現職に不満を感じている、頼りにしていた先輩・同僚の転職などをきっかけに、ふと転職という文字が頭によぎるときもあるでしょう。ですが、「実際に転職に踏み切るべきなのか現職に留まるべきなのか、どちらの方が自分にとって良いのか分からない…」という人も多いかもしれません。そこでこのコラムでは、現職に残るべきか転職を考えた方がいいかの判断基準をご紹介します。
1章:現職に残るべきかの判断基準って!?抱えている悩み別に解説!
2章:判断に迷ったら、この観点で確認しよう!
1章:現職に残るべきかの判断基準って!?抱えている悩み別に解説!
なんとなく転職したいと思っている人もいるかもしれませんが、何かしら現職に不満があるから転職という選択肢が出てきたという人も多いのではないでしょうか。ただ、何に不満を感じているかは人によって異なると思うので、ここでは、抱えている悩みごとに『現職に残るべきかそうでないか』の判断基準をご紹介していきます。
自分の状況を正しく判断するためにも、今抱えている悩みが「自分で解決できることなのか」「自分の範囲ではない 他人・会社の問題」なのかを事前に整理しておくことをおすすめします。
※現職に複数悩みを抱えている場合は、特にどういう点を解消したいと思っているのか、解決したい悩みの優先順位をつけてみましょう。これをはっきりさせることで、今後取るべき行動も明確になります。
人間関係に関する悩み
上司や同僚とそりが合わず、なかなか上手くコミュニケーションが取れないためにストレスを感じることもあるでしょう。他人を変えることは難しいので、まずはその人との関わり方(コミュニケーションの取り方、必要最低限の関わりに抑えるなど)から見直してみましょう。工夫してみても難しい場合は、信頼のおける第三者に相談して解決の糸口を一緒に探してもらうことや、部署異動をお願いしてみるのも得策です。
ただ、次のような場合は、今すぐ転職を考えてみても良いでしょう。
⇒部署異動をしたとしても解決しない、会社の考え方・社風が自分に合わないと感じたとき。
⇒いじめ・パワハラをうけるなど、精神的な病気になってしまいそうなとき。
仕事内容に関する悩み
やりがいを感じない
まず、自分が「どのような状態であればやりがいを感じるのか」から振り返ってみましょう。案外、仕事で感じたいやりがいが明確でないことも多いので、ここから考えてみてください。また、どのようなときにやりがいを感じないかも整理しましょう。同じ部署で働いている上司は、少なからずあなたと同じような経験をしているはずなので、どのように取り組んでいたかなど、仕事の向き合い方・捉え方を上司に聞いてみるのもおすすめです。
スキルが身につかない
これもよく聞く悩みですが、「自分が身に着けたいスキルはどのようなものか」から考えてみましょう。専門性を身に着けたいのか、ある程度どのような会社でも働ける力を身に着けたいのかで、仕事に求めるものも大きく変わります。具体的にどのようなスキルを手にしたいのか、その力を身に着けるためには何が必要かを考えてみましょう。今の会社で頑張れば身につくことなのか、この会社では難しいことなのか、はたまた資格を取得する必要があるのかなどを考えてみてください。
ただ、次のような場合は、今すぐ転職を考えてみても良いでしょう。
⇒身に着けたいスキル・仕事が明確にあるが、今の会社では実現不可能なことが分かりきっているとき。
労働環境に関する悩み
給与が低い
低いと感じた理由には、給与水準が低い業界で働いている、業務内容に見合った額ではない、残業代が出ないことなど様々なことが関係しているでしょう。なので、まずは給与が低い理由を客観的に見ることが大事になります。業界によって平均給与が異なるので、自分の給与を同業他社と比較してみましょう。また、同じ会社の先輩にどのようなペースで給与が上がっていくのかなどを聞いてみて、今後得られるおおよその給与額を把握してみましょう。経歴が浅いから給与が低いのか、会社として支払う額が少ないかが分かります。同業より低かった場合は、自分が欲しいと感じている金額を確認しましょう。次に、年次を積むもしくは良い成績を出せば、この会社で自分が欲している給与額をもらえるのかなど、給与体制・評価基準を確認してみてください。
ただ、次のような場合は、今すぐ転職を考えてみても良いでしょう。
⇒最低賃金を下回っている、残業代が正しく支払われていないなど、企業が法律違反しているとき。
激務すぎる
仕事量が多すぎる場合もありますが、まずは今の仕事を効率化できないかを考えてみましょう。考えても解決方法が分からない場合は、上司に頼ってみることをおすすめします。仕事の進め方や仕事量について相談することで、上司もあなたの業務状況が分かります。仕事の優先順位をつけ1日の業務量を調整してくれたり、あなたにお願いしている仕事量を見直してくれたりすることもあるでしょう。
ただ、次のような場合は、今すぐ転職を考えてみても良いでしょう。
⇒違法に当たる残業を強いられているとき。
残業時間が月80時間を超える場合は過労死の危険性が高くなり、企業が結んでいる契約によっては残業時間が月60時間でも違法となります。
⇒心身の健康に支障をきたしそうなとき。
自分の心身が壊れてしまっては、働くどころではなくなってしまいます。自分に合う働き方を考える上でも、なぜそのような状況になったのか原因を明確にしておくことは大事ですが、心身の健康を保てない場合は転職を考えても全く問題はないでしょう。
2章:判断に迷ったら、この観点で確認しよう!
1章で抱える悩み別に判断基準を見てきましたが、現職に複数不満がある場合は最終的にどのように判断したら良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。その時には、【転職をして解決する問題なのか】という観点で考えてみましょう!職場環境を変えて解決できることであれば、転職を考えても問題ないでしょう。
ただ、今抱えている悩みが、1章で紹介した「今すぐ転職を考えた方が良いケース」に当てはまらず、自分の行動次第で解決できるかもしれないと思える場合は、現職に残り悩みについての対応方法から見直してみましょう。努力してみたけど解消されなかった、今の会社に残るメリットが少ないと感じた場合は、転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。