「初めての転職は何から始めたら良いのだろう」「今の会社を辞めて本当に大丈夫だろうか」と悩んでいませんか。社会人経験が浅い20代・第二新卒の方にとって、初めての転職には不安や迷いがつきものです。周りと比べて焦ったり、準備の仕方が分からず一歩を踏み出せなかったりすることもあるでしょう。
転職活動は、正しい手順とポイントを押さえて準備すれば、決して怖いものではありません。事前準備をしっかり行うことで、転職活動もスムーズに進められる可能性が高まります。
本記事では、20代・第二新卒の方に向けて、転職活動の全体像から具体的な準備方法まで詳しく解説します。面接対策や書類作成など、必要な準備を分かりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
転職活動の全体像を把握! 内定までの8ステップ
【準備編】転職成功の9割は「事前準備」で決まる
【実践編】計画的に進める応募と選考対策
転職活動前に考えよう! まだ転職すべきでないかもしれない3つのケース
初めての転職活動 Q&A|よくある疑問を解消しよう
転職準備を入念に行って希望のキャリアを築こう
転職活動の全体像を把握! 内定までの8ステップ

転職を成功させるには、転職活動の全体像を把握することが大切です。ここでは、内定までの8ステップを紹介します。
Step 1. 自己分析とキャリアの棚卸し
まずは、これまでの経験やキャリアを振り返り、得意なことや苦手なこと、価値観などを整理しましょう。詳しい方法は、後ほど解説します。
Step 2. 転職の軸と目標設定
自己分析やキャリアの棚卸しで見えてきた強みや弱み、価値観などを基に、転職の軸と目標を設定します。
Step 3. 情報収集と企業研究
転職の軸や目標が実現できそうな業界や企業の情報を集めます。業界・企業研究を丁寧に進め、自分に合った企業かどうかを見極めるステップです。
Step 4. 応募書類の作成
次は、履歴書と職務経歴書を作成します。良い人材だと思ってもらえるよう、説得力のある自己PRや志望動機を記載します。
応募書類の作成方法については、以下の記事にて詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
転職に重要な履歴書の書き方をご紹介! 志望動機や資格など、気を付けるポイントとは
転職における職務経歴書の書き方を見本付きで解説!好印象を与える3つのコツとは
Step 5. 求人応募
応募書類が完成したら、条件に合う企業へ応募します。気になる求人を見つけたら早めに応募しましょう。
Step 6. 面接
書類審査を通過したら、応募した企業の採用担当者による面接に移ります。自分の強みを具体的に伝え、必要な人材だとアピールしましょう。
Step 7. 内定・退職交渉
内定を獲得したら、現在勤めている会社に退職交渉を行います。上司に退職の意思を伝え、退職日の調整を進めましょう。
Step 8. 入社準備
退職交渉が終わったら、後任者に業務を引き継ぎ、新しい会社への入社準備を進めます。最後まで気を抜かず、円満退社できるようにしましょう。
【準備編】転職成功の9割は「事前準備」で決まる
転職活動の8ステップの中でも特に重要なのが、事前準備です。自己分析やキャリアの棚卸しを基に転職の軸を定めれば、企業選びや面接対策がしやすくなります。
ここでは、自己分析から企業研究までの具体的な方法を4つのポイントに分けて解説します。
1.自己分析で「自分の現在地」を知る
2.キャリアの棚卸しで「強み」と「実績」を見つける
3.「転職の軸」を明確にしてミスマッチを防ぐ
4.業界・職種研究で「キャリアの選択肢」を広げる
1. 自己分析で「自分の現在地」を知る
入社後のミスマッチを防ぐために、自己分析で転職したい理由や現在のキャリアに対する不満、転職先に求める条件・環境を言語化しましょう。これまでの人生や前職での経験を振り返り、自分の好きなことや得意なこと、価値・やりがいを感じられることを整理します。
項目別にリストアップするのも良いですが、モチベーショングラフで気持ちの変化や成長の過程を可視化すると、より質の高い自己分析ができます。うれしかったことや辛かった経験を時系列で表すと、自分が何に影響を受けやすいのか、どのような環境で力を発揮できるのかが見えてくるでしょう。
希望の職場に出会えるよう、自分とじっくり向き合うことをおすすめします。
2. キャリアの棚卸しで「強み」と「実績」を見つける
次にキャリアの棚卸しで、自分の強みや実績を明確にしましょう。
書類選考や面接を突破するには、前職での実績をアピールする必要があります。具体的な数値やエピソードを用意することで、採用担当者に活躍できる人材だと判断してもらいやすくなります。
実績は「営業職で好成績だった」「売上目標をクリアした」といった目に見える成果はもちろん、日々の業務で工夫して取り組んでいたことでも構いません。例えば、毎月の売上を達成するために優先順位を付けて行動したり、周囲が困っているときにすぐサポートに入ったりする姿勢も立派な強みです。
実績や強みを見つけ、自分がどのような価値を提供できるのかを明確に伝えられるようにしましょう。
3. 「転職の軸」を明確にしてミスマッチを防ぐ
自己分析の結果を基に、新しい会社に求める条件(転職の軸)を明確にしましょう。転職の軸を定めてなければ方向性が曖昧になり、企業選びや面接での受け答えに一貫性がなくなってしまいます。
軸を決める際は、譲れない条件と妥協できる条件に分けることが大切です。例えば「ワークライフバランスは絶対に優先する」「スキルアップの機会も得たい」「勤務地は多少遠くても妥協できる」といったように、自分の中で優先順位をはっきりさせておくことで、ぶれない判断がしやすくなります。
4. 業界・職種研究で「キャリアの選択肢」を広げる
業界や職種研究を十分に行い、キャリアの選択肢を広げましょう。業界・職種研究をしないまま転職活動を進めると、入社後に「思っていたのと違う……」と後悔し、短期離職につながる可能性があります。
またたとえ興味がある業界だったとしても、自分の性格や価値観とマッチするとは限りません。事前に業界の将来性や働き方、求められるスキルなどをリサーチすれば、強みを生かせる業界・職種が何なのかを判断しやすくなります。
具体的には、求人サイトや企業のWebサイトだけではなく、転職フェアで担当者から話を聞いたり、会社四季報や業界誌などで情報収集したりすると良いでしょう。転職エージェントから業界の特徴を教えてもらうのもおすすめです。

【実践編】計画的に進める応募と選考対策
万全の準備が整ったら、いよいよ実践編です。最初に定めた転職の軸に沿って、実際に求人に応募しましょう。
企業の選び方や求人情報の見方を理解しておくことで、選考突破に近づける可能性が高まります。準備した内容を選考の場で最大限にアピールするための方法を学びましょう。
1. 仕事の探し方と応募企業の選び方
2. 求人情報の正しい読み方と注意点
3. 採用担当者に響く応募書類の作成術
1. 仕事の探し方と応募企業の選び方
仕事を探す方法には、大きく分けて以下のものが挙げられます。
・転職サイト
・転職エージェント
・ハローワーク
・企業のWebサイトの採用情報
・リファラル採用
転職サイトは隙間時間に求人をチェックできるため、マイペースに転職活動を進められます。一人で進めるのが不安な方は、転職エージェントやハローワークに相談しましょう。
企業のWebサイトに採用特設ページがあれば、企業の価値観や働き方を具体的にイメージできます。また社員の紹介でつながるリファラル採用は、入社後のミスマッチを防ぎやすい点で注目されています。
いずれの方法でも、希望条件に合っているかを確認しながら応募先企業を選定しましょう。
2. 求人情報の正しい読み方と注意点
求人情報でチェックすべき項目は、以下の通りです。
・業務内容
・雇用形態
・応募資格
・賃金
・勤務地・勤務時間
・休日・休暇制度
・福利厚生(交通費・家賃・昼食代の支給の有無、育児・介護休業の有無など)
上記以外にも、求人情報に「アットホームな職場です」や「やる気があれば大丈夫」などと記載されている場合は、良い意味で使われていることもあれば、具体的な仕事内容や待遇が見えにくいケースもあります。こうした抽象的な表現が気になる場合は、面接や説明会で詳細を確認するのがおすすめです。
また「未経験歓迎」の言葉の裏には、単に人員不足で応募者を集めたい事情が隠されている可能性があります。表面的な言葉だけで判断せず、募集背景や労働条件をしっかり確認してから応募すべきかどうかを判断しましょう。
3. 採用担当者に響く応募書類の作成術
採用担当者に響く履歴書・職務経歴書の書き方を解説します。事前にポイントを押さえ、書類選考を突破しましょう。
履歴書
履歴書は、応募者の基本情報や職歴、志望動機などを伝える書類です。
氏名や住所、学歴などは、誤字脱字がないように丁寧に記載しましょう。証明写真は、3カ月以内に撮影したものを使用するのが基本です。清潔感が伝わるよう、スーツやジャケットスタイルで撮影しましょう。
志望動機・自己PR欄には、入社意欲や貢献できる強みなどを簡潔に記載し、採用担当者に好印象を与えられるようにしましょう。本人希望欄は、特に希望がなければ「貴社の規定に従います」と記載します。
職務経歴書
職務経歴書は、これまでの経験やスキルをアピールするための書類です。
職務経歴の要約は、経歴と自分の強みを交えて、3~4行で簡潔にまとめましょう。職務内容には、在籍企業の事業内容や従業員数などを記載し、担当業務を箇条書きで分かりやすく記述します。必要な人材だと思ってもらうために、保有スキルや実績も記載しましょう。
自己PRは、応募先の業務内容とこれまでの経験を結び付け、どのように貢献できるのか具体的に伝えるのがポイントです。
4.自信を持って臨むための面接対策
どれだけ書類でアピールしても、面接で自分の魅力をうまく伝えられなければ、内定に至らない可能性があります。面接までに何度も声に出して練習し、確実に回答できるように準備すれば、当日落ち着いて伝えられるでしょう。
面接でよく聞かれる質問は、以下の通りです。
・これまでの経歴を交えて自己紹介をお願いします。
・なぜ転職しようと思ったのですか?
・なぜ弊社を志望したのか理由を教えてください
・あなたの強みは何ですか?弊社で生かせる強みはありますか?
・何か質問したいことはありますか?
これらの質問に答えられなければ、志望度が低いと判断される可能性があります。面接の形式は企業によって異なりますが、いずれも基本的な質問に回答できるよう準備しておきましょう。また逆質問についても、いくつか準備しておくのがおすすめです。
転職活動前に考えよう! まだ転職すべきでないかもしれない3つのケース
転職は、あなたのキャリアにおける大きな決断です。勢いや一時的な感情で動いて後悔しないためにも、一度立ち止まって今転職すべきなのかを考えましょう。
ここでは、転職を考え直した方が良い3つのケースを解説します。
ケース1. 転職理由が漠然としていて他責思考が強い
ケース2. 現職での課題解決を試みていない
ケース3. 明確なキャリアプランがなく、「隣の芝生が青い」状態
ケース1. 転職理由が漠然としていて他責思考が強い
「今の会社が嫌だ」「なんとなく続けてきたけどつまらない」などの漠然とした理由で転職を検討している場合は、一度考え直した方が良いでしょう。
よくあるケースが、現在起きている問題に当事者意識を持たず、全て会社や上司のせいにしているパターンです。このような状態で転職すると、次の職場でも同じ理由で退職してしまう可能性があります。
転職理由が明確に分からず他責思考になっている方は、不満の原因が自分にないのかを見つめ直しましょう。
ケース2. 現職での課題解決を試みていない
現職で課題解決を試みていない場合も、転職を一度考え直すことをおすすめします。
例えば、人間関係が原因で転職を考えている場合、チーム体制の見直しをお願いすれば、解決できる可能性があります。仕事でやりがいを感じられない場合は、部署異動をして業務内容を変えれば、解決できるかもしれません。
また環境を変える前に誰かに相談することで、状況が好転する可能性もあります。まずは目の前の問題と向き合い、本当に転職でなければ実現できないのかを検討しましょう。
ケース3. 明確なキャリアプランがなく、「隣の芝生が青い」状態
友人の話を聞いたり、SNSを見たりして「さらに良い会社があるのでは」と思う場合は、転職を踏み留まった方が良いでしょう。
例えば、友人から「転職して年収がアップした」と聞くと、単純に羨ましいと思うのではないでしょうか。しかしこれは、いわゆる「隣の芝生が青く見えている」状態です。
明確なキャリアプランがないまま転職すると、転職の軸が定められず失敗に終わる可能性があります。自分の意思を最優先にし、本当に転職すべきなのかを検討しましょう。
初めての転職活動 Q&A|よくある疑問を解消しよう
初めて転職活動をする20代が抱えがちな疑問にお答えします。不安や疑問を一つずつ解消することが、転職活動を不安なく進めるこつです。
Q1. 転職活動は在職中と退職後、どっちが良い?
そのときの状況によって異なりますが、経済的な不安を軽減するためにも、可能な限り在職中に進めた方が良いでしょう。退職後に転職活動を行うと、入社が決まるまでの収入が途絶え、経済的な不安が大きくなります。
一方で、在職中であれば収入を得ながら転職活動を進められます。生活費が足りなくなる焦りから、転職活動を雑に進めてしまう心配も少ないでしょう。在職中の転職活動で不安を感じている方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
在職中の転職活動はどう行う?|メリット・デメリットやスムーズに進めるコツを解説
Q2. 転職活動にかかる期間はどれくらい?
転職活動にかかる期間は、3カ月~半年が目安です。
・準備期間:1.5週間
・応募書類の作成期間:2週間
・応募・選考期間:4~5週間
・内定・退職・入社に向けた準備期間:4~6週間
転職活動をスムーズに進めたい場合は、求人が増えやすい2~3月や、ボーナス支給後(6~7月・12~1月)に動き出すのがおすすめです。
Q3. 転職エージェントは利用した方が良い?
「何から準備すれば良いか分からない」「客観的なアドバイスが欲しい」と悩んでいる方は、転職エージェントの利用を検討しましょう。
転職エージェントに相談すれば、非公開求人を含む求人を紹介してもらえる他、キャリアの棚卸しや自己分析の支援が受けられます。企業との待遇交渉や面接日程の調整も代行してくれるため、効率よく転職活動を進められるでしょう。
Q4. 転職活動をしていることは会社にバレる?
会社で転職の話題を出したり、社用パソコンで応募書類を作成したりしない限り、バレる可能性は低いでしょう。ただし、普段はカジュアルな服装で仕事をしている人が急にスーツで出社すると、周囲に察知される可能性があります。
バレるリスクを減らすためには、転職活動のやり方にも工夫が必要です。例えば、転職サイトの企業ブロック機能(指定企業に対してプロフィールを非公開にする機能)を活用すれば、現在の勤務先に知られるリスクを下げられます。
転職準備を入念に行って希望のキャリアを築こう
転職活動は、事前の準備が大切です。転職理由や自分の強みを明確にした上で準備を計画的に進め、自信を持って未来への一歩を踏み出しましょう。
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