近年、「ワークライフマネジメント」という考え方が注目されています。
「ワークライフマネジメント」という言葉の意味をご存知でしょうか?
「ワークライフバランス」と混合してしまうという方もいるかもしれませんね。
今回の記事では、「ワークライフマネジメント」とはどういった意味なのか、
「ワークライフバランス」との違いや、実現するための方法、また企業が行っている「ワークライフマネジメント支援」の例なども紹介します。
目次
ワークライフマネジメントとは?
ワークライフマネジメントのメリット
ワークライフマネジメントを実現するための方法
企業が行うワークライフマネジメント支援の例
ワークライフマネジメントに取り組んで自身の環境を整えよう
ワークライフマネジメントとは?

ワークライフマネジメントとは、仕事(Work)と生活(Life)を適切に自身でマネジメントすることで、
どちらも充実させて豊かな人生を送ることを指します。
仕事も生活もマネジメントすることで、人生全体の充実感を目指します。
主体は基本的には従業員自身で、仕事や私生活の状況を洗い出す、分析・改善を積極的に行う必要性がありますが、
企業側も従業員がワークライフマネジメントをかなえられるように取り組む必要性があると期待されています。
弊社学情が行った「転職意識調査レポート2024」という調査でも、
就職・転職で実現したいことについて、「プライベートな時間を確保できること」を重要視している人が20代全体の35%に上りました。
※参考:転職意識調査レポート2024
ワークライフマネジメントが注目される背景
ワークライフマネジメントが注目されている背景としては労働人口の低下があげられます。
日本は少子高齢化の影響を受け、労働人口が減少しています。
また、子育てや介護をしながら働く人も増え、両立が難しくキャリアを諦めてしまうなど、人材の確保が大きな経営課題となっています。
こういった状況に対応すべく、人材不足の解消や従業員の長期定着、生産性向上のために、
「リモートワーク」「フレックス制度」など柔軟な働き方を導入している企業が増加しています。
労働人口の減少を食い止める方法としてワークライフマネジメントという考え方が注目されているのです。
また従来の「長時間労働を美徳」、「終身雇用が普通」などの考え方が払拭され、
「やりがいのある仕事をする」「プライベートも両立したい」「転職を視野に入れて就職する」などの労働に対する価値観の多様化もワークライフマネジメントが注目を集めた理由の1つです。
ワークライフバランスとワークライフマネジメントの違い
「ワークライフマネジメント」と似たような言葉に「ワークライフバランス」とありますがどういった違いがあるのでしょうか。
一言で違いを表すと「自発的な考え方」であるかどうかです。
ワークライフバランスは企業が主体となってフレックス制度、時短勤務、リモートワークといった様々な働き方を導入し、
それに合わせて従業員が仕事や私生活のバランスを調整していきます。
一方、ワークライフマネジメントとは、自身で仕事や私生活のバランス・充実を管理するという考え方ですので、主体は従業員です。
自身で働き方をコントロールし、仕事も私生活も相互に向上させていくという考え方です。
ワークライフマネジメントのメリット
ワークライフマネジメントという考え方を取り入れるメリットは大きく分けて下記の3点です。
仕事と生活両方が充実する
仕事も私生活も両者充実させるためのワークライフマネジメントですので、この考え方を取り入れることで、両方の質が上がるといえるでしょう。
私生活が充実することで、気持ちが前向きになり仕事にも好影響を与える結果となり、質の高い仕事が出来るようになりモチベーション維持にも繋がります。
優秀な人材や女性が活躍しやすい
介護や育児が理由でキャリアを諦めてしまった優秀な人材がワークライフマネジメントを取り入れ、
多様な働き方を可能にすることで、優秀な人材、特にライフステージが大きく変わりやすい女性のキャリア形成の手助けにもなります。
仕事の負担が大きく育児との両立が難しかく自身のキャリアを諦めてしまった女性の方も、
長く会社で働き続けることができるのがワークワイフマネジメントを取り入れる従業員のメリットと言えます。
女性が働きやすい職場環境を充実させ、女性の管理職増加によって企業イメージのアップにもつながり企業側としてもメリットがあります。
生産性の向上
仕事の生産性の向上と私生活の充実を目指すのがワークライフマネジメントですので、取り組むことで生産性の向上につながります。
プライベートの時間を確保するために仕事を決められた時間の中で最大限のパフォーマンスをあげるためにどうすればよいか自発的に考えられるようになります。
その結果長時間労働が減少し、モチベーションや集中力の向上につながり結果会社全体の生産性の向上にも繋がるメリットがあります。
ワークライフマネジメントを実現するための方法
では実際にワークライフマネジメントを実現するためにはどういった方法を取ればいいのでしょうか。下記3点について紹介します。
自分がどんなワークライフを望んでいるか整理
まず1点目は自分がどのように働きたいか、どう生活していきたいかなどのワークライフを整理することから始めましょう。
考えた際に現状と理想のギャップがあった場合、そのギャップを把握し理想に近づけるような働き方に変えていきましょう。
業務効率化
自身のワークライフを整理したら次は現状の仕事や私生活面での無駄の洗い出しや、業務フローの見直しを行い、自身で業務を効率化する方法を見つけましょう。
例えば、単調な仕事を手動で行っているとしたら業務効率化ツール導入の検討や、AIの活用、また業務が属人化しないように、
マニュアルを予め作成しておき、引継ぎの際の手間を減らすなども1つの手段ですね。
ワークライフマネジメントを推進している会社へ転職
自身のワークライフを整理し、現状の改善を目指してもなかなか解決しない場合は、
ワークライフマネジメントを推進している企業に転職を検討するのも1つの実現する方法です。
近年ではワークライフマネジメントを推進している企業も増えており、
例えばある企業では、育休明けの従業員への配慮として、ひとりでやる仕事を極力減らし、
チームで取り組めるような体制を整え、急な休みにも対応できるようにしました。
またある企業では長時間労働を課題に感じ、管理職を中心に早く仕事を終わらせる仕組みづくりを考え、
結果会社全体の残業時間を減らすことが出来ました。
そういった会社への転職を検討することでワークライフマネジメントを実現しやすくなるといえるでしょう。
企業が行うワークライフマネジメント支援の例
近年、ワークライフマネジメントを推進している企業もあると上記しましたが具体的にはどういった支援があるのでしょうか。
その支援の例について紹介します。
テレワークの導入
子育てや介護を理由に退職してしまう人もいますが、テレワークを導入することで改善されることもあるので、ワークライフマネジメントの支援の1つになるでしょう。
通勤時間の短縮、移動に伴うストレスの軽減、介護や育児との両立などのメリットもありますが、
生活と仕事の境界線が無くなりやすいデメリットもあるので、仕事をやりすぎてしまうなどの懸念点もあります。
フレックスタイム制の導入
多様な働き方を実現するため企業ではフレックス制や短時間勤務制度などの導入している企業も増えています。
この制度も育児や介護と並行して仕事をしなければならない人には便利な制度といえます。
活用することで、自身のライフスタイルに合わせて勤務時間が調整可能になるのでワークライフマネジメントの実現には良い制度といえます。
副業を許可している
ワークライフマネジメントの考え方の中には、本業とは違った業務をしたいという理想を持つ人もいます。
従来はその場合は転職しか選択肢がありませんでしたが、副業という制度を導入することで人員の流出を防ぎ、
社外で新たなスキルを身に着けてくれば会社にとってもメリットがあるため、副業を許可する企業も増えています。
ただ副業に重きを置きすぎて本業を疎かにするなどあってはワークライフマネジメントの実現とはいえないので留意しましょう。
ワークライフマネジメントに取り組んで自身の環境を整えよう
今回の記事では「ワークライフマネジメント」の意味からメリットや実際に取り組んでいる企業の例などを紹介しました。
ワークライフマネジメントを実現することにより、私生活と仕事の両立がしやすくなり、より自分の人生を豊かにできることでしょう。
個人の意識も大切ですが、就職・転職活動を進める上で、企業のワークライフマネジメントの取り組みについても注目しながら進めるのもいいかもしれませんね。
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