新卒で転職するならいつ? 勤続年数別の適したタイミングと転職活動のポイントを解説

最終更新日: 2025年08月25日
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Re就活編集部

新卒で転職するならいつ? 勤続年数別の適したタイミングと転職活動のポイントを解説

かつて年功序列が主流だった頃は、同じ会社でできるだけ長く働くのが一般的でした。しかし、個人の実力や成果が評価されることが増えてきた現代では、もし自分自身の希望する働き方や将来のキャリアプランに本当に合う職場が見つかるなら、ためらわずに新しい環境へ移ることを前向きに考える人が増えてきているようです。

ただし、新しい環境に飛び込んでいくにはかなりの勇気が必要であるため、新卒で入った会社からいつ転職しようか悩んでいる方は多いでしょう。

本記事では、新卒入社した企業から転職するおすすめのタイミングや、勤続年数別の転職活動のポイント、転職におすすめの時期について詳しく解説します。新卒入社後すぐに転職する場合のリスクや転職のコツについても触れているので、転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

目次

新卒入社した企業から転職するならどのタイミング?

【勤続年数別】転職活動のポイント

新卒入社後の転職でおすすめの時期

新卒入社後の転職で避けるべき時期

新卒入社後すぐに転職する場合のデメリット

新卒入社後の転職を成功させるコツ

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新卒入社した企業から転職するならどのタイミング?

新卒で入社した企業から転職する場合のおすすめなタイミングは、転職先の業種や経験の有無によって異なります。ここでは未経験の業種・職種にキャリアチェンジするケースと、同業種にキャリアアップするケースごとに、転職に適したタイミングを解説します。

未経験の業種・職種へのキャリアチェンジなら勤続2年まで

これまでとは全く違う業界や職種へのキャリアチェンジを考えているなら、社会人2年目程度までのタイミングが一つの目安になるかもしれません。

社会人経験がまだ長くない2年目までは、以前の職場のやり方や社風に深く染まりきる前で、新しい環境や仕事の進め方にも比較的スムーズになじみやすい、といわれることがあるからです。企業側から見ても、2年目の方には若さと吸収力があり、「ポテンシャルのある人材」として魅力的に映ることが多いようです。そのため、未経験から新しい分野で一から学びたいという意欲を評価してもらいやすい傾向にあります。

もちろん「どうしても今の仕事が合わない」と1年目で感じることもあるでしょう。ただし、あまりにも早く会社を辞めてしまうと、企業によっては「またすぐに辞めてしまうのではないか?」と心配されてしまう可能性を否定できません。そのため、まずは今の職場で1年程度はしっかりと経験を積み、社会人としての基礎を固めた上で、2年目に入ってから新しいチャレンジを具体的に考えてみる、というのも賢明な選択肢の一つといえるでしょう。

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前職の経験を生かしたキャリアアップなら勤続3年以上

これまでの経験を活かして同じ業界の別の会社へ転職したい、と考えるなら、勤続3年以上が一つの目安になるかもしれません。 同じ業界内での転職であれば、仕事内容について既にある程度の知識やスキルを持っているため「経験者」として自分をしっかりとアピールできます。前職で積み重ねてきた実績や経験が評価されれば、より良い条件で迎え入れられたり、年収アップやスムーズなキャリアアップにつながったりするでしょう。

ただし、特に好待遇での転職を目指す場合は「企業側も即戦力としての高い実績や豊富な経験を期待していることが多い」という点を心に留めておくと良いでしょう。実際に大手企業などでは、経験者採用の応募条件として「3年以上の実務経験」を具体的に設けているケースも少なくありません。

あまり短い期間で同じ業界の会社へ転職しようとすると、採用担当者によっては「しっかりとしたキャリアプランを持っているのだろうか」「またすぐに別の会社に移ってしまうのでは」といった懸念を抱くことも考えられます。そのため、3年程度の経験を一つの区切りと考え、その間に培った専門性や、キャリアの一貫性、そして「なぜ転職するのか」という目的意識を明確に伝えられるように準備しておくことが、転職成功の鍵となるでしょう。

【勤続年数別】転職活動のポイント

【勤続年数別】転職活動のポイント

転職活動の進め方やポイントは、社会人経験の長さによって異なります。勤続年数に合わせ、戦略を立てて転職活動に臨みましょう。ここでは転職活動のポイントを勤続年数別にまとめました。

勤続数カ月~1年未満の場合

入社して1年未満の場合、まだ十分な実績をアピールするのは難しいかもしれません。そんな時は、経験よりもむしろ、これからの成長への意欲やポテンシャルを前面に出すのが効果的です。

ただし、企業側は短期間での離職を心配することもあるため、退職理由は正直かつ具体的に伝えつつ、その先(次の仕事に対する意欲)も併せて伝えることで、前向きに転職活動に取り組んでいることをアピールできると良いでしょう。

また、仮に退職理由が職場環境や労働条件が原因だったとしても、不満や悪口ととられる発言は避けましょう。不満や悪口ばかりを伝えると、他責思考のきらいがあると思われてしまいます。

自分が退職するに至った事情はしっかりと説明しつつ、ネガティブな印象を与えない表現を心掛けることが大切です。実績でのアピールが難しいからこそ、仕事への純粋な熱意や、長く貢献したいという気持ちを丁寧に伝えることが、あなたの真剣さを伝える鍵になります。

加えて、成長著しい業界に目を向けるのも有効な手段の一つ。未経験でもポテンシャルを重視する企業が多く、活躍のチャンスが広がっていることもあります。

勤続1~2年の場合

勤続1~2年になると、少しずつ仕事にも慣れ、自分なりに工夫したことや達成できたことなど、具体的なエピソードを交えてスキルや実績をアピールできるようになっている方もいるでしょう。また新卒の頃と比べて、基本的なビジネスマナーやPCスキルなども着実に身についているはず。それらは企業にとっても大きな魅力となります。

第二新卒ならではの成長ぶりや、社会人としての基礎力をしっかりとアピールできれば、将来性のある若手を探している企業や、育成コストを抑えたいと考える企業にとって、あなたはとても魅力的な候補者に見えるはずです。

ただし、勤続1~2年での転職は、1年未満の場合と同様に、企業から「早期離職のリスクがあるのでは?」と見られることもあります。特に、なぜ前の会社を辞めた(辞めようと思った)のかは、面接でよく聞かれるポイントです。退職理由と転職でかなえたいことに一貫性を持たせ、しっかりと説明できるようにしておきましょう。

「また同じ理由で辞めてしまうのでは?」という採用担当者の不安を払拭できるよう、一度社会に出たからこそ理解が深まったことや、キャリアに対する考え方が変わった点などを伝えられると効果的です。

勤続3年以上の場合

3年以上の勤務経験を持つ人は、基本的なビジネススキルはもちろん、その業種・職種に応じた専門スキルも兼ね備えた人材と見なされます。そのため、これまでの実績や成果を基に、専門的な知識・スキルを有していることを積極的にアピールすれば、経験者として評価される可能性が高いです。

実績や成果については、具体的なエピソードを盛り込むと説得力が増し、入社後の働きぶりもイメージしてもらいやすくなります。そのためには、これまでのキャリアを振り返り、武器になるスキルや強み、有効なエピソードなどを整理しておくことが重要です。
どのようなスキル、エピソードを活用するかは、応募先の企業が何を求めているかによって異なるため、企業研究を念入りに行い、求める人物像を明確にしておきましょう。

新卒入社後の転職でおすすめの時期

新卒入社後の転職でおすすめの時期

新卒採用は一括採用という形で、企業ごとに定められたスケジュールに沿って採用活動が行われるのが一般的です。しかし中途採用は、企業のニーズに応じて通年で募集を行っているケースがほとんどです。

ただし、第二新卒の場合は新卒と同じスケジュールで募集しているケースも少なくないため、気になる企業があるなら、募集要項にきちんと目を通しておきましょう。

なお、通年で行っている中途採用にも波があり、年度が替わる1~3月頃や、下半期に入る7~9月頃は求人が増える傾向にあります。採用活動が活発になるタイミングで転職すれば、中途採用でも同期がいたり、手厚い研修に参加できたりする可能性が高いでしょう。

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新卒入社後の転職で避けるべき時期

転職活動自体は基本的にいつでも可能ですが、ご自身の状況によっては、少しタイミングを慎重に考えたい時期もあるかもしれません。

例えば、結婚や出産といったライフステージが大きく変わる時期を間近に控えている場合です。新しい環境に移ってすぐに長期休暇などを取得することになると、少し周囲への配慮が必要になったり、ご自身も落ち着いて新しい仕事に慣れるのが難しかったりする可能性も考えられます。

また昇進や昇給、ボーナスの支給が近いタイミングでの転職も、一度立ち止まって考えるきっかけになるかもしれません。もし待遇面での不満が転職理由の一つであれば、これらの変化によって状況が改善される可能性もあるでしょう。転職によって一時的に収入が変動することも考慮すると、経済的な安定という面からは、ボーナスを受け取ってから転職活動を本格化させる、という視点も大切です。

新卒入社後すぐに転職する場合のデメリット

新卒として入社してすぐに「今の職場は合わないかも」「より待遇の良い職場を見つけた」などの理由で転職を検討する方は少なくありません。しかし、新卒入社後すぐに転職する場合は以下のようなデメリットがあるため、慎重に検討することをおすすめします。

社会人としての経験を評価されにくい

新卒で入社して間もないうちは、社会人経験がまだ浅いため、転職活動で有利になるスキルや実績を十分にアピールできないこともあります。自己PRや志望動機に生かせる具体的なエピソードもまだ少ないため、アピール材料が限られた中で転職活動を行うことになるでしょう。

転職を目指すのであれば、現時点での経験やスキルの豊富さよりも、むしろ今後の労働意欲やポテンシャルの高さを示し、企業に将来性を感じさせることが求められます。

ストレス耐性が低いと思われやすい

転職を考える理由は人それぞれですが、新卒で入社してまだ日が浅い時期に転職を検討すると、企業によっては「少し我慢が足りないのでは」あるいは「環境への適応力に課題があるのかもしれない」といった印象を持たれてしまうこともあります。

特に、もし前の会社を辞めようと思った理由を伝える際に、「自分には合わないと感じた」や「会社の雰囲気になじめなかった」といった少し後ろ向きな言葉を選んでしまうと、企業の不安を大きくしてしまうことも考えられます。

そうした企業側の懸念を少しでも和らげるためには、あなたが新しい環境にも柔軟に対応できることや、もし困難なことがあってもそれを乗り越えていける力があるということを、具体的なエピソードなどを交えながら伝える工夫が大切になってきます。前向きに物事に取り組める姿勢や、過去に困難を乗り越えた経験などをアピールポイントとして準備しておくと良いでしょう。

新卒入社後の転職を成功させるコツ

新卒入社後の転職を成功させるコツ

納得のいく転職を実現するためには、転職活動を始める前の丁寧な準備が欠かせません。ここでは、後悔しない転職をするために、ぜひ押さえておきたい大切なポイントをいくつか見ていきます。

自己分析をしっかりと行う

転職活動では、なぜ転職しようと思ったのか、その理由を明確かつ建設的に説明しなければなりません。そのためには、現職の何が不満なのか、自分のニーズを満たし、スキルを生かして働ける職場の条件は何か、などを深く掘り下げる必要があります。自分のニーズやスキル、今後希望するキャリアプランなどを明確化するには、自己分析を徹底し、現状を正確に把握することが大切です。

自己分析は簡易診断ツールなどで実施できる他、転職エージェントを利用してプロのキャリアアドバイザーに相談するという方法もあります。転職エージェントなら自己分析だけではなく、その結果に合わせた求人探しや面接対策なども行ってくれるため、一人で活動するよりもスムーズに進められるでしょう。

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転職理由はなるべくポジティブなものに

面接では、多くの場合前職の退職理由を尋ねられます。その際、ネガティブな本音をそのまま伝えると、採用担当者には不満と受け取られ、マイナスな印象を与えてしまうことがあります。

だからといって、建前だけの理由では話に矛盾が生じ、かえって不信感を持たれることもあるでしょう。大切なのは、嘘をつくのではなく、本当の理由を未来への意欲が感じられるような前向きな言葉で伝える工夫です。

特に、他人のせいにするような他責的な姿勢は、成長が見込めないと判断されかねません。たとえ会社側に原因があったとしても、そこから何を学び、次にどうつなげたいかという未来志向の視点で語るようにしましょう。

長く活躍したい意志を伝える

新卒入社後の転職で特に懸念されるのは、早期離職のリスクです。採用活動にはかなりのコストと手間がかかるため、短期間で離職された場合、企業は大きな痛手を受けてしまいます。そのため、自己PRや志望動機、面接ではその企業でできるだけ長く勤める意思があることを積極的にアピールしましょう。

もちろん、ただ「長く働きたい」というだけでは説得力がないため、その企業のどこに引かれたのか、今後どのようなキャリアプランを描いているのか、などをしっかり説明するのが重要なポイントになります。内容が具体的であればあるほど本気度が伝わりやすいため、企業研究やキャリアプランの作成を入念に行うことが大切です。

求人数の多い時期に活動する

中途採用は通年で募集しているケースが多いですが、求人の数は時期によって波があります。例えば、新卒採用が一段落した11月や3月、新卒が入社したばかりの5月などは求人が少ない傾向にあり、自ずと選択肢が限られてきます。選択肢が少ないと、自分のニーズやスキルにぴったり合った求人が見つかる可能性が低くなり、転職活動が長引いてしまうかもしれません。

以上の点から、転職活動はなるべく求人数の多い1~3月、7~9月を中心に行うのがおすすめです。

ただし、転職活動が活発になる時期はライバルも多くなるため、あえてその時期を外すという方法もあります。その場合、転職エージェントなどを活用し、プロの力を借りて求人を探した方が、自身のスキルやニーズにマッチした職場を見つけやすくなるでしょう。

第二新卒で転職するなら未経験者歓迎の求人を探そう

新卒で入社した会社から転職するタイミングは、未経験業種へのキャリアチェンジなら勤続2年まで、前職からスライドしてキャリアアップを目指すなら勤続3年以上が一つの目安になります。

転職活動のポイントは勤続年数によって異なりますが、特に勤続3年未満の第二新卒が転職する場合は、早期離職のリスクや経験不足が懸念され、勤続3年以上の人より不利になりがちです。そのため、第二新卒として転職活動する際は、自己分析やキャリアプランの作成などをきっちり行いつつ、転職エージェントなどを上手に活用して活動を進めていくことをおすすめします。

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