新卒2年目での転職は厳しい? 第二新卒での転職を成功させるポイントも解説

最終更新日: 2025年10月24日
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Re就活編集部

新卒2年目での転職は厳しい? 第二新卒での転職を成功させるポイントも解説

新卒2年目はようやく仕事に慣れ始める時期であると同時に、現在の仕事との相性や今後のキャリアについて悩み始める時期でもあります。「今の仕事が合わない」「会社の雰囲気になじめない」などの場合は転職を考えるのも方法の一つですが「新卒2年目で転職すると甘えだと思われるかも」「早期離職は転職に厳しそう」といった理由から、二の足を踏んでしまう方もいるでしょう。

しかし、近年は新卒2年目を含む第二新卒の市場ニーズが高まっており、こつを押さえれば転職は十分可能です。

本記事では、新卒2年目で転職を考えている方向けに、新卒2年目の転職を取り巻く状況や、新卒2年目の転職が厳しいといわれる理由と、企業から期待されること、転職活動を始める前に考えるべきこと、成功のためのコツなどをまとめました。

目次

新卒2年目の転職は「甘え」じゃない! データで見る第二新卒のリアル

企業は新卒2年目をどう見る? 「厳しい」といわれる理由と期待されること

新卒2年目が転職活動を始める前に考えるべきこと

新卒2年目で転職しない方が良いケース

新卒2年目の転職を成功させる5つのステップ

一人での転職活動が不安なら転職エージェントを活用しよう

まとめ

新卒2年目の転職は「甘え」じゃない! データで見る第二新卒のリアル

新卒2年目で転職を考えている方の中には「忍耐力がないと思われるのではないか」「仕事に甘えているという、負のイメージを持たれるかも」と不安に思っている方もいるでしょう。結論から述べると、新卒2年目で転職を考えることは決して甘えではありません。

なぜなら、新卒2年目で転職を考える方の多くは、より自分に合った職場に移ることや、スキルアップやキャリアチェンジをすることを目的として転職を検討しているためです。「自分の強みを生かしたい」「正当な評価を受けられる職場で働きたい」といったポジティブな理由に基づく転職は、仕事への甘えではなく、むしろチャレンジ精神の現れといえるでしょう。

なお、新卒2年目で転職する方は決して珍しくありません。厚生労働省が公開している新規大卒就職者の事業所規模別離職状況によると、入社2年目までに離職した人の割合は、令和3年3月卒で24.5%、令和4年3月卒では23.9%です(※)。

離職の理由は人それぞれですが、前向きな理由で早期離職を選ぶ人も多いと考えられます。次章では、新卒2年目が離職する理由について詳しく見ていきましょう。

※参考:厚生労働省.「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」.(参照2025-07-03)

新卒2年目が会社を辞めたいと感じる主な理由

新卒2年目が会社を辞めたいと感じる主な理由には、以下のようなものが挙げられます。

・人間関係の悩み(上司や同僚との相性が合わないなど)
・労働条件への不満(給与や残業時間、休日日数など)
・仕事内容とのミスマッチ(想像と違う、やりがいを感じないなど)
・キャリアアップへの不安(成長できる環境にない、正当な評価制度がないなど)
・社風が合わない(いつまで経っても雰囲気になじめないなど)

これらの悩みは自分の努力だけでは変えられないことが多いため、転職して働く環境そのものを変える方法は、有効な解決手段の一つです。なお、これらの理由は決して特別なものではなく、多くの方が感じることです。

「このようなことで悩むのは自分だけではないか」と気負ったりせず、現在の仕事や職場について、自分の努力だけでは解決できない問題や課題があるのなら、積極的に転職を検討してみてはいかがでしょうか。

企業は新卒2年目をどう見る? 「厳しい」といわれる理由と期待されること

新卒2年目での転職を成功させるには、まず新卒2年目の転職が厳しいといわれる理由と、企業側が求めている要素の両方を把握することがポイントです。企業が新卒2年目をどのように捉えているのかを理解した上で、効果的なアプローチ方法を模索しましょう。

ここでは企業が新卒2年目をどのように見ているのかを、2つのポイントに分けて説明します。

「厳しい」「不利」だといわれる理由

新卒2年目の転職が厳しい、不利といわれる理由は、早期離職のリスクを懸念されるためです。企業はなるべく長く戦力になってくれる人を求めているため「次に入ったところもまたすぐに辞めるのではないか?」と思われるのは、転職活動の大きなネックです。

また新卒2年目で転職を検討している人は「ストレス耐性が低い」「社会人としての基礎的なスキルが養われていない」と見なされる可能性も高く、採用を見送られる可能性があります。

このような懸念点を払拭するには、長く働く意欲を積極的にアピールすることが大切です。

企業が第二新卒に期待していること

企業は第二新卒に「中長期的に戦力になること(育成を前提として長く働いてくれること)」や「新卒学生よりも早期での戦力化」「素直さ」などを期待していることが、株式会社学情の調査で明らかになりました(※)。加えて「社内に新しい風を吹き込んでくれる」「若い世代ならではの新しいアイディア・意見・提案」といった内容も支持を集めており、若い世代としてのポテンシャルを評価しているといえます。

ただし、これらの強みは、第二新卒であることを理由に自然と評価されるわけではありません。面接では「なぜ転職したいのか」「どのように成長していきたいのか」といった志望動機や自己PRを通じて、自身の意欲や将来性をしっかりと伝えることが重要です。

※参考:PR TIMES.「20代キャリア採用は「キャリア採用強化」と「新卒だけで若手充足できない」ため。入社後期待することは「中長期的な戦力になること」がトップ」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001409.000013485.html ,(2025-05-19).

新卒2年目が転職活動を始める前に考えるべきこと

新卒2年目で転職活動を始める際は、念入りな下準備が必要です。「辞めたい」という思いのみで先走った行動を取ると、職場選びに失敗して後悔する可能性があります。一度立ち止まって、以下の2つの要素をじっくり考えてみましょう。

1. 退職理由を深掘りする

新卒2年目の転職では、前職を早期退職した理由を尋ねられることが多いため、退職理由について深掘りしておく必要があります。

具体的には「トラブルで嫌な思いをしたから」「何となく社風が合わないと思ったから」といった理由から、さらに一歩踏み出して考えてみるのがおすすめです。転職を繰り返さないためにも、誰が・何を・どのようにしたから不満を感じたのかなどを書き出し、根本的な退職理由を洗い出しておきましょう。

退職理由が明確になれば、採用面接での志望動機を論理的に伝えやすくなり、自分に合わない職場を選ぶリスクを減らせます。

2. 今の会社で解決できないかを検討する

自己分析によって退職したい理由を洗い出したら、現在の会社で解決できないかを検討してみましょう。転職にはエネルギーが必要なため、もし今の職場で希望がかなうなら、それに越したことはありません。例えば営業職から事務職に転向したいと考えているのであれば、部署移動の希望を出すことで問題が解決することもあるでしょう。まずは現時点でできることがないかを、冷静に考えてみるのがおすすめです。

新卒2年目で転職しない方が良いケース

新卒2年目での転職は良い結果をもたらすこともありますが、一方で転職しない方が良いケースもあります。特に以下の2つのような理由で転職を考えている場合は失敗するリスクがあるため、一度思い直した方が良いでしょう。

1. 転職理由が人間関係のみの場合

どのような職場であっても、多かれ少なかれ人間関係の悩みが生じることはあります。そのため、転職したとしても、また同じような悩みに直面するかもしれません。

人間関係のストレスで心身に何らかの不調を来している場合は、転職を検討した方が良いでしょう。ただし、待遇や仕事内容には特に不満がなく、「なんとなく苦手な人がいる」といった理由だけであれば、少し立ち止まって考えてみるのも大切です。転職以外にストレスを減らす工夫ができないか、見直してみましょう。

2. キャリアプランややりたいことが全く定まっていない場合

キャリアの方向性や興味のある仕事が明確でないまま転職活動を始めてしまうと、自分に合わない職場を選んでしまうリスクが高くなります。志望動機があいまいだと、面接で働く意欲が伝わりにくく、選考で不利になってしまうかもしれません。

キャリアの軸がまだ見えていない場合は、まずは今の職場で経験やスキルを積みながら、じっくり方向性を見つけていくことをおすすめします。

新卒2年目の転職を成功させる5つのステップ

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ここからは、新卒2年目の転職を成功に導くための具体的なステップについて説明します。転職活動では事前の準備が重要なポイントになるため、以下の5つのステップを参考にしながら適切な準備を整え、希望のキャリアを目指しましょう。

Step1. 自己分析で「強み」と「転職の軸」を明確にする

まずは自己分析を行い、自分の持つ強みと転職の軸を明確にしましょう。学生時代や現職で培った経験やエピソードを振り返りながら、成功体験や得意なことを洗い出していくと、自己PRの材料を見つけやすくなります。

同様に、やりがいを感じたことや興味を持ったこと、不満を感じたことなどをリストアップすると、新しい職場で何を重視すべきかが明確になります。転職の軸がぶれているとミスマッチや後悔につながりやすいため、自己分析は念入りに行いましょう。

Step2. 企業研究でミスマッチを防ぐ

自己分析で明確にした転職の軸を基に、企業に関する情報を収集して職探しのミスマッチを防ぎましょう。企業のコーポレートサイトや求人ページはもちろん、Web上にある口コミサイトやSNSなどを活用し、その企業についての情報を多角的に集めることが大切です。

もしOB・OG訪問が可能であれば積極的に参加し、実際に職場の雰囲気や社風を体感したり、現在働いている人の話を聞いたりするのも有効な手段の一つです。業務内容や教育・支援制度の内容などを確かめることも大切ですが、実際に職場を目の当たりにしたとき、その企業で自分が働いている姿をイメージできるのかどうかも重視しましょう。

企業側も、人材採用の際は自社の社風とマッチしているかどうかを重視する傾向にあるため、相性の良さを感じるかどうかは重要なポイントになります。

Step3. 経験とポテンシャルを伝える応募書類の作成

新卒2年目の転職活動では、応募書類で自分の経験やポテンシャルをきちんと伝えることが大切です。ここでは職務経歴書と履歴書の書き方のポイントをそれぞれ説明します。

職務経歴書

新卒2年目は社会人経験がまだ浅いため、実績よりも、これまで携わってきた業務の内容や、そこから何を学んだかを具体的に書くのがポイントです。例えば「営業成績を上げるため、過去のデータを活用しながらロールプレイングやトークスクリプトの見直しなどを実施したところ、売上達成率が前年同期比130%に到達した」などです。

新卒2年目では実績はあまり重視されないと説明しましたが、上記のように数字で表せるような実績がある場合は、積極的にアピールすることをおすすめします。また職務経歴書に盛り込むエピソードは、応募先企業で生かせるスキルや経験を強調することを心掛けましょう。

履歴書

履歴書の志望動機には、応募先企業の理念や事業内容への共感、自分の経験・スキルを業務にどう生かせるかなどを、一つのストーリーとしてまとまりのある文章にすることを意識しましょう。

なお、前職を退職した理由については「給与が安いから」「人間関係が悪かったから」といったネガティブな言い回しは避けるのがおすすめです。「自分のスキルを適切に評価してもらえる環境で働きたい」「キャリアアップを目指したい」など、企業側に前向きな印象を与える表現を選びましょう。

Step4. 面接対策で「懸念」を「期待」に変える

採用面接では、新卒2年目ならではの懸念点を期待に変えることがキーポイントです。ここでは採用面接でよく聞かれる質問と、その回答のポイントをまとめました。

よくある質問①「なぜ2年で転職するのですか?」

新卒2年目の転職ではよく聞かれる質問です。企業は早期離職のリスクを懸念しているため、企業側の納得につながるよう、退職理由は正直に伝えることをおすすめします。併せて、長く働く意欲があることも論理的に伝えると良いでしょう。

また退職理由についてはポジティブな表現を心掛け、他責を強調しないことも大切です。例えば「現職では将来的なキャリアアップが見込めない」と判断して転職する場合は、キャリアプランを明確に提示した上で「目標の達成を目指すに当たって、御社が導入しているキャリアパス支援制度に魅力を感じた」などと伝えれば、その企業を希望する理由をアピールできます。

よくある質問②「弊社で何がしたいですか?」

企業研究で収集した情報を基に、入社後にやりたいことや、将来的なキャリアプランを伝えましょう。具体的な内容であるほど、その会社で働いている姿を企業にイメージしてもらいやすくなります。

また若さや成長意欲をアピールするために、学習意欲やポテンシャルの高さを伝えることも大切です。

Step5. 在職中に転職活動を進める

転職活動は、できれば在職中に進めるのがおすすめです。

現職を辞めれば転職活動の時間は確保しやすくなる一方で、生活面で不安を感じるケースもあります。場合によっては、転職先の決断を急ぐあまり、自分に合っていない企業を選んでしまうかもしれません。

働きながら転職活動を進めれば、収入が確保されているため、焦らずじっくりと企業を比較・検討しながら応募先を選べます。また現職での業務を通じて自分の強みや課題を見つめ直す機会にもなり、自己分析の精度も高まるでしょう。

なお、退職してから転職活動を始める場合は、当面必要なお金を準備しておく、期間を定めて集中的に活動するなど、計画的に進めていくことが大切です。

一人での転職活動が不安なら転職エージェントを活用しよう

ここまで新卒2年目の転職活動のステップを解説してきましたが、実際に一人で活動を進めていくのは難しいと感じることもあるでしょう。

そのようなときは、Re就活エージェントなどの転職エージェントサービスを利用するのがおすすめです。転職エージェントでは、プロのキャリアアドバイザーがマンツーマンで経歴や転職先への希望、適性などをじっくりヒアリングした上で、条件にマッチした求人の紹介、応募書類の添削、採用面接などをサポートしてくれます。

転職エージェントを利用すれば、働きながら効率的かつ効果的に転職活動を進めやすくなります。一人での転職活動に不安を感じている方は、ぜひ転職エージェントを利用してみましょう。

まとめ

新卒2年目の転職は決して甘えではなく、今後のキャリア形成やスキルアップなどを目指すための前向きの行動です。企業側も新卒2年目に対してネガティブな印象だけではなく、ポテンシャルや順応性の高さを評価し、積極的に採用する傾向にあります。ただし、無計画に転職活動を進めようとすると、選考で通りにくくなったり、ミスマッチな企業を選びやすくなったりする恐れがあります。自分に合った転職先を見つけるためにも、自己分析や企業研究などを徹底し、準備万端で挑みましょう。

初めての転職で不安を感じる方は、第二新卒の転職に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。

Re就活は、第二新卒や20代の転職に強いプロフェッショナルならではの視点で、転職活動を応援します。Re就活では、市場価値を高めるためのヒアリングから、一人ひとりにマッチした求人紹介、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策に至るまで、プロのキャリアアドバイザーが徹底したサポートを提供しています。新卒2年目での転職を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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