「3年後、5年後にどうなっていたら自分で自分を褒めてあげられるのか」を常に考えて欲しい ー 株式会社ブレーンナレッジシステムズ(株式会社HCH(東証マザーズ上場)100%子会社)

  • シェア
  • ツイートする

Re就活編集部

「3年後、5年後にどうなっていたら自分で自分を褒めてあげられるのか」を常に考えて欲しい ー 株式会社ブレーンナレッジシステムズ(株式会社HCH(東証マザーズ上場)100%子会社)

株式会社ヒューマンクリエーションホールディングス 株式会社ブレーンナレッジシステムズ 代表取締役 / CEO 富永 邦昭氏

転職で重要なことは、次の会社の仕事を生涯やり続ける気を持てるか

 

ー20代の若手エンジニアが転職をする際、自身のキャリアを考える上で必要なことは

転職をするにあたって何よりも大切なことは、次の会社でずっと仕事を続けようとしているのか、生涯にわたってその仕事をやり続けたいという気があるのか、ということではないでしょうか。

特にITエンジニアという仕事は、就職することは簡単ではありますが、実はずっと続けることは難しい。常に勉強をし続けないと、いつかは置いていかれてしまいます。

だからこそ、次の会社に入社をして自分の5年後、10年後を見据えたときに、どうなっていたいのかということを強く意識する必要があります。

この先の日本ではITエンジニアが不足することは指摘されていますし、IT業界の求人も非常に多い。ですが、2〜3年先のことしか頭になく、努力をし続けることができなければ正直向いていない。その意味では、言わば選ばれた人だけの仕事です。

 

ー努力をし続けることが何よりも重要であるということですね

そうです。ただし、その努力は「しんどい」と思うほどでなくても良いのです。毎日の歯磨きと同じように、習慣にできることが大切です。

そして、受け身ではなく主体的に努力をしようと行動することも重要です。当社では様々なチャレンジできる現場・実践の場や、現場での課題を克服するための座学講座や研究会・スキマ時間で学習できるe-learningなどを用意していますが、自らそうした環境や社内制度を使おうと行動する社員を評価しています。

目先の給与や待遇ではなく、評価における行動基準を企業選びの判断材料に

 

ーITエンジニアとして自身のキャリアを真剣に考えて転職をする際、企業選びの判断基準はどこにあるのでしょうか

求人の中には「入社後すぐにAIやIoTといった最先端技術に触れることができる」といったPRをする企業もありますが、1〜3年程度の経験では、急に最先端技術に触れることはできません。基本となる言語やシステムの理解こそが必要不可欠です。ある意味、そうしたPRも誘惑の一つだと思いますし、ミスマッチの原因の一つになっていると言えます。

また、給与や待遇などに目が行くこともあると思います。それはそれで大事ですが、何より重要なことは「何をどう頑張るとキャリアアップにつながるのか、また、頑張れるだけの環境を会社が用意してくれているのか」という視点です。

 

ー具体的にはどう言ったポイントになるのでしょうか

「評価基準」が明確であるかということです。興味を持った会社が、何をしたら評価されるのか基準が明確であり、それがきちんと運用されているのかを見極めてほしいですね。

「行動主義」を評価の物差しに。ヒューマンクリエーションホールディングスの人材育成の強みとは

unnamed.jpg

ーヒューマンクリエーションホールディングスではどのような基準でエンジニアを評価しているのでしょうか

当社の評価の物差しは「行動主義」にあります。行動するたびに評価されるという仕組みです。当社にはエンジニアのスキルアップのために「スキルアッププロジェクト」「e-learning」などの他、約60種類の研究会・勉強会を用意しており、好きなタイミングで参加できるようになっています。

当社の場合には極端な話、こうした勉強会に参加をするだけでも評価をします。どんどん勉強会に参加をするという「行動」で、スキルアップができ、それが給与や待遇アップにもつながるというように正の循環が描けるようになっています。

 

ーだからこそエンジニアがスキルアップできるということなのですね

スキルアップという点では座学だけではありません。当社はグループ全体で最上流から下流まで全ての案件を担っています。そして、各フェーズには先輩社員が在籍しているため、若手社員はどのフェーズにいても先輩社員の指導が受けられます。

また、若手社員には未経験であっても一つ上のフェーズの案件に関わるチャンスを用意しています。もちろん最初は大変です。ただ、その経験を積めば何を勉強すれば良いのかが分かるので、それを勉強会などの座学に活かすことができます。座学と現場実践を交互に繰り返すことで、初めてスキルアップが実現できるのです。

また当社グループでは、「技術者カルテ」に各エンジニアのなりたい姿・現在のスキルを記録しています。直属の先輩・上司はもちろん、別の案件に関わる先輩・上司もチェックをすることができます。

先輩・上司はそれぞれエンジニアとして苦労をしてきた経験があります。その経験を通じて知りえたスキル向上ポイントを若手社員に下ろしていっているのです。

 

ーエンジニアにとっては非常に成長できる環境ですね

「行動主義」の考え方は若手社員だけではなく先輩・上司も同様で、「人を育てる行動をとることができているか」を評価基準としています。だからこそ、進んで若手社員にノウハウを伝えるようになっています。

こうした評価制度への満足度が高いからこそ、中途入社社員の定着率は99%と高水準となっています。きちんと社員が評価されるということは、一人ひとりの社員が次のステップに進むためにどうすれば良いのかを考えられるということです。

会社に根付いた文化から生まれた「行動主義」

 

ーこうした評価の仕組みはどのように生まれたのでしょうか

この仕組みはもともとあったわけではなく、2016年に私がCEOに就任したときに作りました。

コアメンバーの中には「他のエンジニアを放っておくことはできない」という人が多く、それが会社の文化として根付いていました。これを仕組化すればうまくいく、そう考え行動指標を明文化した「コンピテンシーディクショナリー」を全社員に配布しました。

また、同じタイミングで社員から69人の有志を募り、私たちは何を目指していくのか?を明確化し、結果的に「ITと人財で未来を創造する」という企業理念を策定しました。

Technology:業界トップレベルの技術者が多数在籍する企業として認知され、あらゆるニーズに応えられる企業へ

Human:人が人を育てる文化を大切にし、そうした人財を多数保有する企業として、市場ニーズに、いつでも・どんな時でも必ず応えられる状態を実現

Future Creation:技術力・人財育成力・規模共にIT業界の首位グループに位置し、未来を創造している状態を目指します

この3つを柱として、目指すべき方向性を明らかにし、成長するための指針としています。

 

ー社員一人ひとりにこの考え方が根付いているのですね

私としては「やろうとする気持ち」さえあれば良いと思っています。やってダメだったらそれでもいい。それよりも何もしようとしていない人こそ、この先、活躍するのは難しいと考えます。

当社の面接を受けていただく方の中には転職理由として「前職は成長できる環境になかった」「仕事にやりがいを感じない」という方がいらっしゃいます。

その度に聞いているのは「仕事がつまらないなら、どうしたいのか会社に言っていますか?」というもの。多くの方は何も行動をとらずに転職をしています。

 

ー自ら改善行動をとらずに転職活動をしているということですね

そうですね。もちろん、半年、1年と会社に働きかけても改善されなかったということであればそれは仕方のないこととは思います。

ただ、改善行動をとるというのは自分自身の働きかけも大事なのですが、それをやりにくくさせている社風にも問題があります。

行動主義を大事にする当社は、一人ひとりの行動を後押しするために経営者に物申すことができるような仕組みをポータルサイトにつくっていますし、それを歓迎する雰囲気も作っています。それが心理的安全性にも繋がっているように思います。

若手社員であってもどんどん意見を出して欲しい。そして行動基準を達成すれば全員が管理職になっても良いと思っています。行動主義に基づく評価は絶対評価です。基準に達した社員はどんどんステップアップしていくべきだ、という思いを制度として具現化してあるのです。

前職での経験を活かし、どのような気持ちで仕事に臨むのかを一番に考える

 

ーこうした考え方や仕組みを生み出せる背景には何があるのでしょうか

私がこの会社のCEOになる前は、ポーラ・オルビスに在籍をしていました。私が在籍をしていた当時の社是は「喜ばれることに喜びを」。私も仕事を通じて、人に喜ばれることではじめて喜べるということに共感していました。

人はどんな時にモチベーションが上がるのか?どんな企業であっても最後はその会社に所属している「人」次第です。人を大切にするとはどういうことなのか?それを突き詰めた結果、今の仕組みを作ることができたと感じています。

 

ー別業界でも相通ずるものがあるとのことですが、何がきっかけで転職されたのでしょうか

ヘッドハンティングがあって当社に就任をしています。ポーラ在籍時代はM&Aや上場準備、海外事業部長など、様々なキャリアを積み重ねることができました。

ただ、経営トップになりたいという思いは胸に秘めており、ヘッドハンティングの声がかかった時に一気にトップにたつことができるチャンスだと思い、転職を決断したのです。

経営トップになりたかった理由はいくつかありますが、人数の多い会社になっていくとプロセスマネジメントの運用も形骸化しがちになっていくので、人を大切にする、という行動を自分の手で確立してみたかった気持ちが強かったですね。

まだまだスタートラインに立ったばかり。会社をもっと成長させていく

 

ー今後の目標について教えてください

東証マザーズ上場を果たした当社ですが、やっとスタートラインに立てた段階だと思っています。東証一部上場・プライム上場(’22年4月に名称変更予定)は当然目指す目標です。

その上で当社の成長エンジンは二つあると考えています。一つはグループ会社であるブレーンナレッジシステムズ(BKS)や、シー・エル・エス(CLS)といったオーガニックブランドの成長です。規模・収益性が共に大きい上流工程案件の比率を今以上に高め、もっとトライしていける環境をより多く創り出すことで、その成長スピードを上げていこうと考えています。

そして二つ目に、M&Aを通じてより尖った技術を持つ会社のノウハウを入れたり、上流から下流までのいずれかの工程を厚みを持たせるなど技術者の選択肢をより高度化していきたいと考えています。

ーまだまだ大きく成長をさせていく伸びしろがあるということですね

やり方は分かっているからこそ、あとはどう実行スピードを上げていくのかを考えていきたいと思っています。16年に移籍したときよりも会社の時価総額は10倍になりました。この先、東証一部上場・プライム上場を目指すには、さらに時価総額を増やしていく必要があります。

会社が成長するということはそれだけ物心共に社員が豊かになるということだと思っています。マザーズ上場を果たしたということも、自分たちの頑張った結果が合格判定を受けたというか、評価されたということです。

そして、そうした社会からの評価を、社員はどんどん周囲に言って欲しいと思っています。自分自身の誇りや自信に繋がるだけでなく、一緒に頑張った仲間と喜びを分かちあって欲しいのです。

5年後、10年後に後悔しない人生を歩むことを考えて欲しい

 

−20代の転職を考えるエンジニアに伝えたいことは

仕事は人生でも大半の時間を費やすものです。だからこそ、自分が楽しいと思う仕事をしてほしい。

私は今年で50歳となりましたが、30代後半の時に「自分が死ぬときにどういう状況なら後悔しないだろうか」という視点が確立されました。

自分の葬儀の時に、1000人の参列者と、1000人の泣いてくれる人がいれば、意味のある人生だったと自分で思えるのではないか、という視点です。

1000人の参列者は、社会的な地位や影響度に紐づくものです。一方、1000人の泣いてくれる人というのは、あの人には世話になったな、と思ってくれる人の数です。人の役に立つ行動をとらない限り実現できないことです。

いかに偉くなってお金を稼ぐのかということより、いかに自分が関わった人達から感謝されるような人生にできるか、を大事にしたいと思っています。

20代の皆さんは、まだまだ若いので死ぬときのことを考えるということはないでしょう。ただ、「3年後、5年後、10年後にどうなっていたら、自分で自分を褒めてあげられるか」ということを考える力は身に付けて欲しい。何を頑張ったら自分で自分を褒めてあげられるのかということです。

私が面接をする中で、転職を何回も繰り返されていた方もいました。転職はある意味で自己実現の一つの方法だとは思いますが、その人に「5年前に戻れたとしたら、どうしますか」と聞くと、「その当時の会社でもっとじっくり頑張ります」と言う人が大半です。

転職をするならば、次の会社が最後の会社になるように慎重に吟味してほしい。目先のことだけに飛びつかずに、ちゃんと会社を見極めてほしいですね。

この企業の求人情報を確認する