更新日:2025年02月1日
就職活動をする中で「新卒」「第二新卒」「既卒」とカテゴリ分けがあるのはご存じでしょうか。
今回の記事では、就職活動における「新卒」とはどのような人を指すのか、また第二新卒・既卒との違いや、それぞれの就活のポイントなどを紹介します。
最後には新卒に関する質問に対してもお答えします。
目次
新卒とは?
第二新卒・既卒とは?
新卒のメリット・デメリット
第二新卒で就活するメリット・デメリット
既卒で就活するメリット・デメリット
【新卒・第二新卒・既卒別】就活のポイント
新卒と既卒・第二新卒のどちらで就職活動するのが有利?
新卒についてよくあるQ&A
それぞれのメリットやデメリット、採用のポイントを抑えて、就職・転職活動しよう
新卒とは?
そもそも「新卒」とはどのような人を指すのでしょうか。
「新卒」とは正式名称は「新規学校卒業予定者」で、一般的には翌年3月に学校を卒業する学生のことで、在学中の人のことを指しますが、実際の基準は企業によって異なります。
厚生労働省の「青少年雇用機会確保指針」では、卒業後3年までを新卒扱いとするといった指針が設けられています。また新卒には基本的に年齢制限はありません。
第二新卒・既卒とは?
続いて第二新卒と既卒の違いについて紹介します。
第二新卒とは?
卒業後3年以内に就職・離職をした人を指します。
新卒同様、年齢に決まりはありません。
既卒とは?
卒業後、正社員として就職経験のない人を指します。
アルバイトや契約・派遣社員など非正規雇用で働いている人も既卒に該当します。
新卒のメリット・デメリット
新卒として就職活動をするメリット、デメリットを紹介します。
メリット |
・求人が豊富にある
・同期ができる
|
デメリット |
・戦力になるまで時間がかかる
・自分に合った仕事探しが難しい場合がある
|
メリット
新卒の場合、ポテンシャルを重視した求人が多く、経験やスキルを問わない求人が豊富にあるのは大きなメリットの一つです。
選べる求人が多いため大手企業も含め様々な業種・職種から幅広く仕事探しすることができます。
また、新卒枠で入社すると同期ができるのもメリットの1つとしてあげられます。
企業によっては新卒枠で100人単位の採用を行う企業があったり、入社のタイミングも同時なことが多いので、同期ができやすく、一緒に研修を受けたり働けたりすることが期待できます。
デメリット
ポテンシャル採用であるがゆえに、中途入社より会社の戦力になるまで時間がかかってしまいます。
活躍するためにはしっかりと研修を受け、経験を積む時間が必要です。
そのため研修が続いてなかなか自分のしたい仕事ができなかったり、配属先が希望の部署と違ってしまったりなどのミスマッチに繋がってしまい早期離職に繋がってしまうこともある点が新卒採用のデメリットとしてあげられます。
第二新卒で就活するメリット・デメリット
次に第二新卒として就活するメリット、デメリットについて紹介します。
メリット |
・社会人経験をアピールできる
・自分に合った仕事探しがしやすい
・就職経験を活かした就活ができる
・ポテンシャルを評価されやすい
|
デメリット |
・専門的な経験が浅いことを懸念される可能性がある
・「離職」の経験が不利になる場合がある
|
メリット
第二新卒は新卒や既卒と違って社会人経験があるのが大きなメリットで、その経験を企業にアピールすることができます。
就職を経験しているため基本的なビジネスマナーなどを面接で見せることができ、また前職の経験を活かした就活が可能なので、ポテンシャルを評価されやすい点もメリットでしょう。
また前職の経験を踏まえて自分のやりたいことや希望の働き方を把握しているため、新卒と違ってミスマッチが起こりにくく納得のいく転職活動ができます。
デメリット
前職の経験があっても就職していた期間が短いため、専門的な経験が浅いことを懸念されてしまう可能性もあるのがデメリットの1つです。
また1度離職しているという経験からまた早期離職するのではないかと企業に思われてしまう場合があります。
その為、前職の退職理由と今後のキャリアプランを面接時などに伝え企業の不安を払拭できるように準備しておきましょう。
既卒で就活するメリット・デメリット
最後に既卒で就活するメリット、デメリットについて紹介します。
メリット |
・新卒扱いで就活できる場合がある
・卒業後の経験をアピールできる
・選考が短期間のため早期に就職できる
|
デメリット |
・経験不足を懸念される
・既卒を対象とした求人が少ない傾向
|
メリット
第二新卒と比べて既卒は卒業後3年以内であれば新卒扱いで就職活動をできる場合があるので、「新卒採用」を行っている様々な企業に応募することが可能なので選択肢が広がるのはメリットでしょう。
また卒業後、アルバイトやパート、派遣社員としての経験や資格取得など、さまざまな経験をアピールすることができるのも既卒のメリットの1つです。
加えて、既卒枠として就職する場合、新卒枠と比べて選考が短期間のためスピーディーな就活が可能です。
デメリット
既卒は正社員としての経験がないため、社会人としてのビジネスマナーや業界の知識不足が懸念される場合があります。
また既卒枠としての採用枠は限られているため、未経験の業種・職種に就職したい場合は特に不利になる場合があります。
一般的には既卒を対象とした求人は少ない傾向ですが、Re就活では既卒の方を対象にした求人が多数ありますので、もし既卒として就職活動を受けたい場合は下記をチェックしてみてくださいね。
Re就活の既卒向け求人一覧をチェック!
【新卒・第二新卒・既卒別】就活のポイント
新卒、第二新卒、既卒のそれぞれで就活を行う場合のポイントを紹介します。
新卒の場合
・学生時代の経験やスキルを洗い出す
・希望する業界の情報収集を徹底する
・インターンなどを利用しミスマッチを防ぐ
|
・学生時代の経験やスキルを洗い出す
新卒の場合は就職経験がないので面接や書類には学生時代のことを記載する必要があります。
そのため自分の学生時代の経験、どのような資格やスキルを得たかを予め整理しておくことが重要です。
本番で焦ることのないように、「自分はどのような経験をしてきたか」「なぜその経験をしたいと思ったのか」「その経験からどういったスキルや学びを得たのか」などを洗い出し質問に答えられるようにしておきましょう。
・希望する業界の情報収集をする
上記した通り新卒枠を採用する企業は多く幅広く就職活動ができます。
その反面、選択肢が多すぎてどのように選んだらいいのか迷ってしまうかもしれません。
その為、重要なのは希望する業界の情報収集です。自分が志望する業界の規模やトレンドなどを事前に情報を集め、企業ごとの特色も予め調べておきましょう。
そうすれば面接などで「志望動機」について聞かれた時、訴求力の高い志望動機を伝えることができますよ。
・インターンなどを利用しミスマッチを防ぐ
上記した通り、新卒のデメリットとして企業とのミスマッチが生じてしまう場合があります。
そのミスマッチを防ぐためにもインターネットの情報だけでなく直接インターンシップやOB訪問などを行い、実際に働いている人から話を聞いたり、実際にインターンに参加して企業の雰囲気を感じたりすることでミスマッチを防ぎましょう。
第二新卒の場合
・離職の原因を洗い出す
・前職の経験をふまえて自己分析を徹底する
・離職理由はポジティブに伝える
|
・離職の原因を洗い出す
第二新卒として転職活動を行う場合、面接などで必ずと言っていいほど聞かれる質問が「離職理由=転職理由」です。
いざ聞かれてネガティブな理由ばかり言ってしまったり、答えられなかったりすることを避けるため、事前に離職の原因を洗い出ておきましょう。
・前職の経験をふまえて自己分析を徹底する
前職の経験があることは大きなアピールのチャンスでもあります。
前職の経験を活かすためにも自己分析を徹底的に行いましょう。
自分を客観視して、「やりたい仕事」「仕事に対する考え方」「キャリアビジョン」「自分の強み・弱み」などを分析し、企業が求めている人物像との接点を見つけ面接に臨むことで、ミスマッチを防ぐことができます。
・離職理由はポジティブに伝える
離職の原因を洗い出すことが重要と記載しましたが、洗い出した後の面接官への伝え方も重要です。
面接官は第二新卒を面接する際に離職経験があることで「また早期離職するのではないか」と懸念を抱いています。
そのため、「転職理由」を聞くことで「退職のきっかけは自社でも起こるのか」「自社であればその問題は解決できるのか」という点を確認しようとします。
退職理由を伝える際はネガティブ要素をポジティブに言い換えて面接に臨みましょう。
例としては下記です。
①「ノルマがきつかった」→顧客1人1人とじっくり信頼関係を築いていきたい
②「残業が多い」→メリハリをつけて働きたい。効率的に仕事をして成果を挙げたい
③「給与が安い」→努力や実績を正当に評価してくれる会社で働きたい
あわせて読みたい!
20代の転職実例レポート「第二新卒」
既卒の場合
・自分のスキルや強みを洗い出す
・「素直さ」や「仕事への熱意」をしっかりアピールする
・焦らずに時間をかけて進める
|
・自分のスキルや強みを洗い出す
新卒と比較して既卒は卒業後の経験をアピールすることができます。
その経験からどのようなスキルが得られたか、またどのような強みを持っているかなど自己分析を丁寧に行うことが重要です。
・「素直さ」や「仕事への熱意」をしっかりアピールする
既卒として就職活動を行う場合、卒業後就職していないことに対して就業に対する意欲が低いとみなされてしまう場合があります。
その為、既卒であることを他人や環境のせいにせず素直に受け止め、面接を通して「仕事に対する思い」や「今就職活動をしている理由」などを具体的に伝え「仕事への熱意」が伝わるように努力しましょう。
・焦らずに時間をかけて進める
既卒で就職活動を行う場合、企業数が少なかったり、なかなか選考が進まなかったりと厳しい戦いになってしまう場合があります。
その為、どうしても焦ってしまうと思いますが、選考に進みにくい場合は自己分析を再度行いもう一度見つめ直す、また何か資格取得を目指すなどを検討するなど焦らず時間をかけて進めていきましょう。
企業を絞りすぎず、エントリー数を増やしてみるのもいいかもしれません。
新卒と既卒・第二新卒のどちらで就職活動するのが有利?
今まで新卒と既卒・第二新卒の違いやそれぞれのメリット・デメリットなどを紹介しましたが実際にどちらが転職に有利なのかと疑問を持つ方がいるかもしれません。
卒業後の経験や社会人経験をアピールできるという点は新卒と比べて既卒・第二新卒が有利かもしれません。
また新卒と比べて就職・転職の選考が短期的でスピーディーなので採用コストが抑えられるメリットから企業側に好まれるという点もあります。
ですが、これからの将来性を考え新卒を多く採用する企業もありますので、一概にどちらが有利ということは難しいです。
新卒についてよくあるQ&A
ここでは「新卒」についてよくある質問についてお答えします。
・新卒採用・中途採用とは?
・新卒の平均年収は?
・既卒は就職に不利になる?
Q:新卒採用・中途採用とは?
A:新卒採用は社会人未経験採用、中途採用は社会人経験者採用のことを指します。
採用時期も異なっており、新卒採用は一括採用であることが多く、中途採用はそれぞれの企業が必要になった場合に発生するので不定期採用になります。
Q:新卒の平均年収は?
A:平均年収は200~250万円です。手取りに換算すると19~20万円です。
業界によって差が生じ、「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高い402万円、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」が385万円となっています。
出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
Q:既卒は就職に不利になる?
A:そうとも限りません。
確かに卒業後すぐに就業していないことに対して不安要素を持たれやすい点はあるかもしれませんが、その要素さえ面接などで払拭できれば不利になることはありませんし、卒業後の経験をアピールできるという点では有利に働く場合もあります。
それぞれのメリットやデメリット、採用のポイントを抑えて、就職・転職活動しよう
今回は、「新卒」についてどのような人を指すのか、また「第二新卒」「既卒」と比べてどう違うのか、それぞれの就活のポイントなどを紹介しました。
上記した通り、それぞれメリット、デメリットがありどの枠が有利ということは一概には言えません。
自分が該当する枠の採用におけるポイントを抑えて、就職・転職活動をするようにしましょう。
Re就活とは?
Re就活は、20代・若手社会人専門の転職サイトです。若手人材を求めている企業の求人を多く取り扱っているため、社会人経験が浅い20代でも応募先を見つけやすいのが特徴です。
Webセミナーや転職イベントだけでなく、転職ノウハウも充実しているため、初めての転職でも安心して利用できます。