「二次面接って何を見られるの?」そう疑問に思ったことはありませんか。
二次面接では一次面接とは異なる視点で評価されるため、ポイントをしっかりと理解した上で対策を検討することが大切です。本記事では、転職の二次面接でよく聞かれることや効果的な逆質問の方法、落ちる人の特徴など、気になる情報をまとめて紹介します。二次面接を受ける前に、ぜひチェックしておきましょう。
目次
転職における二次面接の役割・評価ポイント
二次面接の通過は難しい?
二次面接の前にしておきたい3つの準備
二次面接を通過できない人の共通点と対策
【質問例と回答のコツ】転職の二次面接でよく聞かれる質問5選
評価が上がる「逆質問」の作り方とNG例
まとめ
転職における二次面接の役割・評価ポイント
二次面接では、一次面接とは異なる面接官が評価を実施します。一次面接は、人事職や現場社員が担当するケースが多いでしょう。一方の二次面接は、課長や部長など、入社してから直属の上司となる人物が面接官に加わるのが一般的です。ただし、誰が面接を担当するかは、企業の規模や方針などによって異なります。
二次面接における主な評価のポイントは、以下の通りです。
・基本的なビジネスマナー
・コミュニケーション能力
・論理的思考力
・具体的な業務スキルと経験の深さ
・能力の再現性
・自社のカルチャーとのフィット感
・入社意欲の高さ
一次面接では、これまでの経験や転職理由、志望動機などの基本的な内容を問われますが、二次面接ではスキルや経験についてより具体的に質問されます。過去の経験を基に転職してからスキルを発揮できるか、という再現性も重要な評価ポイントです。
課長や部長など、現場のトップが「一緒に働きたいか?」「チームに貢献してくれそうか?」という視点で厳しく評価するため、一次面接よりも具体的な質問が投げかけられるでしょう。
二次面接の通過は難しい?
二次面接は、転職活動における大きな関門です。前述の通り、一次面接よりも評価基準が厳しくなるため、通過率は低くなる傾向にあります。特に、志望度や自社との適性、組織で活躍できるかといった観点で深く確認されるため、表面的な受け答えでは評価されにくくなります。
ただし、二次面接が最終面接となる場合は、通過率が高くなるケースもあるでしょう。最終面接を兼ねて行う場合、すでに一次面接で候補者がかなり絞り込まれているためです。企業としても「最終的な条件のすり合わせ」「入社意欲や文化のマッチ度確認」といった最終判断を目的とすることが多く、採用前提での確認色が強まります。そのため、一次面接を突破した時点で企業の期待度は高く、二次=最終面接では通過率が上がる傾向があるのです。
二次面接の前にしておきたい3つの準備

ここでは、二次面接の通過率を上げるために、事前に済ませておくべき準備を紹介します。以下3つのポイントを参考にしっかりと準備しておきましょう。
【準備1】一次面接の内容を振り返る
一次面接が終わったからといって油断せず、話した内容を振り返ることが大切です。まずは質問や回答の内容を思い出し、記録しておきましょう。二次面接で異なる回答をすると、一貫性がないと思われ、マイナス評価を受ける可能性もあります。
もちろん、全て同じ言葉で回答する必要はありませんが、軸がぶれないよう注意しましょう。また面接官の反応が悪かった回答については、言葉や表現を変えて、より伝わりやすくなるよう工夫すると良いです。
【準備2】企業研究をさらに深掘りする
企業の情報については、一次面接よりもさらに深掘りしましょう。企業に関する理解を深めておけば、入社したいという熱意を伝えられるのはもちろん、事業内容や企業理念に沿った回答ができます。
企業研究を進めるときは、公式サイトや求人情報を見るだけではなく、プレスリリースや中期経営計画、競合他社の動向まで調べておくと良いでしょう。幅広い情報を把握しておけば、自分のキャリアプランと結び付け、より具体的な回答ができます。
【準備3】キャリアプランを具体的に言語化する
二次面接を通過するためには、キャリアプランを明確にすることも大切です。「入社後にどのように働きたいか?」「将来的にはどのような人材を目指すのか?」などの点を具体的に説明できるよう、自己分析を進めましょう。
またキャリアプランを言語化するときは「企業に対してどのように貢献できるのか?」という視点を盛り込む必要があります。企業の目標達成や事業拡大のために自分が発揮できる能力をうまく伝え、働いている姿を面接官に鮮明にイメージさせることが、二次面接を通過する重要なポイントです。
二次面接を通過できない人の共通点と対策
二次面接は一次面接よりも評価基準がシビアになるため、思うように結果が出せない人も少なくありません。ここでは、不採用になりやすい傾向と、その対策を紹介します。
【落ちる理由1】話に一貫性がない
先ほど紹介したように、話に一貫性がないとマイナス評価を受ける可能性があります。一次面接での回答と矛盾していたり、転職理由と志望動機がリンクしていなかったりすると、一貫性がないと判断される可能性が高いため注意しましょう。
対策としては、一次面接の振り返りをしっかりと行い、自分の「転職の軸」を明確にすることが大切です。転職の軸とは、職場を選ぶ際に重視しているポイントや、転職を通して実現したい内容を意味します。自分を良く見せたいからといって嘘をつくと、話に矛盾が生じやすくなるため、正直な回答を心掛けましょう。
【落ちる理由2】企業理解が浅い
企業理解が浅いことも、二次面接を通過できない人に共通する特徴の一つです。事業内容や企業理念への理解が不足していると、誰でも言えるような志望動機しか語れません。
IR情報や社長メッセージなど、一歩踏み込んだ情報収集を行い、企業への理解を深めましょう。また先輩社員のインタビュー記事を読んだり、OB・OG訪問をしたりするのもおすすめです。実際に働いている人の話に触れておけば、職場環境や社風、求められている人材像なども把握しやすくなります。
【落ちる理由3】入社意欲が感じられない
入社したいという意思をしっかりと伝えなければ、二次面接を通過するのは難しいでしょう。例えば、逆質問をしなかったり受け身の姿勢が目立ったりすると、仮に入社の意思があったとしても、マイナス評価を受けるかもしれません。
二次面接では「この会社で働きたい」という熱意を自分の言葉で伝える必要があります。また適切な逆質問により、企業や仕事内容に興味を持っているとアピールすることも大切です。
【質問例と回答のコツ】転職の二次面接でよく聞かれる質問5選
ここでは、転職の二次面接でよく聞かれる質問と回答を例文付きで紹介します。表面的な回答ではなく、一歩踏み込んだ自己アピールができるよう、それぞれの質問の意図と回答のポイントを確認しておきましょう。
・【質問1】あらためて、転職理由と志望動機を教えてください
・【質問2】これまでの実績や成功体験について、詳しく教えてください
・【質問3】困難を乗り越えた経験や、失敗体験について教えてください
・【質問4】入社後のキャリアプランをどう考えていますか
・【質問5】チームで働く上で、あなたはどのような役割を担うことが多いですか
【質問1】あらためて、転職理由と志望動機を教えてください
この質問は、一次面接と二次面接における回答の一貫性や、自社とのマッチ度を企業側が確認するために投げかけられます。以下のように回答しましょう。
「今の職場では個人の営業スキルで新しい顧客を開拓し、関係性を構築してきました。さらに、今後はチームワークを大切にしながら、営業の仕事をしたいと考えています。御社は仲間意識を大切にするという理念であるため、自分の考えにマッチすると思い、志望しました」
回答の際は、転職で実現したい内容や、この会社でなければならない理由などを結び付けて話すのがポイントです。また今の職場に対する不満だけを述べるのは避け、前向きな表現に言い換えましょう。
【質問2】これまでの実績や成功体験について、詳しく教えてください
このような質問の意図は、業務遂行能力や課題解決能力、再現性のあるスキルを把握することです。以下のように回答しましょう。
「現職では、新サービスの営業を任されました。最初はどう営業を進めるべきか悩んだのですが、先輩に相談したり、新サービスのアピールポイントを探ったりしながら進めました。最終的には目標である月5件の成約を獲得できました」
回答する際は、STARメソッドを用いて具体的なエピソードを話すのがおすすめです。STARメソッドは、以下の4つで構成されます。
・Situation(状況)
・Task(課題)
・Action(行動)
・Result(結果)
具体的な数字や行動を交えて話せば、業務遂行能力や課題解決能力をアピールできます。
【質問3】困難を乗り越えた経験や、失敗体験について教えてください
二次面接では、ストレス耐性や学びの姿勢、人柄などを知るために、失敗体験について問われるケースもあります。回答例は以下の通りです。
「入社したばかりの頃は、顧客とうまく話せずに落ち込んだこともあります。そのとき、なぜ自分の話が伝わらないのか、上司からの客観的な意見をもらいながら原因を探りました。また先輩の話し方を参考にしながら改善をした結果、自分なりの営業トークができるようになりました」
回答するときは、失敗の事実だけではなく、そこから何を学び、次にどのように成長につなげたかをセットで語りましょう。
【質問4】入社後のキャリアプランをどう考えていますか
転職の二次面接では、長期的な視点や成長意欲の有無、自社への定着性の程度を確認するため、入社後のキャリアプランについて聞かれることも多いでしょう。回答例は以下の通りです。
「まずは個人で営業の成果を出せるよう、努力していきたいと思います。3年後には、新サービスの提案をするなど、より大きな貢献をするのが目標です。さらに5年後には、チームリーダーとして部下を指導したり、育成したりできるような存在を目指したいです」
キャリアプランについて語るときは、1年後、3年後、5年後などと段階的な計画を示しましょう。会社に対してどのように貢献するのかを、具体的に説明することも重要です。
【質問5】チームで働く上で、あなたはどのような役割を担うことが多いですか
このような質問は、協調性やコミュニケーションスタイル、組織への適応力などを知るために投げかけられます。以下のように回答しましょう。
「まだリーダーのようなポジションを担当した経験はないのですが、周囲の状況をよく確認し、サポートできるように心掛けています。例えば、大きな案件を受注するために上司や同僚が忙しくしているときは、資料作成や顧客との連絡をサポートするなど、チーム全体で成果を出せるように行動してきました」
回答するときは具体的なエピソードを交え、自分の役割とチームにどう貢献したかを説明しましょう。リーダーや課長といった役職に就いた経験である必要はありません。事実に基づく正直なエピソードを交えることが大切です。
評価が上がる「逆質問」の作り方とNG例

「何か質問はありますか?」と聞かれたときは、絶好のアピールチャンスです。ここでは面接官の役職別に、評価されやすい逆質問の例と、避けるべき逆質問の例を紹介します。
二次面接で逆質問が重要な理由
二次面接における逆質問は、入社意欲の高さを示す上で非常に重要です。企業研究を通して疑問に思った点を質問すれば、企業についてしっかりと理解したいという意思や転職に対する熱意をアピールできるでしょう。
また逆質問を通して、ミスマッチを防止するための最終確認もできます。面接は自分のスキルや適性を評価される場であると同時に、その企業に本当に入社したいのかを判断する場でもあります。気になる点がある場合は質問して、疑問や不安を解消しておきましょう。
好印象を与える逆質問の例
以下、役職別に好印象を与える逆質問の例を紹介します。
【現場責任者向け】
・配属予定の部署における課題はありますか?
・入社後はどのような役割が求められますか?
・チームワークを強化するためにどのような取り組みをされていますか?
面接官が現場責任者である場合は、入社後の業務に直結する具体的な質問をすると良いでしょう。
【役員・人事部長向け】
・今後の事業展開について教えていただけますか?
・御社で活躍する人材の共通点はありますか?
面接官が役員や人事部長などの場合は、会社の事業戦略や組織全体に関する質問が適しています。
NGな逆質問の例
NGな逆質問の例は以下の通りです。
・給与はどのくらいですか?
・有給休暇は取得できますか?
・どのような福利厚生がありますか?
・特に質問はありません
求人票や公式Webサイトを見ればすぐに分かるような質問はNGです。企業研究をしていないと判断される可能性が高いので避けましょう。また「はい」か「いいえ」で回答できる質問は、会話が広がらないためおすすめできません。会話を通して、お互いの理解が深まるような質問をしましょう。
まとめ
今回は、二次面接で聞かれやすい質問やその回答例を紹介しました。二次面接は、一緒に働きたい人材かを見極める場であるため、一次面接よりも踏み込んだ内容を聞かれるケースが多いでしょう。企業理解を深め、自分の強みと入社意欲を具体的に示すことが重要です。しっかりと準備した上で自信を持って回答し、面接官の高評価を獲得しましょう。
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