更新日:2025年01月20日
面接の際、面接官から「ほかに受けている企業はあるか」と質問された場合、どのような回答をするのが正解でしょうか。
この記事では、「ほかに受けている企業はあるか」と質問する面接官の意図や、その質問に対しての回答例、また面接でほかに受けている企業を聞かれることについてのよくある質問にお答えします。
目次:
「ほかに受けている企業はあるか」という質問の意図
「ほかに受けている企業はあるか」答え方のポイント
【ある場合】答え方の例
【ない場合】答え方の例
「ほかに受けている企業はあるか」答え方のNG例
面接でほかに受けている企業を聞かれたときについてよくあるQ&A
面接でほかに受けている企業を聞かれたら真摯に答えよう
「ほかに受けている企業はあるか」という質問の意図
なぜ面接官は「ほかに受けている企業はあるか」という質問をするのでしょうか。理由としては大きく下記3点が挙げられます。
・自社への入社意欲の高さを知りたい
・転職・就職活動の軸や方向性を知りたい
・内定を出すか否かの判断をしたい
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自社への入社意欲の高さを知りたい
企業は採用する上で、自社で長く勤めてくれる人を採用したいと考えて選考を行っています。
そのため、面接担当者は応募者が自社を第一候補にしているのか、他社と比べて入社意欲は高いのかを気にしています。
もちろん面接官も応募者が複数社に応募していることも想定しており、応募していることを話すことに問題はありません。
ただ、「ほかに受けている企業はあるか」という質問の意図には、あわせて当社への志望度も確認したいねらいもあります。
もし志望度の高い企業なのであれば、複数社に応募しているが、中でも特に志望度が高い旨をしっかり伝えるとよいでしょう。
転職・就職活動の軸や方向性を知りたい
面接官は応募者の転職・就職活動の軸に一貫性があるかを気にしています。
自社以外の、どんな職種、業種の企業に応募しているかを確認することで応募者の仕事のイメージや企業選びの軸を知ろうとしています。
複数企業を受けている場合、それぞれの企業の業界や職種が、志望動機や転職理由と矛盾していないことが重要ですので、面接前に自分の軸についてもう一度見直すようにし、志望理由などについて答えられるようにしましょう。
内定を出すか否かの判断をしたい
選考の最終段階で「ほかに受けている企業はあるか」と聞かれる場合、企業側が内定を出すタイミングの判断をしたい場合があります。
もし他社の選考が進んでいる場合には優秀な人材を確保するために早めに内定を出そうという判断になります。
「ほかに受けている企業はあるか」答え方のポイント

続いて「ほかに受けている企業はあるか」と聞かれた際の答え方のポイントについてご紹介します。
ポイントとしては下記3点です。
・正直に答えるべきだが、すべてを伝える必要はない
・なるべく業界・職種をそろえて答える
・「御社で働きたい」意思を明確に伝える
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正直に答えるべきだが、すべてを答える必要はない
ほかに受けている企業があること自体は、マイナス評価になることはありませんので、正直に答えることが大前提です。
またほかにも受けている企業があるにも関わらず「御社しか受けていません。」と嘘を言ってしまうと、選考が進むにつれ、どこかで矛盾が生まれ、つじつまが合わない部分が出てくる可能性がありますので面接官の不信感を避けるためにも嘘はやめましょう。
ただし、応募企業が多い場合や、既に不採用になってしまっている企業などは、マイナスの印象を与える可能性もあるのですべて伝える必要はありません。
なるべく業界・職種をそろえて答える
複数の企業に応募していることを伝える場合は、業界・職種をそろえて答えることが大切です。いま面接を受けている企業と同じ業界・職種の企業をピックアップして伝えるのが好印象を与えます。
バラバラの業種や職種に応募していると伝えると「内定が出ればどこでもいいのか」、「自社への志望度が低いのではないか」と思われてしまう可能性があります。
業種や職種がバラバラな場合は、自身の転職・就職活動の軸や方向性、重要視している点が一貫しているように伝えると「どこでもいいのか」という印象は持たれないでしょう。
「御社で働きたい」意思を明確に伝える
他社の応募状況を伝えた上で、あくまでも「御社で働きたい」という入社意欲を明確に伝えることが大切です。
上記した通り、面接官も応募者が複数企業を応募していることは想定済みです。
志望度が高い企業なのであれば「御社が第一志望です」と自信をもって志望度の高さを伝えましょう。
面接でほかの企業の名前を出すのはNG?
ある場合】答え方の例
もし「ほかに受けている企業はあるか」と聞かれた際に受けている企業があった場合の答え方について具体例を紹介します。
【回答例①同じ業界・業種の企業を受けている場合】
御社と同じ〇〇業界を中心に選考を受けています。〇〇社、△△社も受けていますが、特に御社の□□に大きな魅力を感じており、ぜひその業務に携わりたいと考えています。
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同じ業界・業種の企業の場合は、一貫性を持たせるために先に業界が同じことを伝え、面接先の企業が第一志望なことが伝わるように、他社と比べての魅力や、入社後にやりたいことについてアピールすると好印象です。
【回答例②異なる業界・業種の企業を受けている場合】
自分の頑張りが数値に現れ、会社に貢献できる点に魅力を感じており営業職を中心に〇社受けています。
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異なる業界・業種の企業を受けている場合は、自分の転職・就職活動における軸について説明し一貫性があることを説明しながら話すと好印象です。
面接でほかの企業から内定をもらっている場合の伝え方は?
【ない場合】答え方の例
続いて「ほかに受けている企業はあるか」と聞かれた際に、受けている企業がなかった場合の答え方について紹介します。
【回答例①面接している企業が第一志望の場合】
現在は御社しか受けておりません。同業他社様なども検討したのですが、〇〇の点で一番魅力的に感じた御社を受けてから今後を判断しようと考えております。
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いま面接している企業が第一志望の場合は、複数社を比較検討した結果、応募先の企業が最も魅力的だということを伝えると面接官に好印象を与えます。
【回答例②応募しているが選考が始まっていない場合】
現在は御社しか受けておりません。△△社には応募はしておりますが、まだ選考は始まっておりません。
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他に受けている企業がない場合のケースに他社にも応募はしているが選考が始まっていないというケースがあります。その場合は、エントリーはしているがまだ選考が始まっていないことを正直に伝えても問題ありません。ただ「内定を出しても承諾してくれないのでは?」という可能性があるので志望度が高い企業なら「内定が出たら就活を終了する」と言い切ってしまうのも良いでしょう。
「ほかに受けている企業はあるか」答え方のNG例

続いて「ほかに受けている企業はあるか」という質問に対してNGな回答例を紹介します。
【NG例①嘘をついてしまう】
質問に対して内定をもらっていると嘘をつくのはNGです。
内定をもらったという嘘は基本的にバレることはありませんが、モラルの観点から避けましょう。
【NG例②第一志望は他社だと伝えてしまう】
上記で嘘はダメだと説明しましたが、正直にすべて答えるのもよくありません。
現時点ではたとえ第一志望でなくても、今後志望度が上がる可能性があると思える企業であれば、「御社のほか、●●社にも同じくらい興味を持っております」と並列に伝えるのもひとつの手です。
【NG例③ほかの企業に落ちたことを伝えてしまう】
〇〇会社に応募しましたが、二次選考で落ちてしまいました。 |
正直に言うことは大事ですが、違う企業で落ちてしまったことをわざわざ伝える必要はありません。もし落ちたことを伝えると面接官は「どこか落ちるような要素があるのではないか」とマイナスな評価を与えてしまう可能性もあります。
選考結果はどうだったか、と詳しく聞かれた場合には答えるようにしましょう。
【NG例④転職・就職活動の軸がぶれている】
私は現在、営業職と事務職とマーケティング職を中心に選考を受けています。 |
上記した通り、バラバラの職種を伝えると転職・就職活動の軸が定まっていないと思われ、「手当たり次第に応募しているのではないか」とマイナスな印象を与えてしまいます。
複数社に応募している場合は、すべてを答えるのではなく、業界・業種でそろえるか、一貫した軸をもって転職・就職活動を行っている印象を与えましょう。
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面接でほかに受けている企業を聞かれたときについてよくあるQ&A
・面接で将来転勤があっても大丈夫か聞かれたときの答え方は?
・面接で内定が出たら入社するか聞かれたときの答え方は?
・面接でほかの企業から内定をもらっている場合の伝え方は?
・面接でほかの企業の名前を出すのはNG?
Q:面接で将来転勤があっても大丈夫か聞かれたときの答え方は?
A:現状すぐは、家庭の都合で転勤が難しいのですが来年以降であれば可能です。
転勤という大きな環境変化を伴う問題に対してあいまいな答えは避けましょう。もし嘘などをついてしまい入社後実際転勤があった場合ミスマッチにも繋がりますので、しっかりと自分の状況を伝えましょう。
Q:面接で内定が出たら入社するか聞かれたときの答え方は?
A:はい。御社から内定をいただけた際には、喜んで入社させていただきたいです。
入社すると答えた場合でも、内定後に辞退することは可能ですので、はっきりと志望度の高さを示すためにも「入社します」と答えるのがいいでしょう。
もし断言することに抵抗があるのでしたら「入社を前向きに考えております」と入社意志だけ伝えるのでも問題ありません。
Q:面接でほかの企業から内定をもらっている場合の伝え方は?
A:サービス業を中心に御社を含め、3社ほど受けており、そのうち1社から内定をいただいております。
業界・業種をそろえて、内定をもらっている会社があればその旨を伝えましょう。その際に応募先の企業の志望度が高いと伝えたい場合は「御社から内定をいただいた場合はすぐに辞退します。」と付け加えてもいいですね。
Q:面接でほかの企業の名前を出すのはNG?
A:NGではありませんが、あまりおすすめできません。
企業名を出すこと自体が悪いことではありませんが、面接官がその企業に対してどういうイメージを持っているかによって、選考結果が左右されてしまう可能性があります。
○○業界の○○職を受けております など業界・職種にとどめておくとよいでしょう。
面接でほかに受けている企業を聞かれたら真摯に答えよう
面接でほかに受けている企業を聞かれた場合は、今まで説明した質問の意図や答え方のOK例やNG例、よくある質問を踏まえて、自分の言葉で真摯に答えることが重要です。
嘘はつかず話すときは自身の中で軸をもって質問に答えましょう。
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