第一印象が重要! 心理学における初頭効果とは

最終更新日: 2019年12月25日
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前畑 泰広

第一印象が重要! 心理学における初頭効果とは

更新日:2019年12月4日

転職・就職活動における面接や、新しい職場での勤務初日では「第一印象が重要だ!」ということをよく聞くと思います。第一印象が重要であるというのは、心理学的にも正しいと言われている考え方です。

心理学の用語に「初頭効果」というものがあります。第一印象におけるイメージが、その後の印象にも大きな影響を与えるという効果です。ここで初頭効果について学んでいきましょう。

初頭効果とは

初頭効果とは、最初に与えられた情報がその後の情報にも影響を及ぼすという現象、または効果のことです。つまり、第一印象が重要であるということですね。

社会心理学者であるアッシュが行った実験では、以下のような結果が出ています。

 

【実験内容】

Aという人物を複数の人たちに紹介し、その人に対する印象を尋ねます。Aさんについては、以下のように紹介されました。

 

Aさんは、

知的、勤勉、衝動的、批判的、頑固、嫉妬深い人間です。

 

その後、それを聞いた人たちにAさんの印象を尋ねると、多くの人がAさんに対し「好印象」を抱いていることが分かりました。

 

今度は、Bという人物を紹介しました。

 

Bさんは、

嫉妬深い、頑固、批判的、衝動的、勤勉、知的な人間です。

 

Bさんの印象について尋ねると、多くの人が「悪印象」を抱いていることが分かりました。

 

お気づきのように、AさんとBさんの特徴の内容は、全部一緒。ただ、紹介する順番を入れ替えただけです。それだけで聞いた人たちに与える印象が大きく変わるのですから、第一印象の重要性が分かりますね。

業務上も役に立つ

初頭効果は、自分自身の印象を良くするためにも有効活用できるものですが、仕事を行う上で、特に営業などの取引の際にも利用することができます。

例えばなにか製品を売り込みたいときなどに、まずはポジティブな情報を提供することで、先方に良い印象を残しやすくなります。

 

Aという製品に、「高品質」「値段が高い」という二つの特徴があったとしましょう。この製品を売り込むときは、先方にとってポジティブな情報である「高品質」という情報をまず提示するのです。

 

「この製品は高品質です。ただ、お値段が張ります」

 

こう紹介することで、初頭効果により、高品質であるという印象が、先方の中に残りやすくなるでしょう。

反対に親近効果というものもある

第一印象が心理学的に重要視されていることが分かったと思いますが、反対の効果を持つと言われている、親近効果というものがあることも覚えておきましょう。

親近効果とは、初頭効果の反対の効果というわけですから、「最後に与えられた情報が相手の記憶に残りやすくなる」という効果です。

「じゃあ結局、最初と最後どっちが重要なの?」と混乱すると思いますが、人間の心理というのは、「100%こうだ!」と言い切れるものではありません。ケースバイケースで変わるものなのです。

ただ、初頭効果と親近効果の存在から分かることは、人間が「途中のことはあまり意識していない」ということ。先ほどの製品の例であれば、「この製品は高品質です。ただお値段は張りますが、そのお値段に見合った高い品質は保証します」というようにすることで、初頭効果と親近効果により、「高品質」ということが、先方の印象と記憶に残りやすくなるということですね。

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第一印象と去り際に気をつけることで、面接などの際にも面接官に好印象を残しやすくなると言えるでしょう。

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