最近では長時間労働による過労死や、職場環境によるストレスなどの問題がテレビなどで取り扱われる機会が増えてきました。このため就職や転職の際には、残業や職場の雰囲気などを重要視する方が増えてきています。
また、政府が労働力不足を解消しようと提案している「働き方改革」では、多様な立場やライフスタイルの人が無理なく働けるように多くの取り組みが行われています。ここでは、働き方改革を受けて企業がどのような取り組みを始めているか、また今後の動向についてご紹介します。
働き方改革とはどんなもの
働き方改革とは、1億総活躍社会の実現に向けて閣議決定した政策のことで、国民一人ひとりが自分に合った働き方を選択できることが大きな目的の1つです。検討されている内容としては以下の9つが挙げられています。
1. 非正規雇用の処遇改善
2. 賃金引き上げと労働生産性の向上
3. 長時間労働の是正
4. 柔軟な働き方がしやすい環境整備
5. 病気の治療、子育て・介護等の仕事の両立、障害者就労の推進
6. 外国人材の受け入れ
7. 女性・若者が活躍しやすい環境整備
8. 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成を固定化させない教育の充実
9. 高齢者の就業促進
これらを見ると、女性や若者・非正規労働者など幅広い労働者を対象として考えられているといえます。また、問題視されている長時間労働の改善や、労働環境の整備にも力を入れていくことがわかります。
なぜ、企業側は働き方改革に取り組むべきなのか?
近年では、少子高齢化による働き手の不足、自由に働きたいという個人個人のニーズへの対応、過労死やストレスによる自殺を防ぐことなどが、多くの企業で解決すべき課題となっています。このため企業では、労働環境の整備を進めること、社員のニーズに合った多様な働き方を実現することが求められているのです。
企業の取り組み
楽天
家とオフィスの中間という位置づけの「楽天クリムゾンハウス」があり、テーブルなどに暖かみのある木材を使用することで、オフィスらしさが軽減されるような作りになっています。
また、個々の生産性を高めるためにカフェテリア(社員食堂)・クリーニング・ヘアサロン託児所・クリニックなどが完備されており、自由に利用することができます。
IKEAジャパン株式会社
IKEAジャパン株式会社では無期雇用・社会保険完備、さらに週の所定労働時間が39時間のフルタイムの他、12時間から24時間、24時間から38時間の3つの区分で分かれており、個々の生活に合わせた勤務時間が選択できます。これにはパートと正社員という隔たりはありません。また社員食堂の利用はもちろん、有給休暇・子供の看病休暇、ボランティア休暇中の休暇制度も全員が取れるように環境が確立されています。

多くの企業は個人のニーズに合った体制を整え、社員の生活の質を充実させる取り組みを実施し始めています。人々のニーズが多様化した現代では、今後こういった取り組みが増えていくでしょう。就職・転職するにあたって、企業がどのような取り組みを実施しているのかを調べ、自分のニーズにあったところを選択するのがおすすめです。
就職・転職活動に関する情報や企業の情報を知りたいという方は、「Re就活」を活用してみてはいかがでしょうか。役立つ情報がたくさんありますよ。ぜひチェックしてみてください。