11月の人事異動などが行われる時期がおすすめです。

ただし、いつ転職すべきかは人によって異なるため、まずは月ごとの転職市場の傾向を押さえた上でタイミングを見極めましょう。

1~3月

1~3月は新年度に向けて多くの企業が組織体制を整える時期です。次年度をより良い体制でスタートさせるために、人員補充が活発になりやすく、求人数や採用人数が増加する傾向があります。転職時期に迷っている場合は、1~3月を目安に動くのがおすすめです。

転職者の方の中でも第二新卒の方は特に、1~3月に転職活動を行い4月入社をするメリットが大きいといえます。

4月に入社すると、新卒者と同じ研修を受けられるケースが多く、新しい職場にスムーズに適応しやすくなります。同期のような仲間ができたり、業務に必要なビジネスマナーやスキルを基礎から学べたりする点もメリットです。

4~5月

4~5月は求人数が比較的落ち着く時期です。多くの企業では、新卒者や中途採用者の教育に力を注いでいる時期に当たり、採用活動が控えめになる傾向があります。

ただし次のような状況が発生した場合には、急募の求人が出る場合があります。

・早期退職や内定辞退があった場合
・新体制に伴うプロジェクトの立ち上げがあった場合

急募の求人は、選考から内定までのスピードが速いのが特徴です。タイミングが重要になるため、あらかじめ履歴書や職務経歴書を準備しておくと良いでしょう。

また4〜5月は求人数自体は少ないものの、競争率は1~3月ほど高くなく、比較的スムーズに採用へとつながると考えられます。この時期に希望条件と合致している求人があれば、挑戦してみると良いでしょう。

6~8月

6~8月は、夏のボーナスを受け取ってから退職したいと考える人が増える時期です。そのため、欠員補充や人員調整を目的とした求人が出る場合があります。

ただしボーナスは在籍期間を基に査定されるのが一般的です。退職時期によってはボーナスを受け取れない、もしくは減額される可能性があるため、事前に就業規則で支給条件を確認しておきましょう。

9~11月

9~11月は、企業が下半期の成長戦略を実現するために採用を強化しようとして、求人数が増える傾向にあります。

即戦力となる人材や専門知識を備えた人材が求められるケースが増えるため、未経験転職に挑戦する方は、教育体制や仕事内容をよく確認してから応募しましょう。

12月

12月は、冬のボーナスをもらった後に退職したいと考える人が増えるため、欠員を補充するための求人が出る可能性があります。年明けから本格的に採用活動をスタートする企業が多いものの、春に向けて早めに人員を確保したい場合、12月から求人を募集するケースもあります。

この時期は競争率も比較的落ち着いており、年内に採用を決めたいと考える企業も出てきます。スピーディーに選考が進みやすく、場合によってはチャンスの時期と捉えることもできるでしょう。

ただし年末にかけて業務が忙しくなる企業が多いため、他シーズンと比較して求人数が少ない傾向があります。好条件の求人を見つけた場合は、タイミングを逃さずに応募を検討するのがおすすめです。

転職のタイミングを考えるその他の基準

転職のタイミングは月ごとの採用状況だけでなく、以下のポイントも考慮して決めましょう。

・社会保険や年金の手続きが楽かどうか
・所得税の手続きが楽かどうか
・住民税の手続きが楽かどうか
・ローンの借り入れ予定があるかどうか

社会保険や年金の手続きが楽かどうか

転職のタイミングを考える際は、社会保険や年金に関する手続きがスムーズに進められるかどうかも、重要なポイントの一つです。退職時期によっては、国民健康保険や国民年金への切り替えが必要となり、手間が増える場合があります。

社会保険や厚生年金の資格は、退職日の翌日に喪失となります。例えば月末に退職し、翌月1日に新しい職場へ入社するケースでは、現職場の最終勤務日と新しい職場の勤務初日の間に国民健康保険や国民年金に加入する期間が生じません。転職先がそのまま社会保険・厚生年金の加入手続きを行うため、自身で直接保険料を支払う必要はないです。この場合、支払額の半分は新しい職場が負担します。

一方で、退職と次の入社日の間に1日でも空白があると、その期間は自分で国民健康保険や国民年金の支払いを行うる必要が出てきます。企業負担分がなくなるため、状況によっては損をするケースもあるでしょう。このような余分な手続きや出費を避けたい場合は、月末日退職・翌月1日入社にするのがおすすめです。

※参考:日本年金機構.「就職・転職・退職」.(参照2025-10-06)

※参考:政府広報オンライン.「社会保険の適用が拡大!従業員数51人以上の企業は要チェック」.(参照2025-10-06)

※参考:日本年金機構.「厚生年金保険の保険料」.(参照2025-10-06)

所得税の手続きが楽かどうか

転職のタイミングを考える際は、所得税の手続きが楽かどうかも、検討すべきポイントです。

給与所得者の所得税は、原則として年末調整で最終的な税額が決定します。例えば1~10月に退職し、その年内に転職先に入社した場合は新しい職場で年末調整をしてもらえるでしょう。

一方で11月や12月に退職すると、場合によっては企業の定める年末調整の期限を過ぎているため、自分で確定申告をして税額を清算しなければならないことがあります。余計な手間が発生するのを避けたい場合は、10月までに新しい職場に入社するか、年明けから転職活動を始めると良いでしょう。

※参考:国税庁.「No.2662 年末調整のしかた」.(参照2024-04-01)

住民税の手続きが楽かどうか

住民税の手続きが楽かどうかも、転職時期を検討する上で大切なポイントです。退職日と新しい職場への入社日に1日も空きがない場合は、特別徴収(給与からの天引き)を継続できます。また退職日から入社日まで期間が空く場合でも、1~5月に退職するのであれば、未納分の住民税は退職時の給与から一括で徴収されるため手続きは比較的シンプルです。

注意が必要なのは、6~12月に退職し、その後新しい職場へ入社するまでに期間が空くケースです。この場合、申し出をしないかぎりは納付書などを使って自ら住民税を支払う必要があります。退職時の手続きや払い忘れが心配な方は、6~12月を避けて転職時期を調整するのがおすすめです。

※参考:東京都・都内区市町村.「個 人 住 民 税 (区市町村民税・都民税) 特別徴収の事務手引き」.(参照2025-10-06)

※参考:e-Gov.「地方税法」.(参照2025-10-06)

ローンの借り入れ予定があるかどうか

ローンの借り入れを予定している方は、審査への影響を考慮して転職時期を慎重に選ぶことが大切です。

住宅ローンや自動車ローンなど、比較的大きな借り入れ審査では、勤続年数や年収の見込み額が重視される傾向があります。転職直後は収入も不安定と見なされやすく、審査に通らない可能性があります。転職のタイミングを調整できる場合は、ローン契約を済ませてから転職をする方が良いでしょう。

なお勤務先の信用力や個人の返済能力によって、審査結果が変わる場合もあるため、不安な場合は金融機関に事前に相談しましょう。

転職しやすい時期に活動するメリット

転職しやすいといわれる時期に活動をすると、キャリアの選択肢が広がり、選考で有利に進める可能性があります。

具体的に、以下のようなメリットが挙げられます。

・求人数が多く選択肢が豊富
・特定の年齢層や状況に有利なケースがある

求人数が多く選択肢が豊富

採用活動が活発化する時期は、求人数が増えてキャリアの選択肢が広がりやすいです。多くの企業が人員を求めているため、幅広い業界・職種の求人が出る傾向にあります。今後目指したいキャリアや、身に付けたいスキルに合った求人を見つけやすく、入社後のミスマッチを防げる可能性が高まります。

さらにこの時期は、複数の企業の選考を同時に進めやすい点も大きなメリットです。求人数が豊富な分、待遇や働き方を比較しながら転職活動を進められるのはもちろん、選考に参加できるチャンスも増えると考えられます。

選択肢が豊富だからこそ、希望条件をしっかり定めた上で求人を探せば、より魅力的な転職先を見つけられるはずです。

特定の年齢層や状況に有利なケースがある

特定の年齢層や状況に身を置いている方にとっては、転職しやすい時期に転職すると有利になるケースもあります。

先述したように、第二新卒の方は1~3月に選考を受けて4月に入社することで、新卒者と同じ研修を受けられることが多いです。社会人としての基礎から学び直せるため、経験が浅くても新しい環境に馴染みやすいのがメリットといえるでしょう。

大手企業や人気企業では、第二新卒枠を設けて積極的に募集を行っている場合もあります。多くの企業が採用枠を広げる時期は、第二新卒や20代の若手向けの求人も多く出るため、新たなキャリアに挑戦しやすいのもメリットです。

転職しやすい時期に活動するデメリット

求人数が多い時期の転職活動を検討する際は、メリットだけでなく、その時期特有のデメリットについても把握しておきましょう。

具体的に考慮すべきデメリットは、以下の通りです。

・競争率が高め
・求人応募に時間をかけられないことがある

競争率が高め

多くの企業が求人を出す時期は、求職者の数も増えるため競争率が高く、なかなか採用が決まらない可能性があります。

この時期は転職を目指す人が集中しやすく、人気企業や条件の良い求人には応募が殺到しやすいです。その結果、書類選考を突破するのが難しくなったり、面接での競争が激化したりする傾向にあります。

また未経験での転職の場合、採用枠が広がる時期に応募しても、経験者が優遇されて内定まで至らないケースがあります。

転職活動を有利に進めるには、自己分析を徹底的に行い、応募書類や面接で強みをしっかり伝えることが大切です。

求人応募に時間をかけられないことがある

求人が多い時期は選択肢が広がる一方で、応募や企業研究などに一つずつ時間をかけられないというデメリットがあります。

人気の求人は募集期間が短い上にすぐ埋まるため、応募するかどうかスピーディーに判断しなければなりません。しかし急ごうとするあまり、勤務時間や仕事内容を十分に理解しないまま応募すると、入社後にミスマッチを起こすリスクがあります。

令和2年転職者の実態調査によると、転職活動にかかる期間は1~3カ月程度とされています(※)。あらかじめ応募書類を整え、優先度の高い求人を決めておくなど、計画的に進めましょう。

※参考:厚生労働省.「令和2年転職者実態調査の概況(個3.転職について)」.“(4)直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に転職するまでの期間”.p3.(参照2025-09-13)

Re就活にはメリットはたくさん

転職時期を決める4つのポイント

転職時期を決める4つのポイント

転職時期を決める際は、以下の4つのポイントを意識しましょう。

・現在の職場への支障をなるべく抑えられるタイミングを選ぶ
・自身のライフイベントと転職が重ならないようにする
・ボーナスや社会保険の影響を考慮する
・転職のプロに相談する

現在の職場への支障をなるべく抑えられるタイミングを選ぶ

転職を検討する際は、現在の職場への支障ができるだけ少ないタイミングを選ぶことが大切です。

避けた方が良いタイミングの例は、プロジェクトの進行中や繁忙期の退職です。このような時期に退職すると、代わりの人材確保や引き継ぎに労力がかかり、取引先やチームに迷惑をかける可能性があります。

特に繁忙期の退職はチームメンバーの負担が増えるため、引き止められる場合があります。比較的業務が落ち着いた時期に退職を申し出ることで、引き継ぎや退職交渉をスムーズに進めやすくなるでしょう。

円満な退職ができれば、同僚や上司との良好な関係を維持したまま、次のキャリアへと良いスタートを切れるはずです。

自身のライフイベントと転職が重ならないようにする

結婚や出産、引っ越しなど大きなライフイベントと、転職のタイミングが重ならないように配慮することも大切です。生活環境が大きく変わる時期は、心身への負担が増えやすく、転職活動に十分な力を注げなくなる可能性があります。

転職活動は企業研究や面接準備、スケジュール調整などやるべきことが多く、忙しさのあまり準備が不十分になってしまうことも考えられます。特に出産直後などの時期は転職活動との両立が難しく、心身共に疲れがちです。

新しい職場に馴染めず体調を崩すリスクもあるため、可能な限りライフイベントと重ならない時期を選ぶことが望ましいです。計画的な転職活動により、ワークとライフ双方のバランスを保ち、ストレスを軽減することができるでしょう。

ボーナスや社会保険の影響を考慮する

ボーナスを受け取ってから退職したい場合は、逆算して転職活動のスケジュールを組む必要があります。例えば6月に現在の職場からボーナスを受け取って7月に転職先へ入社したいなら、3カ月前の4月頃から動き始めるのが理想です。

前述の通り、退職日によっては支給対象から外れるケースもあるため、事前にボーナスの支給条件も確認しましょう。

退職時の手続きについても前述したように、退職日と入社日の間に空白期間を設けると、国民健康保険や国民年金への加入手続きが必要になり、自己負担も発生します。損失を避けるためにも退職日を月末日にし、翌月1日を入社日にするのが望ましいです。

転職のプロに相談する

転職時期を一人で判断するのが不安な場合は、転職エージェントに相談しましょう。

転職エージェントは、市場動向を踏まえて適切な求人を紹介してくれるだけでなく、書類作成や面接練習のサポートも行ってくれます。希望条件や現状から転職に適した時期や進め方などの具体的なアドバイスを受けられるため、いつから転職活動を始めるべきか不安な方は一度相談してみるのも良いでしょう。

特に初めての転職となる第二新卒の方は、一人で抱え込まず相談することで、自分に合ったスケジュールを組みやすくなるはずです。

まとめ

転職に適した時期は、求人数が多い1~3月や9~11月だといわれています。また実際には、年齢やキャリア、現在の職場の状況などによっても異なります。自分の状況やキャリアプランに合わせたタイミングで計画的に行動することで、希望条件に合った転職先に出会える可能性が高まるでしょう。

一人でタイミングを判断するのが難しい場合は、転職市場の動向を熟知した転職エージェントに相談するのも方法の一つです。

Re就活エージェントでは、第二新卒や20代の方向けの求人を豊富に扱っています。新たなキャリアを築けるよう、第二新卒転職・既卒就職経験者を経験したアドバイザーが丁寧にサポートいたします。ぜひお気軽にご利用ください。

Re就活エージェント