第二新卒とは?いつまでを指すのか、求人状況や転職が上手くいくのかどうかも解説

最終更新日: 2023年04月12日
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Re就活編集部

第二新卒とは?いつまでを指すのか、求人状況や転職が上手くいくのかどうかも解説

Re就活では、既卒・第二新卒の方に向けた求人をご紹介しています。
そこで今回は、第二新卒について詳しく解説します。第二新卒はいつまでを指すのか、「企業は第二新卒をどのように見ているのか」などの第二新卒を取り巻く転職市場、第二新卒のメリット・デメリット面など分かりやすく解説します!

目次:

第二新卒とは

第二新卒の転職市場

企業が第二新卒を採用する理由・背景

「第二新卒の転職はやめとけ」はなぜ?メリットとデメリット

第二新卒の転職・成功のポイント

第二新卒の転職活動で注意すること

第二新卒の転職・自己PR

第二新卒の転職はステップアップのチャンス

第二新卒とは

第二新卒とは、一般的に「学校を卒業し就職後、おおむね3年以内に転職を志す若手求職者」のことを指します。
第二新卒は新卒に比べて、明確な基準がありません。
年齢についても一般的には25歳前後を指す場合が多いですが、最終学歴によっても異なります。
このようなことから、20代半ばごろまでの転職者を総称して「第二新卒」と呼ぶことが多いです。

第二新卒、新卒、既卒、中途採用、キャリア採用の違いは?

新卒とは、大学や高校などの学校を卒業して、すぐに就職する人を指します。
一方で既卒は、学校を卒業してから正社員として働いた経験がない人を指し、明確な定義はありませんが、一般的に卒業後3年以内の方を言います。
なお、中途採用は第二新卒や既卒といった、新卒以外の人材を採用することを指します。
また、より専門的なスキルを持ち、即戦力としての活躍が求められる場合を一般的にキャリア採用と呼ぶことが多いです。

第二新卒の転職市場

第二新卒1.jpg 厚生労働省の調査(※)によると、令和3年度上半期における年齢別転職率は上記のとおりです。(赤線が女性、青線が男性)
男女ともに、第二新卒者が多いと推測される19歳~29歳までの転職率が高く、この年齢層の転職市場は活発だということが分かります。

さらに同調査では、転職後の給与増加率においても、この年齢層で最も高いことが分かっています。
この中でも、20歳~24歳は最も高い47.7%、次いで25歳~29歳が42.0%です。

このようなことから、第二新卒の転職における市場価値は高いと言えるでしょう。

※出典:令和3年上半期雇用動向調査結果の概況

第二新卒者が転職したい理由

第二新卒2.jpg 「Re就活」の調査によると、第二新卒が多い年齢層である20歳~29歳の転職者が、転職したいと思う理由のトップ5は以下の通りです。

1位「給与・年収を上げたい」
2位「もっとやりがい・達成感のある仕事がしたい」
3位「残業を減らしたい、休日を確保したい」
4位「より会社の風土や考え方が合う会社で働きたい」
5位「他にやりたい仕事ができた」

この調査結果では、給与・年収アップや仕事へのさらなるやりがいを求めて、ステップアップのために転職したいという意見が多くありました。
また、一度働いてみてわかった、働き方や会社風土とのギャップを解消するために転職を検討していることもうかがえます。

企業が第二新卒を採用する理由・背景

近年、第二新卒の企業ニーズは高まっていますが、この理由は主に3つあります。
1つ目は、少子化による新卒採用市場の激化によって、新卒採用だけではなく、既卒・第二新卒採用も対象とした「通年採用」に取り組む企業が年々増加しているためです。
総務省の資料※1によると、15~64歳の生産年齢人口比率は1990年の69.5%をピークに低下しており、今後もさらに低下していくと予測されています。
総人口が減少する中で、労働力を確保することが難しくなっており、新卒採用市場が激化しています。

2つ目は、終身雇用を前提としていた雇用状況が変化し、早期離職をして第二新卒として新たなキャリアを積んでいく方が増えているためです。
以前は早期離職に対してネガティブなイメージが根強くあったかもしれませんが、近年そのイメージは払拭され、「第二新卒採用=優秀な若手人材を採用する一つの手法」と捉える企業が増えています。

3つ目は、人材確保がより柔軟に行えるためです。
新卒採用だけを実施している場合、年度の途中で欠員が出たとしても、新たに人員を確保できるのは次年度の新卒入社のタイミングになってしまいます。
第二新卒採用を実施している企業であれば、4月入社に限定されることなく、新卒に近しいポテンシャル枠の人材を採用することができます。

(※1)出典:総務省統計局「国勢調査」「推計人口」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(2008年)

企業は第二新卒をどう見ている?

企業は第二新卒に対して、基本的なビジネスマナーが身についていつつ、前の会社に染まりきっていない、といったイメージを抱いています。
そのため、入社後に企業文化への抵抗を感じることが少なく、柔軟な姿勢で意欲的に仕事に取り組んでもらえるような若手を採用できる、という点にメリットを感じているのです。

このようなことから、コミュニケーション能力や仕事の仕組みに対しての理解などは、業種を問わず必要とされるでしょう。
さらに、「やる気」や「素直さ」が求められることも多く、この点は第二新卒の採用において、スキル面よりも重要視されやすい点です。

「第二新卒の転職はやめとけ」はなぜ?メリットとデメリット

第二新卒3.jpg 「第二新卒の転職はやめとけ」といった文を目にすることや聞くことがありますが、なぜなのでしょうか。また、それは本当なのでしょうか。

このように言われる理由を、第二新卒の転職におけるメリットとデメリットからみていきます。

第二新卒の転職メリット

第二新卒として転職するメリットとして、基礎的な部分は備わっているとして評価してもらえるという点があります。
また、第二新卒は育成枠としての採用も多く、未経験の異業種にもチャレンジしやすいです。
さらに、新卒時に比べるとライバルが少なく、採用基準が異なる企業もあるため、新卒時に不採用となった企業に再チャレンジできる可能性があります。

第二新卒の転職デメリット

第二新卒として転職するデメリットとして、即戦力やスキルを求める求人での採用は、なかなか難しいという点があります。
それ以外にも、前職での勤続年数が短いことをネガティブに捉えられる可能性もあるでしょう。
こういった側面から「第二新卒の転職は不利」と捉える意見もあるようです。

しかし、早期離職に対する世間のイメージが年々良い方向に変わっていることもまた事実。
なぜ転職したいと思ったのか、転職先ではどのようなことをしたいと考えているのか、しっかりと自分の言葉で整理して、ポジティブに回答するようにしましょう。

また、前職を退職してからブランクがある場合もマイナスに捉えられてしまう可能性があります。
ブランク期間中に行っていたことが次の仕事に活かせることなのであれば、しっかりとアピールするようにしましょう。

第二新卒の転職・成功のポイント

転職したい理由を明確にしておく
転職までのスケジュールをしっかり組む
求人市場が活発な時期に転職活動を行う
第二新卒歓迎の求人を積極的に探す

第二新卒の転職を成功させるには、上記にあげた4つのポイントを、しっかりとおさえておく必要があります。
ここでは、この4つのポイントについて、具体的に何をすべきなのか、詳しくみていきます。

転職したい理由を明確にしておく

第二新卒の転職では、やる気があって、自社で長く活躍してくれる人を求めている場合が多いです。
このため、面接では必ずと言っていいほど、転職したい理由について聞かれます。
ここでしっかりと、現職の何を変えたいのか、といった転職の理由を説明できるようにしておきましょう。
例えば、仕事内容や待遇、職場環境などがありますが、複数ある場合には優先順位も決めておきます。

転職までのスケジュールをしっかり組む

第二新卒と呼ばれる年齢は、最終学歴によって変わりますが、この期間は最後の学校を卒業してから3年くらいの短い間だけです。
このため、だらだらとなんとなく転職活動を続けていると、第二新卒ではなくなってしまい、現職のキャリアもおろそかになりかねません。
したがって、期間や成果で一定のゴールを決め、このゴールから逆算してスケジュールを組むようにしましょう。

求人市場が活発な時期に転職活動を行う

第二新卒の場合、4月入社と10月入社を募集している時期に、求人が増えると言われています。
この理由として、4月は年度始めであり、10月は下半期の始めとなる企業が多く、この時期に転勤や退職、異動が増えるためです。
さらに10月は、夏のボーナスを受け取ってから退職するといった人も出てきます。また、4月入社は新卒者と、10月入社は他の社員と一緒に研修ができるため、企業にとってもメリットがあるのです。

第二新卒歓迎の求人を積極的に探す

第二新卒の採用状況は、企業や業界によって少し異なっており、未経験歓迎の企業や業界もあります。
第二新卒の転職は、ポテンシャルをみてもらえるチャンスなので、募集要項に「第二新卒歓迎」などと書かれた求人情報を、積極的に集めてみましょう。
また、「20代歓迎」といったような求人を中心に取り扱っている転職エージェントを使うのもおすすめです。

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第二新卒の転職活動で注意すること

早期退職した理由は前向きなものにする
転職先が決まる前に退職しない
「転職すること」を目的にしない

第二新卒の転職活動では、上記であげたことに注意が必要です。
どれも、企業や業界を問わず言えることなので、事前にしっかり確認をしておきましょう。
そうすることで、転職が成功する可能性が高まります。

基本的なビジネスマナーは完璧に
企業は、第二新卒採用は入社後の教育費用がかからない点もメリットの一つとして考えています。
社会人経験があるからこそ、基礎スキルや最低限のビジネスマナーが身についていることを企業側は期待しているはず。
企業とのメール・電話や面接の場では、社会人としてのビジネスマナーに則った言葉遣い・振る舞いをするよう意識しましょう。

早期退職した理由は前向きなものにする

第二新卒であるということは、新卒で入社した会社を数年で離職してしまったというネガティブな印象を与える要素でもあります。
当然、これは第二新卒を採用する企業側も気にしている点なので、面接など選考の際には「早期退職して第二新卒になった理由」を答えられるようにしましょう。
言わずもがなですが、ホンネは何にせよ、ただのグチにならないよう、前向きな理由に言い換えてくださいね。

 

転職先が決まる前に退職しない

転職先が決まる前に退職をしてしまうと、転職先が決まるまで収入がない状態になってしまいます。
しかし、その間も税金などの支払いは発生し、場合によってはこの負担が想像以上に大きくなることがあります。
このような状態で、次の仕事がなかなか決まらないと、その焦りから大きく妥協しての転職となり、転職してから後悔することにもなりかねません。

 

もちろん在職中に転職活動を行うのが難しい方もいるため、自分の業務状況や有給取得状況等を踏まえて判断する必要がありますが、可能な限り、転職先のめどが立ってから退職するのがオススメです。

「転職すること」を目的にしない

現状の不安や焦りから、「転職すること」が目的になってしまうと、早く転職先を決めることが優先になってしまいます。
しかし、これでは納得感が低いまま転職することになり、同じように転職を繰り返すことにもなりかねません。
このため、転職においては自分が今後やりたいことや、希望の職場環境などを明確にしておく必要があります。
最近では、カジュアル面談で選考前に説明を受けられる企業も増えているため、これらを活用して事前に情報を収集しておくと良いでしょう。

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第二新卒の転職・自己PR

第二新卒7.jpg 第二新卒の転職では、経験の少なさから自己PRに悩む人が多くいます。
しかし、自己PRは、問題への気づきと、それを解決する過程で何を得たかを伝えるもの。
働いていた期間が短いとはいえ、社会人になっての気づきや学びは、多少なりともあるはずです。

また、企業も成し遂げたことの大きさだけを見ているわけではないため、小さなことでも問題ありません。
応募先の企業との関連付けを行い、その企業に貢献したいといった意欲をアピールしましょう。
応募先の企業に関連することなら、在学中のアルバイトでの経験をアピールしても良いでしょう。

以下の記事では、自己PRの書き方のコツや例文、面接のポイント、第二新卒の転職レポートについて詳しく紹介しています。
第二新卒が内定を獲得する上で重要なポイントがまとめられていますので、ぜひご覧ください。

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第二新卒の転職はステップアップのチャンス

第二新卒を採用したいと考えている企業は多く、実際に転職後の給与増加率も高くなっています。このため、第二新卒の転職はステップアップのチャンスだと言えます。
しかし、転職の理由や今後の目標などを明確にできていないと、マイナスに捉えられてしまうこともあるため、事前の準備が大切です。
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