病院や診療所で働くと言えば、医師や看護師が思い浮かびますが、近年ではほかにもさまざまな専門技術を持つ医療スタッフが活躍しています。今回は、注目される「医療技術職」についてご紹介していきます。
「チーム医療」を支える医療技術職
現代では医療技術の高度化が進み、診断や治療は複雑かつ専門的になりました。これにともない従来は医師が行っていた検査や医療行為を、専門知識を有する技術者が行うようになっています。
さまざまな専門分野の医療従事者が連携して治療にあたる「チーム医療」という考え方は、厚生労働省が推進していることもあり、日本の医療現場においても広まりつつあります。「コ・メディカル」とも呼ばれる医療技術職は、これからますます活躍が期待される職種であると言えるでしょう。
医療技術職にはどのような職種がある?
医療系の技術職には、医師や看護師、薬剤師以外にもさまざまな職種があります。主にどのような職種があるのかをご紹介します。
・診療放射線技師
医師の指示のもと、X線撮影やCT検査など放射線を用いた検査や治療および機器やシステムの管理を行う仕事です。MRIや超音波検査、眼底写真など放射線を使用しない検査を行う場合もあります。
・臨床工学技師
医師の指示のもと、生命維持管理装置(人工呼吸器や人工透析器など、呼吸や循環、代謝などの機能を代替および補助することを目的とした装置)の操作および保守点検を行う仕事です。
・臨床検査技師
医師の指示のもと、心電図検査や超音波検査、脳波検査などさまざまな生理学的検査および検体検査(血液検査など)を行う仕事です。
・理学療法士
医師の指示のもと、理学療法を行う仕事です。理学療法とは、身体に障害のある人の基本的な身体動作能力を回復することを目的として、運動や電気刺激、マッサージなどといった方法を用いることを言います。
・作業療法士
医師の指示のもと、作業療法を行う仕事です。作業療法とは、基本的な動作能力が回復した人が日常生活をスムーズに行えるようなることを目的とし、手芸や工作、レクリエーションなどを通じたリハビリを行うことを言います。
・言語聴覚士
音声機能や言語機能、聴覚に障害ある人に対して、機能の維持向上を図るために言語訓練などの訓練および検査や指導などを行う仕事です。嚥下訓練や人工内耳の調整など、一部の行為については医師の指示のもと行うものとされています。


医療技術職は、人の生命や健康維持に関わる仕事であるため、高度な専門技術および専門知識が求められます。国家資格の取得が必要になる職種も中にはあり、従事するためのハードルは高いですが、その分やりがいの大きい仕事であると言えます。医療系の仕事をお探しの方は、「Re就活」もぜひ活用なさってください。