オープン系システムとは?汎用系・Web系との違いからキャリア形成まで

最終更新日: 2025年01月28日
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Re就活編集部

オープン系システムとは?汎用系・Web系との違いからキャリア形成まで

更新日:2025年2月1日

システム開発と言っても、その種類には大きく分けて「オープン系」「汎用系」「Web系」の3つがあります。
今回の記事では、その中でも「オープン系」のシステム開発についてご紹介します。
オープン系システムの定義や特徴、他のシステム開発との違い、またオープン開発でのキャリア形成までお伝えします。

目次

オープン系システムとは?

オープン系システムの主な種類

オープン系システムと他システムとの違いとは?

オープン系システムのメリット・デメリット

オープン系プログラマーのキャリア形成について

オープン系開発と他のシステム開発の違いを理解して転職のチャンスをつかもう

オープン系システムとは?

ここでは、まずオープン系システムについて紹介します。

オープン系システムの定義と特徴

オープン系システムの定義は「オープンな環境で設計でき、特定のベンダーや技術に依存せず利用できるシステム」のことであり、汎用系システムのような汎用機ではなく、パソコンを基軸としたシステム開発です。
1つの機器で完結させる汎用系システムの「クローズド」に対し、パソコンを使ったシステム開発は「オープン」に開発することができることからその名がつきました。

特徴としては、パソコンを基軸としたシステム開発だからこそ、他のシステム開発と違ってプログラミング言語が制限されず様々な言語を使用しての開発が可能なことが挙げられます。

また、コストパフォーマンスが高いことも特徴の1つです。汎用系システムと比較すると標準化されたプロトコルやインターフェースを使用するので開発コストを抑えることができます。

またオープン系システムは柔軟性が高く、開発や変更が柔軟に行えます。

オープン系システムの主な種類

続いてオープン系システムの主な種類について紹介します。

オープン系システムは「スタンドアローン型」「クライアントサーバ型」「Webベース型」と3種類に分類されます。
それぞれ適性があるので、開発したいシステムによって形態を選択して使用します。

スタンドアローン型

名前の通り、単独で動作するアプリケーションやシステムです。
他のシステムの連携を主目的とせず、単一のアプリケーションやプログラムで動作するので、気密性やセキュリティが高く、個々のユーザーが特定のタスクを効率的に実行するためのアプリケーションやプログラムが備えられている点がメリットです。

デメリットは単独で使用するため、データの共有や統合が難しくデータが孤立する可能性があることです。

クライアントサーバ型

クライアントとサーバがネットワークを介して通信するシステムです。
クライアントはユーザーの操作を担当、サーバはデータや処理を提供するという分散処理が可能であり、柔軟なシステム構築が可能です。
ウェブサイトやデータベースオンラインゲームなどで効果的に使用されます。ですが、分散処理によるネットワーク遅延、セキュリティリスクなどのデメリットは考慮が必要です。

Webベース型

インターネットを介してアクセスするWebアプリケーションシステムです。
Web技術を活用して構築され、ユーザーはウェブブラウザを通じてシステムにアクセスされ、クライアントとサーバの連携はWeb上で行われるのでグローバルなアクセスが可能です。

そのため、利便性が高く、オンラインショッピングなどで有効です。しかし、Web上で行うためセキュリティリスクやパフォーマンスの制限に注意が必要です。

オープン系システムと他システムとの違いとは?

open2.jpgここではオープン系システムと他のシステムとの違いについて紹介します。

汎用系とオープン系の違い

汎用系は上記した通り、1つの汎用機で色々な開発を行い、オープン系は子田がコンピュータ(パソコンやスマートフォン)を基軸として行う違いがあり、汎用系はオープン系の対義語としてクローズドと呼ばれることもあります。
また汎用系と違いオープン系はパソコンを基軸としたシステム開発のため、汎用機のように使用できるプログラミング言語が制限されないのも異なる点です。

汎用系システムは主にCBOLを使用して開発されますが、近年ではCOBOL使用者が減少してきたこともあり、汎用系システムの開発自体は減少、オープン系開発が主流となってきています。

Web系とオープン系の違い

オープン系開発はパソコンを基軸としますが、Web系開発はインターネットやWeb技術を活用して情報を提供、処理する違いがあります。
インターネット経由での利用が前提なので、オープン系開発とは違いテレワークによるシステム開発や運用が実現しやすいのも違いの1つです。

オープン系開発はプログラミング言語が制限されませんが、Web系開発は高速処理が可能な言語を使用する必要があり、PHPやRuby、Java、JavaScriptなどのプログラミング言語が採用されています。
特にPHPはWeb系開発に特化しており、その他の分野の開発で使用されることはほぼありません。

組み込み系・制御系とオープン系の違い

企業用のシステム開発で使用されることの多いオープン系とは違い、組み込み系・制御系は工業製品、家電製品、航空機や電車、自動車(いわゆるIoT)分野で使用されるシステム開発です。さまざまな製品の制御設計を担当しています。

TRONや組み込みLinuxなど、組み込みシステムに特化したOSを使用します。

今後、今までインターネットに繋がっていなかった様々なものがインターネットでつながる時代になるので益々制御系システム開発が求められてくると思われます。

オープン系システムのメリット・デメリット

ここでは、オープン系システムのメリット・デメリットを紹介します。

オープン系のメリット

既存のソフトウェアや周辺機器を活用するので開発コストを抑えられることがメリットといえます。
また柔軟性の高いシステムを構築できることもメリットの1つでしょう。目的や環境に合わせて改修が行えますし、それらに変更があった場合も対応が可能です。
標準化されたインターフェースを使用するので、新しい技術やコンポーネントを既存システムに組み込む際にも大きな変更を必要とせず拡張が容易に可能です。

またオープン系システムは使用できるプログラミング言語が豊富なので、幅広いシステムに携われる可能性が高く、将来性があるのもメリットです。

オープン系のデメリット

続いてデメリットについて紹介します。

システムの改修やシステムの最適化のためのメンテナンスの頻度が高いことがデメリットといえます。
システムの改修を行うたびに、異常が生じないかの確認をしないとならないので、保守コストが他の開発より多く発生します。

またOSのアップデートや周辺機器の交換のたびにエラーが発生する場合だと、想定以上のランニングコスト、また開発工数も多くかかってしまう場合があることも知っておかなければなりません。

柔軟性や拡張性が高いことの裏返しになりますが、複数のソフトウェアや周辺機器を組み合わせた場合、それぞれのウイルスの侵入や情報漏洩の脅威にさらされるというセキュリティ面の弱さもデメリットといえます。
1つの汎用機で開発を行う汎用系と比較するとセキュリティ面では劣ってしまいます。

オープン系プログラマーのキャリア形成について

open3.jpg

続いてオープン系プログラマーのキャリア形成について紹介します。

下記3点についてご紹介します。

オープン系プログラマーに必要なスキル
オープン系プログラマーに必要な資格
オープン系プログラマーに必要なマインドセット

オープン系プログラマーに必要なスキル

オープン系プログラマーに必要なスキルとしてまずはプログラミングの実装スキルがあげられます。

主流なのはJava、PHPといわれていますが、JavaScript、Rubyなどシステムによって使用する言語が異なるので複数の言語スキルを持つことが重要です。

また、単体テストを行うためにデバック能力も必要です。
オープン系はコスト面のメリットを活かすために、デバッカーには委託せず開発者がデバックすることが多いため、デバックに必要な問題解決力や忍耐力が求められます。

またGitなどのバージョン管理ツールの使用経験も必要なスキルといえます。
開発を行う上ではチームで行うこと、またオープン系開発の特徴として拡張性が高いこともあるので、バージョン管理が重要になってきますので、そういったツールの使用経験があるとなおいいでしょう。

また開発を行う上でチーム内はもちろんのこと顧客とも話す機会が多く折衝能力も求められます。

オープン系プログラマーに必要な資格

主に必要な資格は下記の4つです。

PHP技術者認定試験

オープン系の開発で行われるPHPの習得度を認定する資格です。

「PHP5技術者認定初級試験」「PHP5技術者認定上級・準上級試験」「PHP5技術者認定ウィザード」の3つの区分に試験は分かれています。

Oracle Certified Java Programmer(OCJP)

同じくオープン系の開発で使われるJava言語の知識と技術を認定する「オラクル認定Javaプログラマ資格」です。「Bronze」「Silver」「Gold」の3つの試験のグレードに分かれており、Silver以上は世界共通資格です。

データベーススペシャリスト試験

データベースを基にした開発や保守を担当する機会がある人向けの資格で、企業の膨大なデータを管理し、データベースシステムを構築する技術を認定する資格です。

応用情報技術者試験

オープン系システムエンジニアとしての経験を積んでから挑戦したいのが応用情報技術者試験です。ITエンジニアとしての幅広い知識、応用力、開発力などを認定する資格です。

このほかにも求人によって必要になる資格などもありますので、応募する際に企業に確認するといいかもしれません。

オープン系プログラマーに必要なマインドセット

オープン系プログラマーに向いていると思われるマインドセットは、常に新しいものに好奇心をもって、継続的な学習を怠らない姿勢です。
またシステムを使う側の視点に立つことも重要で、客観性を持ち続けるマインドも必要です。自身のマインドとして柔軟性をもつこともオープン系システムは開発や変更が柔軟に行えるという特徴を活かすことができるでしょう。

オープン系開発と他のシステム開発の違いを理解して転職のチャンスをつかもう

今回はオープン系開発とは、また他のシステム開発との違いや、オープン系開発のメリット、デメリット、必要なスキルや資格などを紹介してきました。

システム開発の種類によって特徴が違うので、それぞれのシステム開発の特徴を理解して、志望動機などに活かすことで転職のチャンスをつかみましょう。

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