社会人2年目の異業種転職|アピールのポイントや成功させるための準備を解説

最終更新日: 2025年10月30日
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Re就活編集部

社会人2年目の異業種転職|アピールのポイントや成功させるための準備を解説

社会人2年目になると、仕事に慣れてくる一方で「本当にやりたいのは今の仕事じゃないのかも…」「異業種にチャレンジしたいけれど、まだ早いかな?」など、キャリアチェンジに悩み始める方もいるのではないでしょうか。

第二新卒に当たる社会人2年目は、未経験の職にも就きやすく、異業種・異職種に挑戦するチャンスが広がる時期といえます。今後のキャリアに悩んでいるのなら、思い切って気になる分野への転職を検討してみるのも一つの方法でしょう。

本記事では、社会人2年目が企業からどう見られているかを説明した上で、異業種への転職のポイントや面接でよく聞かれる質問、あらかじめ知っておきたい現実、転職活動を進める上での注意点について解説します。

【この記事で分かること】

・社会人2年目は将来性やポテンシャル、順応性、柔軟性の高さなどが評価されるため、異業種でも転職しやすい
・一方で「またすぐ辞めてしまうのでは?」といった懸念を持たれやすいため、下準備は念入りに行う必要がある
・特に異業種を選んだ理由については明確かつ論理的に説明することが大切

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目次

社会人2年目は異業種への転職がしやすい!

企業は社会人2年目をどう見ている?

社会人2年目で異業種への転職をする際のポイント

異業種転職の面接でよく聞かれる質問4選

社会人2年目の異業種転職で知っておきたい現実

転職活動を進める上での注意点

まとめ

社会人2年目は異業種への転職がしやすい!

社会人2年目は、一般的に異業種への転職がしやすいといわれています。なぜ異業種への転職が有利になるのか、その理由は大きく分けて次の2つです。

理由1:若手ならではのポテンシャルに期待されているから

社会人2年目は年齢が若く、前職の企業文化や社風に染まりきっていないことから、ポテンシャルがあると捉えられる傾向にあります。成長意欲が高く将来的な伸びしろがあり、また新しい環境に順応しやすい人材として採用担当者に評価されれば、異業種でも転職を成功させられるでしょう。

入社後は柔軟な思考から画期的なアイデアを思いついたり、時代のトレンドをいち早くキャッチしたりする能力の高い人材として活躍し、新たなビジネスの創出につながる可能性が期待されています。

理由2:基本的なビジネスマナーが身に付いているから

第二新卒は一度社会に出て働いた経験があるため、挨拶の仕方や名刺の渡し方、電話の受け方など、基本的なビジネスマナーを習得した状態であることが多いです。

一から教育が必要な新卒者に比べると、研修や教育の手間がかからないため「早く現場に慣れてもらいたい」「教育コストをできるだけ削減したい」と考えている企業から優遇される可能性があります。

企業は社会人2年目をどう見ている?

企業は社会人2年目をどう見ている?

企業は社会人2年目の人材について、ポジティブに評価する一方で、いくつかの懸念点も抱いています。具体的にどのようなイメージを持っているのか、評価される点と懸念点の2つに分けて解説します。

企業が社会人2年目をポジティブに評価する点

前述したように、多くの企業は社会人2年目の人材について、ポテンシャルの高さや将来性が評価しがちです。

特にベンチャーやスタートアップのような成長途上にある企業では、柔軟な思考や発想を持つ若手の採用が企業の飛躍のきっかけとなるケースもあり、重宝されることが多いです。

また社会人2年目のほとんどは20代前半~中盤であり、定年から逆算すると最大で40年ほどの長期勤続が見込めます。中長期的に企業活動を支えてくれる可能性があること自体に価値を見出す企業もあるでしょう。

企業が社会人2年目に対して抱く懸念点

一方で新卒入社から2年たたずに早期退職したという経歴があると、採用担当者は「またすぐに辞めてしまうのでは?」と心配して採用を踏み留まる可能性があります。また社会人経験の少なさから、即戦力を求める企業には敬遠される場合もあるようです。

ただし20代前半の場合、即戦力につながる実績を求められるケースはまれです。前述の通り、企業は社会人2年目ならではのポテンシャルに期待を寄せることが多いため、即戦力にならない点が採用で不利になることは少ないでしょう。

社会人2年目で異業種への転職をする際のポイント

社会人2年目が異業種への転職を成功させるために、次の3つのコツを押さえましょう。

・自己分析を徹底し、転職の軸を定める
・業界・企業研究でミスマッチを防ぐ
・応募書類と面接は企業視点でのアピールを意識する

以下でそれぞれのコツを詳しく見ていきます。

1.自己分析を徹底し、転職の軸を定める

社会人2年目に求められるポテンシャルの高さや、仕事への意欲を示すために、まずは自己分析を徹底して転職の軸を定めるところから始めましょう。

具体的にはこれまでの経験や実績を振り返って、習得した知識やスキル、自分の性格、得意・不得意などを洗い出します。このようなキャリアの棚卸しを行うと、自分の持つ能力を再確認できると共に、自分が本当にやりたいことやキャリアチェンジしようと思った理由などが明確になります。

自己分析の結果は求人探しの軸になると同時に、応募書類に記載する志望動機や自己PRのベースにもなる要素です。説得力のある内容に仕上がるよう、念入りに分析しましょう。

2.業界・企業研究でミスマッチを防ぐ

自己分析やキャリアの棚卸しで明確にしたスキルや経験、強み、関心などを基に、相性の良い業界を見つけ出します。

「異業種だから、専門的なスキルや強みがない…」と思うかもしれませんが、業種を越えて重宝されるスキルがあれば、十分転職先でも活躍できる可能性があります。例えばコミュニケーションスキルやヒアリング力、論理的思考力などはどの業界でも必要とされるため、現職での経験やエピソードを基にアピールすることで、選考において企業側とのミスマッチを防ぐことにつながるでしょう。

また業界や応募先を絞り込む際は、その業界・会社に将来性があるか、第二新卒向けの研修制度やサポート体制が整っているかなどをチェックするのがポイントです。教育・サポート環境が整っている職場であれば、未経験の異業種にもチャレンジしやすくなります。

3.応募書類と面接は企業視点でのアピールを意識する

履歴書や職務経歴書の作成および面接対策は、応募先の企業の視点に立って行いましょう。

募集要項やコーポレートサイトなどをチェックし企業側が求めている人材像を把握したら、その条件に適したスキルや知識を持っていることを、具体的なエピソードを交えて説明します。

迷ったときは、業種や職種をまたいで重宝されるポータブルスキルを振り返ってみましょう。例えば課題設定力や企画立案力、情報収集力、コミュニケーション力などをアピールできるエピソードがあれば、自己PRに盛り込むべきです。

また社会人2年目ではスキルや経験が少ない分「入社したら◯◯にチャレンジしたい」「3年後には個人の売上◯万円を達成したい」など、仕事への目標を具体的に交えると効果的です。

異業種転職の面接でよく聞かれる質問4選

異業種転職の面接でよく聞かれる質問4選

異業種転職の面接内容は応募先によって異なりますが、以下4つの質問は高確率で聞かれるため、しっかり対策しておきましょう。

・「なぜ前職を辞めようと思ったのですか?」
・「なぜこの業界に興味を持ったのですか?」
・「これまでの経験で、当社で生かせることはありますか?」
・「当社で今後どのようなキャリアを築きたいですか?」

ここではそれぞれの質問の意図や、回答の考え方について解説します。

「なぜ前職を辞めようと思ったのですか?」

社会人2年目に限らず、転職の採用面接では必ずといって良いほど転職の理由を尋ねられます。退職理由を曖昧にしたり、前職への不満をそのまま伝えたりすることは、採用担当者に「また同じ理由で辞めるのではないか」という懸念を抱かれる原因の一つです。

そのためたとえ退職した理由がネガティブなものだったとしても、直接的な表現は避け、ポジティブな内容に置き換えるのがポイントです。

例えば人間関係に悩んで辞めた場合は「チームワークを大切にする環境で働きたい」、残業時間に不満があった場合は「より生産性を重視した、効率的な職場で貢献したい」などと表現すれば、好意的に捉えてもらえるでしょう。

「なぜこの業界に興味を持ったのですか?」

企業側は異業種を選んだことについて、納得できる理由を求めるケースが多いです。はっきりとした回答ができないと「イメージだけで選んだのでは?」「当社の仕事を理解しないまま申し込んだのでは?」と判断され、マイナス評価の原因となり得ます。

そのため自己分析をしっかり行って、異業種転職を考えた理由を明確にすると共に、企業研究を徹底し「なぜその企業でなければならないのか」についても伝えられるよう準備しておきましょう。

例えば「前職で業務効率化の大切さを痛感したため、社会全体の生産性向上に寄与できるIT業界を志望した」など、前職でのエピソードを踏まえて異業種に興味・関心を持ったきっかけを説明すると、説得力が増すはずです。

「これまでの経験で、当社で生かせることはありますか?」

異業種への転職では、業界や職種を問わずに生かせるスキルをアピールするのがコツです。前職での経験はもちろん、学生時代のエピソードまでさかのぼって、これまで学んできたこと、一定の成果を挙げてきたことを論理的に説明しましょう。

先述の通り、自分の強みやスキルが、応募先の企業の視点で見るとどのように役立つのかまで説明できると好印象です。例えば営業職からカスタマーサクセス職への転職を希望している場合「これまで培ったヒアリング力は、御社のSaaS導入後の運用支援に生かせると考えている」などです。

具体的かつ論理的な説明であるほど、採用担当者はその応募者が入社後に活躍している姿を想像しやすくなり、採用で有利に働くでしょう。

「当社で今後どのようなキャリアを築きたいですか?」

企業はできるだけ長く自社で働いてほしいと考えているため、中長期的なキャリアプランを提示すれば、会社に貢献する意欲があることをアピールできます。

また今後のキャリアプランを明確にしておくことは、入社後の努力の方向性を決める指針にもなります。転職後はキャリアプランを達成するために何をすべきなのかを常に考えていれば行動もスムーズになるでしょう。

なおキャリアプランを提示する際は、具体的な数字を盛り込むのがおすすめです。例えばHRテックを商材としている企業の面接で「入社後は顧客対応を通じてプロダクトへの理解を深め、3年以内に大手顧客のオンボーディングを主導できる存在を目指す」などと伝えれば、目標達成への熱意をアピールできるでしょう。

社会人2年目の異業種転職で知っておきたい現実

社会人2年目の異業種転職にチャレンジする際は、起こり得るリスクについても把握しておく必要があります。

以下は、社会人2年目が異業種転職する前に知っておきたい現実です。2つのポイントに分けて説明します。

新卒のような手厚いサポート体制がないケースがある

先述したように、社会人2年目は基本的なマナーやビジネススキルを習得している人材と見なされるため、入社後は新卒のように一からマナーやスキルを教育するためのサポート体制が整っていない場合があります。新しい職場に馴染めるかどうか不安がある場合は、研修制度やサポート体勢が整っている企業を選ぶというのも一つの方法です。

また採用前の段階では、1年間の社会人経験で何を学び、どのようなスキルを習得してきたかについても評価されます。面接に対する姿勢は、新卒以上にシビアに見られることも多いので、就職活動以上に自己分析や企業研究を徹底する必要があるでしょう。

収入が一時的に下がる可能性がある

異業種・異職種への転職は、未経験者と見なされるのが一般的です。そのため、収入が一時的に下がってしまうこともあります。

特に現職の給与水準が比較的高い場合や、応募先で求められる専門性や実績が不足している場合、最初から好待遇を提示してもらうのは難しいでしょう。

もちろん将来性のある業種・企業であれば今後の昇給を見込めるため、収入面での問題は後々カバーできる可能性があります。職場環境、やりがい、待遇、働き方など何を優先するかを明確にし、譲歩が必要な条件を見極めることが重要です。

自分が重視する要素を満たし、一時的に収入が下がっても転職するメリットがあると判断できれば、後悔することは少ないでしょう。

転職活動を進める上での注意点

社会人2年目が転職をスムーズに進めるためには、以下2つのポイントに留意して活動を行いましょう。

なるべく在職中に転職活動を進める

残業が多過ぎる、ハラスメントが横行しているなど極端に劣悪な労働環境でない限り、転職活動はなるべく在職中に行うのがおすすめです。現職を辞めると収入面の不安から焦りや不安が生まれ、転職先企業とのミスマッチにつながる恐れがあるためです。

働きながら転職活動をするのが難しい場合は、転職エージェントなどプロの力を借りることも検討しましょう。

感情的に転職に踏み切らない

「今の職場に居たくない」「何となく今の仕事が合わない気がする」など、一時的な感情や曖昧な理由で転職を決めてしまうと、転職先企業とのミスマッチにつながる恐れがあります。

特に人間関係の不満はどのような職場でも起こり得るため、転職したからといって解決できるとは限りません。また給与についても、ポテンシャルを見込まれて転職した直後は責任のある仕事を任されることが少ない分、入社から一定期間のうちは昇給を期待できないケースも多いでしょう。

転職に踏み切る前に、理由を冷静に検討し、慎重に決めることが重要です。

まとめ

社会人2年目は大きなポテンシャルを秘めているため、近年では積極的に採用する企業も増えてきています。未経験の業種にチャレンジするのは大きな勇気が要ることですが、きちんと自己分析をして転職すると決めたのなら、より良いキャリアを築くためのチャンスとなるでしょう。本記事で紹介したポイントを踏まえて準備をしっかり行い、自信を持って新たなキャリアへの第一歩を踏み出しましょう。

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