第二新卒とは? 定義や対象年齢、転職のメリット・デメリットを解説

最終更新日: 2025年10月24日
  • シェア
  • ツイートする

Re就活編集部

第二新卒とは? 定義や対象年齢、転職のメリット・デメリットを解説

近年は第二新卒向けの求人が増えてきた影響で、「第二新卒って何歳まで?」「自分も対象?」と気になる方もいるのではないでしょうか。第二新卒には一般的な新卒や既卒、中途とは異なる特徴や強みがあるため、それぞれの違いを理解してから転職活動を始めるのがおすすめです。

本記事では、第二新卒とはどのような人を指すのかを解説するとともに、既卒・中途との違い、企業が第二新卒を採用する理由、第二新卒で転職するメリット・デメリットを紹介します。第二新卒で転職活動を成功させるポイントもまとめているため、これから転職活動をスタートさせようと考えている方や、第二新卒の転職で気を付けることを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

第二新卒の定義

既卒や中途との違いは?

企業が第二新卒を採用する4つの理由

第二新卒で転職するメリット

第二新卒で転職するデメリット

第二新卒で転職活動を成功させるポイント

まとめ

第二新卒の定義

第二新卒には、明確な定義は存在しません。しかし一般的には、第二新卒とは、「新卒で就職した後、1~3年以内に転職を目指している若手求職者」を指す場合が多いようです。大学卒以外にも、高卒や専門卒、院卒などで就職から1~3年以内の若手求職者も含みます。基本的には20代前半〜中盤の年代で構成されています。

第二新卒という言葉が普及し始めた背景には、長らく一般的だった終身雇用の概念が崩れ、若いうちからキャリアを見直す動きが活発化したという背景があります。

既卒や中途との違いは?

転職活動をしている中で、第二新卒の他に、既卒や中途という言葉を目にしたことのある人もいるでしょう。

既卒とは、高校や専門学校、大学などを卒業した後、一度も就職をしたことがない方を指します。第二新卒と同様、既卒に関する明確な定義はありませんが、一般的に卒業から1~3年で、社会人経験のない状態を意味するケースが多いようです。第二新卒は新卒として入社し、社会人を経験した方を指すため、

一方の中途とは、社会人経験のある方全体を指します。第二新卒も形式上は中途採用の枠に含まれますが、一般的に「中途採用」というと、前職で培った知識やスキル、実績を重視し、即戦力となる人材を求めるのが一般的です。第二新卒は基本的なビジネスマナーを身に付けているよりも将来性や意欲といったポテンシャルを評価されて採用される傾向があります。

企業が第二新卒を採用する4つの理由

what-are-second-time-new-graduates02.jpg

以前は新卒あるいは中途の採用が主流でしたが、近年は第二新卒を積極的に採用する企業が増えてきています。なぜ第二新卒を採用するのか、その主な理由は大きく分けて以下の4つです。

1. ポテンシャルと若さ

第二新卒は、新卒のようなポテンシャルや成長意欲、若さを持ちながらも、すでに社会人としての基本的なスキルやマナーを身につけています。これが、企業が第二新卒を積極的に採用したい大きな理由のひとつです。

いわば、新卒採用と中途採用の「いいところ取り」といえるでしょう。

また、社会人経験がまだ浅いため、特定の企業・業界の文化に固定化されておらず、新しい環境に馴染みやすい点も、企業が第二新卒に期待する重要なポイントです。

2. 高い意欲と柔軟性

第二新卒は高い意欲と柔軟性の面で評価されます。加えて一度社会に出て前職の業務や価値観、社風とのミスマッチを経験している分、「次こそは自分の適性や価値観に合った職に就きたい」という高い意欲を持っています。

「次は自分に合った企業で長く働きたい」という思いから、転職活動におけるリサーチや企業研究、自己分析も念入りに行うため、企業とのミスマッチが起こりにくいところが特徴です。

企業側も自社で長く活躍できる人材を求めているため、第二新卒を積極的に採用したいと考えています。また第二新卒は前職の経験が短い分、教育・指導しやすいという柔軟性も高く評価されるようです。

3. 教育コストの抑制

第二新卒は新卒に比べて、教育コストを抑えられるのも企業にとって大きなメリットです。第二新卒は社会人経験の中で、あいさつの仕方や身だしなみの整え方、電話応対の仕方、報連相の重要性など、基本的なビジネスマナーを習得しています。

そのため、企業は第二新卒の入社後に改めてビジネスマナーを教える必要がなく、すぐにワークフローなどの教育に取りかかれます。人材教育にはそれなりのコストや手間がかかるため、ビジネスマナーの教育を省略できる第二新卒は、企業にとってメリットのある存在です。

4. 早期離職のリスクが比較的低い

第二新卒は一度目の就職での反省を生かし、企業研究や自己分析などを念入りに行った上で慎重に企業選びをしているため、早期離職のリスクが比較的低いと考えられています。長く働いてくれる可能性が高く、企業にとって貴重な人材であるといえるでしょう。

第二新卒で転職するメリット

第二新卒での転職には、転職市場での優位性や未経験職に挑戦しやすいなど、さまざまなメリットがあります。第二新卒で転職する際に期待できる主なメリットは以下の4つです。

転職市場での需要が高い

少子高齢化の影響で労働生産人口が年々減少している現代日本において、第二新卒は貴重な人材として高い需要があります。

前述の通り基本的なビジネスマナーやスキルを備えている分、育成しやすい点も企業にとって大きな利点です。

未経験職への挑戦がしやすい

第二新卒は社会人としての経験が短く、柔軟性が高い分、未経験職への挑戦がしやすいです。

実際に「営業職に就いたけど、やはり事務職が向いていると感じた」「介護業界にいるけどIT業界に興味がある」といったように、異業界や異職種への転職を実現させている人もいます。

また企業側は第二新卒を「成長途中の人材である」と理解した上で採用するため、転職後もプレッシャーを感じにくいでしょう。第二新卒向けの求人は未経験者歓迎、研修制度ありといった条件が付いている場合が多く、異業種・異職種への転職を歓迎する傾向にあります。

即戦力ではなく、成長前提で評価される

第二新卒は社会人経験が短いため、即戦力ではなく「今後成長する人材である」と捉える企業が多いです。そのような企業は、第二新卒に対して、基本的なビジネスマナーは求めるものの、業務に関しては一から教えることを前提として採用します。そのため、転職を希望する業界・職種の経験や実績不足を過度に心配する必要はありません。

ただし、企業側は経験や実績を重視しない分、働く意欲や向上心を求める傾向にあります。そのため、採用面接では志望動機や自己PRの他、今後のキャリア形成のビジョンがはっきりしていることをアピールすることが大切です。

新卒時より視野が広がった状態で企業を選べる

第二新卒は一度社会に出ているため、新卒時の就活よりもさらに広い視野で企業を見ることができるでしょう。新卒時は勤務経験がないため、求人票の内容や説明会・面接で得られた情報のみで企業を選びがちですが、実際に働いた経験を通じて「自分に合った働き方」や「どんな職場環境で力を発揮できるか」といった視点を持てるようになります。そのため、企業とのミスマッチが少なくなり、より自分に適した職場を見つけやすくなります。

また、企業研究をする際に着目すべきポイントや、自己分析のコツなどもつかみやすくなるため、より効率よく転職活動を進められるでしょう。

第二新卒で転職するデメリット

第二新卒での転職には多くのメリットがある一方、デメリットもいくつかあります。ただし、デメリットは事前の対策で解消できるものが多いです。転職を成功させるためにも、デメリットを正しく理解し、然るべき準備を行っておきましょう。

ここでは第二新卒で転職する際に懸念されるデメリットを3つご紹介します。

新卒のような手厚い研修は期待できない

第二新卒は、基本的なビジネスマナーを備えている社会人経験者と見なされるため、新卒のような手厚い研修は期待できないかもしれません。特に電話応対やメールの書き方、報連相といったビジネスマナーはできて当たり前だと捉えられるため、改めて研修を受けられる機会は少ないです。社会人としての基本的なビジネスマナーに自信がない場合は、入社前に自己研鑽や復習に励むことをおすすめします。

なお、ビジネスマナー以外の指導についても、企業によって教育環境に違いがあります。なるべくサポートを受けたい場合は、企業研究の段階で研修制度や支援制度の有無や内容をチェックしておきましょう。

早期離職に対する懸念を持たれることがある

そのため、採用面接では「なぜ前職を辞めたのか?」「長く働く意欲があるのか?」といった質問をされることが多い傾向です。このような質問に対し、論理的かつ明確な答えを返せなければ、またすぐ辞めてしまうかもしれないと判断され、採用を見送られる可能性があります。

早期離職に対する懸念点を払拭するには、明確な志望動機を伝えることが大切です。また企業研究や自己分析を念入りに行ったことや、将来のキャリアビジョンなどを説明し、長く働く意欲がある旨を積極的にアピールしましょう。

スキルや経験が中途半端だと思われる可能性がある

企業の多くは経験や実績不足を承知の上で第二新卒の採用活動を行っています。とはいえ、第二新卒は他の中途採用者に比べスキルや経験が中途半端だと判断されやすいため、面接で上手く自己アピールできないと選考で不利になる可能性があります。

中途採用であれば自分の経験や実績、専門的なスキルを積極的にアピールすることが可能ですが、第二新卒は実績、スキル面での強みがなく、自己PRしにくい点がデメリットです。

このような懸念点を払拭するには、働く意欲や自分の適性など、スキルや経験以外の部分を前面に出してアピールする必要があるでしょう。

第二新卒で転職活動を成功させるポイント

second-new-grad-definition03.jpg

入念な下準備を行い第二新卒が転職活動を成功させるために押さえておきたい主なポイントは、以下の3つです。

転職理由・キャリアの軸を明確にする

企業側は自社で長く活躍してくれる人材を求めているため、「何となく」「待遇が良さそうだったから」といった曖昧な理由では働く意欲が伝わらず、不採用となる可能性が高いです。

なぜその企業を選んだのか、入社したらどのようなキャリアを形成していきたいのかなど、転職の理由やキャリアの軸を明確にした上で、説得力のある志望動機を提示しましょう。

企業・業界研究は徹底的に行う

未経験歓迎の求人や、第二新卒向けの求人であっても、徹底した企業・業界研究が必要です。企業・業界研究をせずに採用面接に挑むと、志望動機が曖昧になり、企業側とのミスマッチを疑われる場合があります。

企業や業界の情報はコーポレートサイトや会社案内のパンフレット、業界団体の雑誌や官公庁の資料などに掲載されています。さらに現社員の口コミを調べるなど複数の角度から情報収集すると、その業界・企業の現況や社風、経営理念などを把握できるでしょう。

自分に合う転職サービスを活用する

「自分一人では企業研究や自己分析を十分に行える自信がない」「働きながら転職活動を行うのは難しい」という場合は、転職サービスの活用がおすすめです。

転職サービスとは、Re就活のような第二新卒向けの求人サイトや、応募・採用面接のサポートを受けられる転職エージェントサービスを指します。転職エージェントに関しては、一人ひとりの強みや適性を基に、書類添削や面接対策まで行ってくれるため、採用確率アップを期待できます。

なお、転職サービスは複数あり、それぞれ特徴やサービス内容に違いがあるため、自分のニーズに合ったところを選びましょう。特に第二新卒の場合は、未経験やキャリアチェンジが可能な求人の多さや、転職サポートの充実度合いを見るのが望ましいです。

まとめ

第二新卒とは、社会人経験を1~3年ほど積んだ後に転職を目指す方の総称です。まだ20代前半~中盤と若さとポテンシャルを持っている点や、基本的なビジネスマナーを備えている点、、働く意欲が高いところなどが高く評価され、転職市場でのニーズは年々高まっています。

また第二新卒側にとっても、キャリアの方向転換をしやすい、中途採用よりもプレッシャーを感じずに未経験職にチャレンジできるなど、多くのメリットがあります。

ただし、退職理由が不明確であったり、後ろ向きな理由だと早期離職リスクに対する懸念を持たれやすいため、明確な志望動機や自己PR、キャリア形成プランを提示してアピールすることが大切です。志望動機や自己PRの考え方に悩んだら、プロのサポートを受けられる転職サービスの利用を検討するのがおすすめです。

Re就活は、第二新卒・20代向けの求人に特化しており、未経験者歓迎の求人も取り扱っています。経験や実績ではなく、ポテンシャルを評価する企業の求人を勤務地や職種などから絞り込み検索できるため、効率よく転職活動を進められます。第二新卒としてこれから転職活動に取り組みたい方は、ぜひRe就活をご利用ください。

no-motivation-at-work-20s05.png