既卒の内定率はどのくらい? 既卒の就活事情

最終更新日: 2019年11月19日
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前畑 泰広

既卒の内定率はどのくらい? 既卒の就活事情

既卒での就職活動は、どうしても「厳しそう」というイメージがついて回りますよね。確かに新卒と比べれば、卒業後数年経っている既卒者の就活は難しい場面もあります。

だからと言って既卒での就職が絶望的かと言うと、決してそんなことはありません。実際、既卒の内定率は向上しており、既卒であっても問題なく内定を得ることが可能です。

ここでは就職活動をしている既卒者へ向けて、既卒の就活事情をご紹介します。

既卒の内定率ってどのくらい?

数年前までは「就職氷河期」と呼ばれ、内定率がかなり低水準でした。新卒・既卒かかわらず、非常に就職しにくい社会で、既卒に関しては内定率が2割ほど。つまり既卒の内定は5人に1人出るか出ないかで、「既卒になったら人生が終わる」という考え方が社会に広まっていました。

しかしそれはもう過去の話です。近年では新卒の就職採用が「売り手市場(就活生が有利な状況)」になっており、新卒者に内定が多く出るようになっています(16年卒の新卒の内定率は8割近いと言われています)。

「要は新卒だけが有利になったってことでしょ」と思う既卒者の方がいると思いますが、新卒者に内定がたくさん出るということは、「蹴られる内定も増える」ということです。

新卒者は複数貰った内定の中から一社を選んで就職します。どのような企業も新しい人材は必要です。蹴られたからと言ってその部分を空白にしておくことはできません。

そこで内定を蹴られてしまった企業は、人材確保のために新卒以外の求職者にも目を向け、既卒者を積極的に採用し始めるようになったのです。

実際、新卒の内定率が上がるにつれて既卒の内定率も上昇しており、最近では既卒者の内定率が4割を超えるほどになっています。新卒に比べれば劣りますが、それでも2人に1人に内定が出ている状況は、決して絶望的なものではないでしょう。

大手企業のほうが既卒の内定率が高い

「既卒でも内定がもらえるのはわかったけど、新卒者のおこぼれでしょ……」と考えてしまう方もいると思います。

確かにそのような考え方もできますが、既卒者に対して内定を出しているのはいわゆる中小企業ばかりではありません。むしろ従業員が1000人を超える大手企業のほうが既卒の内定率が高いというデータもあるくらいです。

どうして大手企業の既卒の内定率が高くなるのでしょう。それは採用定員数が大きく影響していると考えられます。

大手企業は中小企業と比べ採用人数が多いです。そのため多くの企業がさまざまなタイプの人材を求めており、新卒にこだわらず採用している傾向があるのだと思われます。

だから決して、「既卒だから大手企業はもう無理だ……」とあきらめる必要はありません。もちろん大手企業はスキルや保有資格などの面で採用基準が厳しいことが多いので、大手ばかり受けるのではなく、既卒者にとってハードルが低い中堅企業も受けながら就活を進めていくことがポイントになります。

pixta_33301831_M.png「既卒になったら人生が終わる」というのはもはや古い考え方です。現在では既卒であっても内定を得るのは難しくありません。しっかりと作戦を練って、自信を持って就職活動するようにしましょう。

既卒として就職活動をする際のポイントやコツについて、「Re就活」にコラムがいろいろありますので、ぜひ参考にしてみてください。